おいしい柿の選び方

柿は食感の好みがわかれる果物です。カリッとしたかたい食感が好きな人と、やわらかい口当たりが好みの人とでは選び方に少し違いがあるので、ポイントを確認していきましょう。

果皮全体がオレンジ色で張りがある

柿は熟すと全体がきれいなオレンジ色に染まります。黄緑色が残っているものはまだ完熟手前。へた付近まで果実全体がしっかりと色づいていて、果皮に張りがあり、しっとりとしたものを選びましょう。

一方、「太秋(たいしゅう)」や「西条」などは、熟してもあまり色が濃くなりません。これらは色が薄めでも全体が着色していれば熟しているので、それほど濃さは気にしなくてもよいでしょう。

富有

この「富有」は全体が鮮やかなオレンジ色に着色しています。果肉はほどよいかたさで、少し歯ごたえを感じるくらい。糖度は18度前後と甘く果汁も豊富でした

太秋

少し青みが残った「太秋(たいしゅう)」。あえて青っぽいものを選びました。食べてみると、この太秋はサクッとした食感でみずみずしさもあり、糖度も17度以上と予想以上に甘かったです

赤みがかったものは果肉がやわらかめ

品種にもよりますが、果皮が赤みがかった柿は、果肉がソフトになっていることが多いです。やわらかい食感がよければ、色濃く着色したものを選んでみてください。

ただし持ったときに少しやわらかさを感じるものは、果肉がかなりやわらかくなっている可能性が高いです。とろりとした口当たりで、これはこれでおいしいのですが、日持ちはしません。基本的にこういった果実はおつとめ品コーナーによく置いてあります。

なお、柿は常温で置いておくと2~3日でやわらかさが出てきます。かための柿を購入してしばらく置いておき、好みのやわらかさになったものから順に消費するという食べ方もあります。

次郎

これは赤みをおびたオレンジ色の「次郎」です。ややとろりとした口当たりで、果汁も多く美味でした

紀の川

果皮が赤みがかった「紀の川」柿。この紀の川は甘味と果汁がともに多く、とてもジューシーでトロトロとした舌触りでした。ちなみに紀の川は果肉が黒くなるのが特徴です

かたい食感がよければ色が濃すぎない柿

果肉のかたさは、果実を触ればある程度わかりますが、少しかたいと感じても、カットすると意外とやわらかくなっていることもあります。

カリッとした歯ごたえが好みなら色が濃すぎず、明るいオレンジ色に染まっていて、しっかりとかたさの残ったものを選びましょう。

ただし色が薄すぎるものは果汁が少なくて食味が悪いことがあるので要注意。熟度の判断が難しい場合はお店の人に確認すると安心です。なお上でも紹介している太秋などは、着色が薄くても熟しているので問題ありません。

また、かたさを維持させたいなら常温保存はNG。購入後は冷蔵庫の野菜室で保存して、なるべく早く食べ切りましょう。

次郎

この「次郎」は明るい橙色をしています。果肉はかためで、甘さもしっかり感じられました

かずさ

こちらも明るいオレンジ色の「かずさ」という柿。カリッとした歯ごたえで甘く、ほどよく果汁もありました

大きめでずっしりと重みがある

同じ大きさなら、持ったときにより重さを感じるものを選びます。また、小玉のものより大玉のほうが、木に着果している数が少なくて、その分しっかりと栄養が行き渡っているといわれます。

輝太郎

これは「輝太郎(きたろう)」という品種です。ふっくらとした形で重さは約460gと大玉。食べてみると、一番甘い部分の糖度が20度あり文句なしの甘さ。果肉はややソフトで少し歯ごたえを感じる程度でした

へたと果実の間に隙間がない

へたはなるべくきれいなものがおすすめ。へたと果実の間に隙間ができる「へたすき」になっていないかも確認してください。順調に成長した果実は、へたがぴったりとくっついていますが、成長過程でバランスが崩れたりすると、この部分に隙間ができます。へたすきになった果実は、品質にばらつきがあったり、食味がやや落ちることがあります。

ただ品種によっては脱渋処理をする過程でへたが茶色くなったり、枯れていたりすることがあります。これらは見た目があまりよくありませんが、気にしなくても大丈夫です。

会津身不知

へたが黒くなっていますが、果実との間に隙間はありません。この「会津身不知」は上品でまろやかな甘味があり少しカリッとした食感でした

黒い横スジの条紋は熟した証し

太秋など一部の柿には、条紋と呼ばれる黒い横スジが見られます。これは熟しておいしくなっている証拠。条紋が入っているかもチェックしてみましょう。

太秋

お尻の部分にひび割れのようなスジが出ている「太秋」。見た目はよくありませんが、十分に熟した合図です。この太秋はかなりジューシーで、それでいてサクッとした歯ごたえもあり、大当たりでした

柿の一番甘い部分はどこ?

当サイトがこれまでに計測した柿の糖度データをもとに、果実のどの部分が甘味が強いのかをイラストで紹介しています。また平均糖度も計算しました。

へた側を「上」として、お尻の部分を「下」とすると、上の平均糖度は約15.7度、真ん中の部分は約16.7度で、下は約17.1度となりました。なお、皮に近い部分の果肉で計測しています。

柿の一番甘い部位はお尻の部分ということがわかります。くし形にカットした場合、へた側から食べていくと強い甘味で食べ終わることができますよ。

柿の糖度分布

平均糖度 約16.5度

上の平均糖度 約15.7度

中の平均糖度 約16.7度

下の平均糖度 約17.1度

●このページでは実際に食べた経験も踏まえて、一般的な選び方をまとめています。しかしながら糖度やおいしさを保証するものではありません。記事を参考にしたのにおいしくなかった場合はどうぞご容赦ください。
●糖度の数値は当サイトが独自に計測したものです。「Brix値(ブリックス値)」は「%」で表されますが、ここではわかりやすく「度」で表示しています。また、使用している簡易糖度計では、糖分だけでなくクエン酸などの「酸」も計測されてしまうため、必ずしも糖分だけの結果とはなりません。それを踏まえたうえでご覧ください。
●糖度が高い=おいしい、ということではありません。しかし、平均値よりも糖度が高いものは実際においしく感じるものが多いです。
●糖度を測定した個数は約10~200個と果物によって異なります。品種の重複はありますが、例えばあんずは10品種(12個体)で、いちごは91品種(118個体)を計測しています。
●糖度分布があるイラストは、わかりやすくするため大げさな色分けにしています。