おいしいネクタリンの選び方

ネクタリンは桃と同じ形状ですが、表面がつるつるとしていてうぶ毛はなく、果皮は桃よりも濃い赤色でしっかりとしているのが特徴。果肉は基本的に黄色ですが品種によって白みがかったものもあり、濃厚な甘酸っぱさが楽しめます。

丸々として果皮に張りがある

ネクタリンは果実が丸々としていて、果皮にみずみずしさがあるものを選びます。鮮度が落ちると水分が抜けて果皮に張りがなくなるので、そのようなものは避けましょう。

ちなみにサイズは品種によってさまざまで、100gくらいのものから300g以上のものまであります。

フレーバー・トップ

果皮に張りがあってふっくらとした「フレーバー・トップ」というネクタリン。糖度が15度前後と高くて酸味もほどよく、濃厚な甘酸っぱさが堪能できました

全体が赤く着色していて重量感がある

果実全体が濃い赤色に着色しているものがおすすめです。赤色と黄色のまだらのようなものもありますが、なるべく赤い部分が多いほうがよいでしょう。

また、持ったときにずっしりと果実の重さを感じるかどうかも要チェック。

メイグランド

色づきのよい「メイグランド」という品種。甘酸のバランスがよく、みずみずしさもあり濃厚な味わいでした

少し弾力があり甘い香りがすると食べ頃

ネクタリンは収穫後も追熟するため、店頭では完熟手前の状態で売られていることも多いです。色づきがよくても果実がかたければ、食べ頃までもう一歩。完熟前のネクタリンは酸味を強かったり、ジューシーさに欠けることがあります。

そのためすぐに食べるなら、芳香があって、そっと触れたときに少し弾力を感じるものがよいでしょう。ただしやわらか過ぎるものや、果皮に傷が目立つものは、鮮度が低下していたり、食味が落ちている可能性があるので避けます。

サマークリスタル

この「サマークリスタル」というネクタリンは完熟状態。果肉がほどよくソフトで甘い香りが漂っていて、甘味と酸味のバランスも絶妙でした

プリタ

この「プリタ」というネクタリンは完熟手前です。この状態で食べると酸味が強くて少しかためでした。追熟させてもよかったのですが、ジャムにしてみたところおいしくなりました

数日後に食べるならかたい果実でもOK

すぐに食べないなら、かたさのあるものを選んで追熟させましょう。涼しい場所で常温保存すると、熟すにつれて果肉にやわらかさが出て、特有の甘い香がしてきます。好みのタイミングで味わってください。

なお、店頭で果実を押すことはNGです。押したところから傷んでしまうので、見た目での判断が難しい場合はお店の人に確認するようにしましょう。

秀峰

これは「秀峰」というネクタリン。左側の果実は少しかたかったので、常温で追熟させて4日後に食べました。とろけるような口当たりで果汁も多く、風味豊かでとても美味でした

ネクタリンの一番甘い部分はどこ?

当サイトがこれまでに計測したネクタリンの糖度データをもとに、果実のどの部分が甘味が強いのかをイラストで紹介しています。また平均糖度も計算しました。

ネクタリンは測定した個数が少ないので、この平均値は参考程度にご覧ください。軸側が「上」としてお尻側が「下」とすると、上の平均糖度は約12.8度、中が約13.6度で、下の部分が約14.6度になりました。なお、皮に近い部分の果肉で計測しています。

ネクタリンの糖度分布

平均糖度 約13.7度

上の平均糖度 約12.8度

中の平均糖度 約13.6度

下の平均糖度 約14.6度

●このページでは実際に食べた経験も踏まえて、一般的な選び方をまとめています。しかし糖度やおいしさを保証するものではありません。記事を参考にしたのにおいしくなかった場合はどうぞご容赦ください。
●糖度の数値は当サイトが独自に計測したものです。「Brix値(ブリックス値)」は「%」で表されますが、ここではわかりやすく「度」で表示しています。また、使用している簡易糖度計では、糖分だけでなくクエン酸などの「酸」も計測されてしまうため、必ずしも糖分だけの結果とはなりません。それを踏まえたうえでご覧ください。
●糖度が高い=おいしい、ということではありません。しかし、平均値よりも糖度が高いものは実際においしく感じるものが多いです。
●糖度を測定した個数は約10~200個と果物によって異なります。品種の重複はありますが、例えばあんずは10品種(12個体)で、いちごは91品種(118個体)を計測しています。
●糖度分布があるイラストは、わかりやすくするため大げさな色分けにしています。