あんずの保存方法

あんずは熟し具合によって保存できる期間が違ってきます。かためのあんずはある程度日持ちしますが、完熟したやわらかい果実はあまり日持ちしません。それぞれの保存法を確認していきましょう。

完熟果は冷蔵庫の野菜室へ

あんずは酸味の強い加工向けのものと、酸味が弱めの生食向けのものがありますが、いずれも完熟してやわらかくなったものは冷蔵庫の野菜室へ。その際、乾燥しないようパックをポリ袋に入れて保存しておきます。やわからくなったものは日持ちしないので早めに使い切りましょう。

また、熟した果実は少し押すだけで果皮が変色することがあります。できれば果実同士が押し合わないよう2段重ねにはしないで、なるべくゆったりと1段で置くことをおすすめします。

パックに入った状態のものはそのままポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します

果肉がやわらかいものは1段にしておくとよいでしょう

完熟前のかたい果実は常温保存で追熟

かたい果実や黄緑色が残っているものは常温で追熟しましょう。新聞紙で包むかポリ袋に入れるなどして、涼しい場所に置いておきます。

果実の状態や保存環境にもよりますが、2~3日ほどで果実に変化が出てきます。オレンジ色が濃くなってきたり、少しやわらかさを感じるようになれば食べ頃です。

なお、ジャムや生食で味わう場合は、果実に弾力を感じるくらいのやわらかさが適しますが、シロップ漬けやあんず酒などに使うなら、少しかたい状態のほうが形が崩れることなくきれいに仕上がります。

かたいあんずをジャムにしたり生食したりする場合は、常温で追熟させます

長めに保存するならかための果実を冷蔵

あんずを常温のまま置いておくと、どんどんやわらかくなっていきます。早く消費するのが基本ですが、少しでも長持ちさせたい場合は、かたさが残った状態で冷蔵庫の野菜室に入れるとよいでしょう。

ただし完全に未熟な状態のものを冷蔵すると追熟が止まってしまうので、ある程度オレンジ色になってから冷蔵庫に移すのがポイント。果実に冷気が直接当たらないよう、新聞紙などで包んでからポリ袋に入れておきます。

あんずは気温が高くなってくる6月から7月に出回る果物です。外気の暑い空気にさらされた果実をポリ袋に入れてすぐに冷蔵すると、結露がつきやすくなり、それが原因でカビが発生することもあります。果実が濡れている場合は水分をふき取るようにしてください。

少しかための状態で冷蔵保存すれば少し日持ちします

クール便で届いたあんずの保存法は?

ネット通販などで購入した場合、クール便の段ボールで届くことがあります。その際、あんずの入った段ボール箱のふたを閉じたまま置いておくと、外気との温度差で結露が発生して傷みやすくなるので注意が必要です。

クール便で届いたら、ふたを開けてしばらく換気をしましょう。結露がなくなったら、やわらかい完熟果と、かためのものを分けて、やわらかいものから使用していくようにします。

箱買いした場合は、一度ふたを開けて空気を入れ替えましょう

直射日光や高温多湿も避けるようにしてください

●このページでは実際に試した経験も踏まえて、一般的な果物の保存方法をまとめています。しかし鮮度保持やおいしさを保証するものではありません。記事を参考にしたのに日持ちしなかった場合はどうぞご容赦ください。また矛盾はしますが、果物は新鮮なうちになるべく早く食べ切ることをおすすめします。