おいしいプルーンの選び方

完熟したプルーンはジューシーでまろやかな甘酸っぱさが味わえます。店頭で品種名が明記されることはあまりありませんが、実際はいろいろな品種が作られていて、7月から10月くらいまで出荷されています。

全体が濃い黒紫色をしている

基本的にプルーンは熟すと果皮が濃い黒紫色になります。明るい赤紫色のものはまだ未熟。そのためふっくらとした形をしていて、全体が黒っぽい紫色になっているものを選びましょう。なお、品種によっては赤紫色や少し黄緑色が残っていても熟していることがあります。

くらしま

濃い黒紫色をした「くらしま」というプルーン。これは完熟状態で果肉がやわらかく、まったりとした甘味でした。ちなみに糖度は16~18度くらいです

すこし弾力があるものが食べ頃

熟すと果実に少し弾力を感じます。完熟したものは果肉がやわらかくてみずみずしく、甘味が強くて酸味もおだやか。かたいものはえぐみを感じたり、酸味が強かったり甘味が少なかったりと食味がよくありません。

シュガー

果皮に弾力があり、とてもよく熟している「シュガー」という品種。糖度は約21度と高く、名前通りの甘さでした

かたいプルーンは追熟させる

果実がかたい場合は、直射日光の当たらない涼しい場所で保存して、追熟させてから食べましょう。状態や保存環境にもよりますが、数日ほどで食べ頃になります。

ちなみにプルーンは樹上で完熟させると甘味が強くておいしいですが、完熟すると日持ちしないため、少し早めに収穫されることがあります。

ただ、早採りしすぎたものは、追熟に時間がかかったり、うまく追熟しないこともあるので、ある程度熟したものを購入するのがおすすめです。

グランドプライズ

この「グランドプライズ」は果実がかたくて、完熟手前の状態。果汁が少なめで酸味がけっこう残っていました。これはもう少し追熟が必要です

表面にブルーム(白い粉)が付着

プルーンはすももやぶどうのように、果皮に「ブルーム」という白い粉が付着しています。これは乾燥を防ぐなどの役割があり、多く付いているものは新鮮です。ブルームが落ちてテカテカしているものは、収穫から時間が経過している可能性があります。

スタンレイ

表面に白いブルームがついた「スタンレイ」という品種。鮮度はよかったのですが、果実はかたさが残っていたので追熟してから食べました

少しシワになったものは甘味が強め

皮に少しシワがよったものは日持ちしませんが、わずかにシワがあるくらいなら酸味が抜けて甘いといわれます。すぐに食べるなら、このような果実を選んでもよいでしょう。

ただし、やわらか過ぎるものや、全体がシワシワになったもの、実が割れているものは傷んでいる可能性があります。購入前に果実をよく確認してください。

サンプルーン

この「サンプルーン」は軸周りに少しシワが見られます。糖度は19~20度と甘くて酸味は適度。果汁が多くて美味でした

プルーンの一番甘い部分はどこ?

当サイトがこれまでに計測したプルーンの糖度データをもとに、果実のどの部分が甘味が強いのかをイラストで紹介しています。また平均糖度も計算しました。

軸側を「上」として、お尻側を「下」とすると、上の平均糖度は約17.7度、中は約17度、下は約17.5度です。部位による糖度の差はあまりありませんでした。

プルーンの糖度分布

平均糖度 約17.4度

上の平均糖度 約17.7度

中の平均糖度 約17度

下の平均糖度 約17.5度

●このページでは実際に食べた経験も踏まえて、一般的な選び方をまとめています。しかし糖度やおいしさを保証するものではありません。記事を参考にしたのにおいしくなかった場合はどうぞご容赦ください。
●糖度の数値は当サイトが独自に計測したものです。「Brix値(ブリックス値)」は「%」で表されますが、ここではわかりやすく「度」で表示しています。また、使用している簡易糖度計では、糖分だけでなくクエン酸などの「酸」も計測されてしまうため、必ずしも糖分だけの結果とはなりません。それを踏まえたうえでご覧ください。
●糖度が高い=おいしい、ということではありません。しかし、平均値よりも糖度が高いものは実際においしく感じるものが多いです。
●糖度を測定した個数は約10~200個と果物によって異なります。品種の重複はありますが、例えばあんずは10品種(12個体)で、いちごは91品種(118個体)を計測しています。
●糖度分布があるイラストは、わかりやすくするため大げさな色分けにしています。