おいしいレモンの選び方
スーパーで売られているレモンは輸入物が多いですが、最近は国内産のものも増えています。一般的な黄色いレモンのほかに、秋に収穫される国産グリーンレモン、酸味が少なめのマイヤーレモンなどもあるので、好みや用途に合わせて使い分けましょう。
果皮に張りとツヤがありへたが緑色
レモンは果皮に張りとツヤがあり、鮮やかな黄色のものを選びましょう。皮がしなびていたり、変色や黒ずみが見られるもの、またヘタが黒っぽくなったものなどは、鮮度が低下しているので避けます。新鮮なレモンはへた(軸)が緑色なのでこの点も確認してください。
ただし、国内産の無農薬レモンには小さな黒いシミや傷がついていることがあります。これらは見た目が悪くても、味に影響がないことがほとんどです。

果皮に張りがあるレモンは鮮度がよく、果肉もみずみずしくてジューシーです
持ったときに重量感がある
果実の重みをしっかりと感じるかどうかも要チェック。軽いものは水分が減っていることがあるので、同じ大きさならより重みを感じるものがおすすめです。ずっしりと重量感のあるものは果汁を多く含んでいます。

手にとったときにより重みを感じるものを選びましょう。軽いものは水分が失われている可能性があります
果皮にほどよく弾力がある
軸の部分がきれいで、果皮に適度な弾力があるものがよいでしょう。皮がゴツゴツと厚いものよりも、薄いほうが果肉がたくさん詰まっています。表面をさわってやわらかさを感じるもののほうが、果皮が薄い傾向にあるようです。

「イエローベル」というレモン。これは果皮がなめらかで薄く、果肉がぎっしりと詰まっていました

この「ユーレカ」は皮が少しゴツゴツとしていて皮が厚めでした。果肉の水分も少なめです

こちらの「ユーレカ」は少しなめらかさがあり、皮は薄めでした
国産のグリーンレモンは出始めは色が濃い
果皮ごと使用するなら防カビ剤が使われていない国産のものが安心です。10月から12月頃に収穫される国産レモンは、緑色の「グリーンレモン」としても出荷されます。
グリーンレモンは出始めの頃は緑が濃くて皮がかため。12月頃には薄い黄緑色になり、果皮もやわらかくなっていきます。いずれもさわやかな香りと酸味が特徴です。なお、年明けに流通するものは緑色が抜けて果皮が黄色くなってきます。

きれいな黄緑色のグリーンレモン。フレッシュな酸味と香りが楽しめます
マイヤーレモンは濃いオレンジ色
レモンの仲間に「マイヤーレモン(メイヤーレモン)」という、果皮がオレンジ色になる品種もあります。サイズが大きく丸みのある形をしていて、酸味が少ないのが特徴。酸味を抑えたいならこちらがおすすめです。
選ぶときは、濃い黄色~鮮やかなオレンジ色で、丸々とした形のものがよいでしょう。マイヤーレモンは国内産と輸入物がありますが、国内産はもちろん、ニュージーランド産など一部の輸入品も防カビ剤は使用していないとのことです。
また東京都の八丈島で作られている「菊池レモン」や、小笠原で栽培されている「島レモン(小笠原島レモン)」はマイヤーレモンと同じ系統とされます。

「マイヤーレモン」はレモンとオレンジ交雑種といわれ、果皮がオレンジ色をしています。これは果皮がやや厚めでしたが風味良好でした

マイヤーレモンの系統とされる「菊池レモン」。普通のレモンの2倍くらいの大きさで、果汁がたっぷり含まれていました
レモンの一番甘い部分はどこ?
当サイトがこれまでに計測したレモンの糖度データをもとに、平均糖度を計算しました。
レモンは酸味が強すぎるため甘味を感じることはありません。また、この平均値は計測数が少ないため、参考としてご覧ください。
●このページでは実際に食べた経験も踏まえて、一般的な選び方をまとめています。しかし糖度やおいしさを保証するものではありません。記事を参考にしたのにおいしくなかった場合はどうぞご容赦ください。
●糖度の数値は当サイトが独自に計測したものです。「Brix値(ブリックス値)」は「%」で表されますが、ここではわかりやすく「度」で表示しています。また、使用している簡易糖度計では、糖分だけでなくクエン酸などの「酸」も計測されてしまうため、必ずしも糖分だけの結果とはなりません。それを踏まえたうえでご覧ください。
●糖度が高い=おいしい、ということではありません。しかし、平均値よりも糖度が高いものは実際においしく感じるものが多いです。
●糖度を測定した個数は約10~200個と果物によって異なります。品種の重複はありますが、例えばあんずは10品種(12個体)で、いちごは91品種(118個体)を計測しています。
●糖度分布があるイラストは、わかりやすくするため大げさな色分けにしています。