見た目の派手さが印象的な南国の果物「ピタヤ」。果皮が竜のウロコのように見えるため「ドラゴンフルーツ」とも呼ばれていて、現在ではこの名前のほうが一般的になっています。ピタヤというのは、熱帯地域に生息する数種類のサボテン類の果実のことを指し、ドラゴンフルーツと呼ばれているのはウロコ状の果皮をしたものです。
ピタヤの果肉の中にはゴマのような種子が散らばっていて、果肉はやわらかくサクサクした食感です。味はさっぱりとした甘さで酸味はほとんどありません。
ピタヤは農薬をほとんど使わずに栽培できるということもあり、最近では健康志向の自然食としても注目されつつあります。また、夜に大きな花を咲かせることから「ムーンフラワー」や「夜の女王」などとも呼ばれ、家庭菜園向け植物としても人気が高まっているようです。写真は花のつぼみで、この根元の部分が赤い実になります。
ここでは果皮が赤くて果肉が白い「ホワイトピタヤ」と、果皮と果肉が赤い「レッドピタヤ」、果皮が黄色くて果肉が白い「イエローピタヤ」の3種類を紹介します。
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原産地は中央アメリカや南アメリカ北部といわれています。詳しい歴史は定かではありませんが、少なくとも13世紀以降のアステカ王国時代には普通に食べられていたようです。現在では中央アメリカのほか、ベトナムやマレーシアといった東南アジア、イスラエルなどでもさかんに栽培が行われています。
日本には20年ほど前に導入され、その多くが沖縄県で栽培されています。
ピタヤは追熟しないのでなるべく新しいのもを選びましょう。古いものは鱗片や果皮がしなびています。なお、ピタヤは樹上で完熟したものは糖度が高くおいしいといわれていますが、店頭に並んでいる場合、果皮の色だけではなかなか判断できません。
野菜室に入れて保存します。ただし日持ちはあまり良くないので、なるべく早く食べるようにしましょう。
主な栄養成分(可食部100g中)
カリウム(350mg)、マグネシウム(41mg)、葉酸(44mcg)
注目成分
ベタシアニン(レッドピタヤ)
主な効能
高血圧予防、動脈硬化予防、脳梗塞予防、心筋梗塞予防、貧血予防、がん予防(レッドピタヤ)
ピタヤにはナトリウムの排泄を促すカリウムが多く含まれているので、高血圧予防に効果が期待できます。葉酸も比較的多いので妊婦の方や貧血気味の方にもおすすめです。また、果物の中ではマグネシウムの含有量が最も多く含まれています。それほど大きな効果は期待できませんが、歯や骨の形成などに役立つでしょう。
レッドピタヤの赤い果肉の色は、「ベタシアニン」という色素によるものです。ベタシアニンはポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用により、がんを抑制するともいわれています。
より詳細な栄養成分については、「栄養成分(グラフ)」もしくは「栄養成分(一覧表)」に掲載しています。
赤い果皮に半透明白色の果肉を持つ品種で、現在ピタヤの中で最も多く流通しています。種がゴマのように散らばっていてキウイフルーツのようにも見えますが、酸味はなくあっさりした味わいです。サイズは約200〜1000gとさまざまで、国内産は7〜11月頃がシーズンです。◆ひとり言
赤い果皮に赤紫色の果肉が特徴の品種。味や食感はホワイトピタヤとそれほど変わりません。国内産の出回り時期も7〜11月頃とほぼ同時期ですが、サイズは約150〜800gとホワイトピタヤに比べて若干小さめになっています。なお、食べるときは果汁が衣類などに付着しないように注意しましょう。
黄色い果皮に白い果肉の品種(セレニケレウス属)で、果皮はゴツゴツとして棘が生えています。サイズは200〜500g程度で、現在のところ3種類の中で最もジューシーで甘みがあります。国内産は6〜10月頃がシーズン。◆ひとり言
ピタヤの95%以上は沖縄県で栽培されています。そのほか宮崎県と鹿児島県でも栽培が行われています。年間出荷量は約451トン(2006年)。