桃の保存方法

桃の果肉のやわらかさは、品種や熟し具合によって異なります。好みのかたさで食べるにはどのように保存すればよいのか、また長持ちさせるにはどうすればよいのかを見ていきます。

かたい桃は常温で追熟

完熟前のかたい桃は常温で追熟させましょう。桃は収穫後も少しずつ熟していくので、新聞紙で包んでからポリ袋に入れるなどして、涼しい場所に置いておきます。

そっとさわって少しやわらかさを感じたら食べ頃。桃は夏が旬の果物ですが、高温多湿の場所に長時間置いておくと傷みやすくなるので注意してください。

かたい桃をやわらかい状態で食べたいなら、涼しい場所に置いておき追熟させます

かためが好きなら早めに食べる

かための食感が好みであれば、やわらかくなるのを待たずに少しかたい状態で食べても大丈夫です。また「あかつき」や「川中島白桃」「暁星(ぎょうせい)」などは少しかための品種なので、このような桃を選ぶのも1つの方法。さらに「さくら」や「おどろき」「ワッサー」などは熟していてもカリッとした歯ごたえです。

さくら

この「さくら」という桃は9月に出回る晩生種で、かたい桃が好きな人におすすめです

熟したものは冷蔵庫の野菜室

熟してやわらかくなった桃は日持ちしません。冷蔵庫の野菜室で保存して早めに食べ切りましょう。新聞紙などで包んでポリ袋に入れ、2~3日を目安に消費します。なお、冷やし過ぎると甘味の感じ方が薄れることがあるので、食べるちょっと前に冷蔵庫から出しておくとよいでしょう。

やわらかさを感じる桃は冷蔵保存して早めに食べます

果肉を冷凍して長期保存

量が多くて食べ切れない場合は、冷凍しておくという方法もあります。果肉をくし形にカットしてラップで包み、保存用袋に入れて冷凍庫へ。適量に小分けしておくと使用するときに便利です。食べる時はシャーベット風に食べたり、スムージーにしたりして楽しめます。

たくさんあって消費が間に合わないようなら果肉を冷凍しておきましょう

アルミホイルで包むと長持ちする?(実験)

桃をアルミホイルで包んで冷蔵すると日持ちがよくなるという情報があります。2週間から1か月も保存できるといわれますが、果たして本当なのか、実際に検証してみました。同じ日に購入した「伊達白桃」を1つはその日に、もう1つは2週間後にカットして比較。1玉がややかためだったので、こちらをアルミホイル保存に使用します。

こちらは購入後すぐにカットしたものです。乳白色の果肉がみずみずしくて甘みもあっておいしく味わえました

こちらはややかためのものをアルミホイルで包んで冷蔵庫の野菜室で保存し、2週間後にカットしたもの。なんとか桃らしい味はキープしていましたが、やや変色があり新鮮さは失われていました

結論

今回の実験では、アルミホイルで包むと少し長持ちするかもしれない、という結果になりました。長持ちさせたいなら果肉がかためで鮮度のよいものを選ぶことが大切です。ただ、本来のおいしさを味わうなら、やはり早めに食べたほうがよいでしょう。

●このページでは実際に試した経験も踏まえて、一般的な果物の保存方法をまとめています。しかし鮮度保持やおいしさを保証するものではありません。記事を参考にしたのに日持ちしなかった場合はどうぞご容赦ください。また矛盾はしますが、果物は新鮮なうちになるべく早く食べ切ることをおすすめします。