果物と健康 脳梗塞

脳梗塞

脳梗塞とは、脳の血管がふさがり、脳の神経細胞が損傷を受ける病気です。多くの場合、手足のしびれや脱力、運動障害や言語障害、記憶障害などが起こります。

脳梗塞には2つのタイプがあります。1つは脳の血管が動脈硬化を起こして血管が詰まる「脳血栓(のうけっせん)」、もう1つは脳以外の場所で血栓が発生して、それが脳の血管で詰まる「脳塞栓(のうそくせん)」です。「脳血栓」は睡眠時に発生することが多く、朝起きたときになんらかの異変に気づくことが多いといわれます。一方、心臓などにできた血栓が脳の血管を詰まらせる「脳塞栓」は日中でも突然発作が起こります。

また脳梗塞は、大きな発作が起きる前に前触れが見られることがあります。これは「一過性能虚血発作(TIA)」と呼ばれるもので、歩くときにふらつく、物を落としてしまう、手足がしびれる、ろれつが回らない、言葉がすぐに出てこないといった症状が起こります。ですが、TIAの場合、時間が経つと正常に戻ることが多いため、治療を遅らせてしまう場合があります。少しでも異常を感じたらすぐに精密検査を受けましょう。

原因と予防方法

脳梗塞は、高血圧や動脈硬化、高脂血症、糖尿病などが原因として考えられます。これらはいずれも血管を詰まらせる起因となるため、塩分やアルコール、コレステロール、糖分の摂りすぎに注意しましょう。喫煙もドロドロ血の原因になるのでよくありません。

また血液がドロドロになる原因として水分不足もあげられます。毎日たっぷりの水分を補給するよう心がけてください。さらに適度な運動と十分な睡眠を確保し、健康的な生活を送りましょう。

予防効果が期待できる果物

アボカドあんずいちごいちじくオレンジ温州みかんキウイフルーツさくらんぼスイカ西洋梨パイナップルバナナパパイアびわぶどうマンゴーメロンりんご など。

脳梗塞の原因となる動脈硬化を予防するには、食物繊維のペクチンを摂取するとよいといわれています。リンゴ、桃、いちじく、イチゴ、キウイなどにはペクチンが豊富に含まれているのでおすすめです。

また赤肉メロンやマンゴー、スイカ、みかん、あんずには抗酸化作用のあるβカロテンが含まれていて、細胞の老化抑制に期待できます。

その他、柿、イチゴ、キウイに多く含まれるビタミンCもよいとされています。これ以外の上記の果物も高血圧予防に効果が期待できます。

なお、肥満体質や中性脂肪「トリグリセリド」の値が高い人は、糖分を摂りすぎると肥満を進行させる恐れがあるので、果物の摂りすぎは控えてください。

※ご注意・・・果物はさまざまな病気の予防や健康作用に期待できる食物ですが、治療するための薬ではありません。すでに病気を患っていらっしゃる方は、何よりもまず医師にご相談ください。また栄養素によっては摂取量が多すぎると体に悪影響を及ぼすことがあります。適量を心がけるようにし、心配な場合は医師に相談してください。

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