りんごの保存方法

りんごは比較的日持ちする果物ですが、そのまま室内に置いておくと鮮度の低下が早まってしまいます。どうすればフレッシュなおいしさを維持できるのか確認していきましょう。また、品種によって貯蔵性が異なるので、どのりんごが保存に適しているのかも紹介します。

ポリ袋に密封して冷蔵保存

りんごはポリ袋に入れて口を密封し、冷蔵庫の野菜室で保存します。冬場は冷暗所でも大丈夫ですが、暖かい場所にそのまま置いておくのはNGです。鮮度の低下が早まってみずみずしさが失われ、フカフカとした食感になります。できるだけ乾燥防止と低温での保存を心がけてください。

ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します

1玉ずつ新聞紙に包んでポリ袋がおすすめ

少し面倒ですが、できれば1玉ずつポリ袋に入れておくのがおすすめ。りんごは自分自身で「エチレン」というガスを発生させますが、エチレンガスは野菜や果物を劣化させる原因となります。そのため同じ袋の中にりんごをたくさん入れてしまうと、お互いが発するエチレンによって鮮度の低下が早まるというわけです。

また、より乾燥を防ぐには、個別に新聞紙で包んでからポリ袋に入れておくのが効果的。新聞紙で湿度調整をすることで鮮度をキープできます。

1個ずつ新聞紙で包んでからポリ袋に入れるとより保存効果がアップします

1玉ずつラップで包んでもOK

ポリ袋に入れる代わりにラップで全体を包むというやり方もあります。1玉ずつピッタリとラップで包むことでエチレンの放出を抑えられるので、ポリ袋がなければこの方法でもよいでしょう。

1個ずつラップで包んで冷蔵してもOKです

箱買いの場合は個別に新聞紙で包む

りんごを箱で購入すると、たいてい2段または3段でりんごが並べられています。そのまま保存すると、上でも述べているようにりんご同士が出すエチレンガスで傷みやすくなってしまいます。そのため、個別に新聞紙などで包むようにします。

段ボール箱の置き場所は、なるべく気温の低い冷暗所を選びます。もし冷蔵庫にスペースがあれば、入る分だけ冷蔵庫に移動させておくとよいでしょう。食べるときは気温の高い場所のものから先に消費していきます。

段ボール箱に入ったりんごは1~2個ずつ新聞紙で包んでおくことで、それぞれが発するエチレンの影響を多少受けにくくなります

日持ちのよいりんごの品種はどれ?

りんごは品種によって、保存に向くものと不向きなものがあります。貯蔵性の低い品種は食味の落ちるスピードが速いので注意が必要です。

日持ちがよい品種として知られているのは「ふじ」で、ほかに「ジョナゴールド」や「シナノゴールド」「王林」「星の金貨」「千雪」「秋陽」「世界一」などがあります。これらのりんごは、鮮度がよければ家庭でもある程度長持ちさせることが可能です。

逆に日持ちがよくないりんごは、9月頃の早い時期に出回る「つがる」や「北斗」「彩香」など。これらのりんごは早めに食べ切るようにしましょう。また、8月に収穫される極早生の「祝(いわい)」や「夏緑」などはさらに日持ちが短いとされます。

ふじ

貯蔵性の高い品種は「ふじ」「シナノゴールド」「王林」「ジョナゴールド」などです。※この写真はサンふじです

プロはCA貯蔵や雪室で長期保存

りんごの収穫時期は8月下旬頃から秋にかけてですが、収穫シーズンが終了してもほぼ1年中出回っています。これは長期保存が可能な「CA貯蔵(CONTROLLED ATOMOSPHERE)」のおかげです。

CA貯蔵とは、温度や湿度、酸素濃度などを調整して行う保存方法のこと。りんごは収穫後も呼吸しているため少しずつ鮮度が低下しますが、CA貯蔵では庫内の気温を0~1度、湿度を90~95%という環境にして、りんごの呼吸を抑制することで鮮度を維持します。

ちなみにサンふじ(無袋栽培)は普通冷蔵のものが3月頃まで、有袋栽培のふじはCA貯蔵のものなら翌年7月頃まで保存することが可能だそうです。ただ、CA貯蔵はすべてのりんごで有効なわけではなく、品種によって貯蔵できる期間は異なるとのこと。

また「雪室りんご」や「雪の下りんご」という、雪を使った天然の貯蔵庫でりんごを長期保存するやり方もあります。雪室の中は気温約1度、湿度約90%とほぼ一定で、CA貯蔵に似た環境で保存することが可能です。青森県や山形県、岩手県などの東北地方や、長野県など雪深い地域で古くから行われている方法で、貯蔵されたりんごは3月頃に出回ります。

CA貯蔵や雪室貯蔵は、低温かつ高湿度の環境を一定に保つプロならではの保存方法です

●このページでは実際に試した経験も踏まえて、一般的な果物の保存方法をまとめています。しかし鮮度保持やおいしさを保証するものではありません。記事を参考にしたのに日持ちしなかった場合はどうぞご容赦ください。また矛盾はしますが、果物は新鮮なうちになるべく早く食べ切ることをおすすめします。