キウイフルーツの保存方法

キウイフルーツは収穫後に追熟する果物です。完熟前のかたい果実と、熟したやわらかいものでは保存方法が異なるので、それぞれどのように保存すれば長持ちするのかを見ていきましょう。

かたい未熟果は常温で追熟させる

スーパーで売られているものはある程度熟しているものが多いですが、たまに未熟な状態で売られていることがあります。熟していないキウイフルーツは酸味が強くて果汁が少なく、本来のおいしさを味わえません。

未熟でかたいキウイフルーツは、新聞紙で包むかポリ袋に入れるなどして涼しい場所で追熟させます。できれば20度前後の場所が理想です。そっとさわってわずかに弾力を感じるようになったら食べ頃。果実の状態や保存環境によりますが、2~5日くらいでやわらかさが出てくるはずです。

完熟前のキウイポリ袋に入れるか新聞紙で包んで追熟させましょう。直射日光を避けて涼しい場所で保存

ヘイワード

ほどよく熟したキウイフルーツはジューシーで甘さをしっかりと感じられます

食べ頃のキウイは冷蔵庫の野菜室へ

熟したキウイフルーツは、乾燥しないようポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。常温のまま置いておくとどんどんやわらかくなり、とくに気温の高い時期は食味が落ちるスピードも速まるので気をつけてください。新聞紙で包んでからポリ袋に入れてもよいでしょう。

やわらかくなったら冷蔵保存しましょう

キウイをより長持ちさせるには

なるべく長く日持ちさせたい場合は、少しかたさが残った状態で冷蔵庫の野菜室に入れておくとよいでしょう。ただし、まったく追熟していない状態で冷蔵するとずっとかたいままなので要注意。ある程度追熟が進んだものであれば、冷蔵保存することで鮮度をキープできます。

少しかための状態で冷蔵すれば日持ちアップ

追熟を早めるにはりんごやバナナと一緒に

かたいキウイフルーツを買ってしまったけれど早く食べたい。そんなときはリンゴやバナナと一緒に保存しておきましょう。果物の追熟は「エチレン」によって促進されますが、りんごやバナナはそのエチレンを発生させます。ポリ袋の中に一緒に入れて密封しておけば、キウイフルーツの追熟を早めることができます。

かたいキウイフルーツを早く食べたいなら、りんごやバナナと一緒にポリ袋へ

ずっとかたいままならショックを与える

直売所などで購入すると、常温で何日も追熟させているのに何の変化もない、ということがたまにあります。もしも1週間以上経ってもかたいままなら、果皮に少し傷を付けたり、軽くテーブルにぶつけるなど、少しショックを与えてみてください。

じつはキウイフルーツは追熟のスイッチが入りにくいとされる果物です。通常はエチレン処理などで追熟を促すのですが、この処理が行われていないと、かたい状態が続くことがあります。

追熟のスイッチは、キウイフルーツの場合エチレンガスのほか、果皮を少し傷つけたり、果実を少しぶつけて衝撃を与えることでオンになるといわれます。そのため、少しショック与えてキウイフルーツを「ハッ!」と驚かせましょう。

なお、一般的に流通しているキウイフルーツは適切な追熟処理が施されているので、このようなことはほぼ起こりません。直売所などで収穫したてのものを購入すると、このような状態になることがあります。

1週間以上変化がない場合は、爪で小さな傷をつけたり、コツンと軽く衝撃を与えるなどすると、追熟が進むことがあります

アボット

これは直売所で購入した「アボット」というキウイフルーツです。果肉がかたい状態だったのでバナナと一緒に保存。でも、なかなかやわらかくならないので、さらに少し爪で傷つけて追熟させると10日後に食べ頃になりました

●このページでは実際に試した経験も踏まえて、一般的な果物の保存方法をまとめています。しかし鮮度保持やおいしさを保証するものではありません。記事を参考にしたのに日持ちしなかった場合はどうぞご容赦ください。また矛盾はしますが、果物は新鮮なうちになるべく早く食べ切ることをおすすめします。