おいしいベリー類の選び方

ここでは「ラズベリー」や「ブラックベリー」「クランベリー」など、さまざまなベリー類の選び方をまとめています。種類は違っても選ぶべきポイントはだいたい同じです。

ちなみに「レッドカラント」や「ハスカップ」などマイナーなものはあまり出回りませんが、たまに産地周辺の直売所で売られていることがあります。

実がふっくらとして張りがある

「ラズベリー」や「ブラックベリー」「クランベリー」などのベリー類は、実がよくふくらんでいて、果皮に張りを感じるものを選びます。とくにケーキなどのトッピングが目的なら、みずみずしさを感じるかをしっかり確認しましょう。

完熟したものは甘味があっておいしいですが、スーパーで売られているものは輸入品が多く、摘みたての完熟果を入手するのは困難です。国内産の完熟果は通販や観光農園のほか、収穫シーズンになると産地の直売所などで売っていることがあるのでチェックしてみてください。

ただし、国内産の完熟果であっても表面がしんなりしていたり、ぶにゅぶにゅとしているものは鮮度や食味がよくないので避けたほうが無難です。

ラズベリー

これは輸入物の「ラズベリー」。果肉がやわらかくて少しぶよっとしていましたがジャムにするとおいしかったです

ラズベリー

この「ラズベリー」は直売所で購入した国内産。朝採りの完熟果で濃紅色になっています。そのまま食べても風味がよかったですがジャムにして堪能しました

色づきが鮮やかで濃いもの

全体の色づきも確認ポイントです。ラズベリーは果実全体が鮮やかな濃紅色に染まったもの。ブラックベリーは全体が黒紫色になっているものを選びましょう。赤紫色のブラックベリーはまだ未熟で酸味が強めです。

クランベリーは熟すと紅色~濃紅色になり、ジャムやソースに最適です。

ブラックベリー

この「ブラックベリー」は色が濃く、果皮に張りもあります

クランベリー

この「クランベリー」はアメリカからの輸入物。果皮に小さな傷がありますが着色はよく、ジャムにしたらおいしく味わえました

グーズベリーは熟すと黄緑色から赤紫に

かわいい球形の「グーズベリー(マルスグリ)」は、未熟なときは黄緑色で、完熟すると赤紫色になります。黄緑色のものは酸味が強いため、生食するなら濃い赤紫色のものがよいでしょう。ジャムに使うなら、黄緑色のものでも大丈夫です。

なお、グーズベリーは基本的に産地周辺の直売所などでしか出回りません。

グーズベリー(アメリカ種)

「グーズベリー」は熟すと赤紫色になります。ただ、熟していてもそれほど甘味が強いわけではないので、このグーズベリーは生食せず赤と緑を混ぜてジャムにして味わいました

カシスは黒くてつやつやしたもの

小粒で丸い「カシス(ブラックカラント)」は、完熟すると果皮が黒くなります。赤紫色のものはまだ未熟なので、全体が黒くてツヤのあるものを選びます。

「レッドカラント(フサスグリ)」は、濃い赤色のものが良品です。房に実がたくさん付いているものがよいでしょう。

カシス

カシスの生果が売られていることはあまりありませんが、もしも見つけたら果皮が黒々としたものを選びます

レッドカラント

レッドカラントもほとんど売られていませんが、真っ赤に色づいているものがおすすめ。ジャムや料理のあしらいにするときれいです

ハスカップはブルーム(白い粉)が付着

「ハスカップ」は、プルーンを小さくしたような姿をしています。完熟すると黒っぽい青紫色になるので、色が濃くてふっくらとした形のものを選びましょう。ブルーム(白い粉)が付いているものは鮮度がよい証拠です。

ハスカップ

この「ハスカップ」は果肉がやわらかくて甘酸っぱい味。生のままでも食べられましたが、ジャムにしたほうが美味でした

●このページでは実際に食べた経験も踏まえて、一般的な選び方をまとめています。しかし糖度やおいしさを保証するものではありません。記事を参考にしたのにおいしくなかった場合はどうぞご容赦ください。
●糖度の数値は当サイトが独自に計測したものです。「Brix値(ブリックス値)」は「%」で表されますが、ここではわかりやすく「度」で表示しています。また、使用している簡易糖度計では、糖分だけでなくクエン酸などの「酸」も計測されてしまうため、必ずしも糖分だけの結果とはなりません。それを踏まえたうえでご覧ください。
●糖度が高い=おいしい、ということではありません。しかし、平均値よりも糖度が高いものは実際においしく感じるものが多いです。
●糖度を測定した個数は約10~200個と果物によって異なります。品種の重複はありますが、例えばあんずは10品種(12個体)で、いちごは91品種(118個体)を計測しています。
●糖度分布があるイラストは、わかりやすくするため大げさな色分けにしています。