おいしいアボカドの選び方
一般的に流通しているアボカドは「ハス」という品種がほとんどです。店頭では果皮が黒っぽいものや、深緑色、明るい緑色など色にばらつきがありますが、この色の差は熟度による違いです。
すぐに食べるなら黒っぽい色
アボカドは追熟する果物で、熟すにつれて果皮が緑色から黒色に変化します。緑の果実はまだ果肉がかたい状態。そして黒っぽいものは完熟で食べ頃になっています。
そのためすぐに食べるのなら、皮が少し黒っぽくなっていて、触るとかすかに弾力を感じるものを選びましょう。熟したアボカドは果肉がほどよくソフトで甘味もあります。
このくらい果皮が黒っぽくなっているものは熟しています
カットすると果肉はやわらかく熟していてちょうど食べごろでした
このような明るい緑色のものはまだ未熟なので追熟が必要です
2~3日後に食べるなら深緑色
2~3日後に食べる場合は、果皮が深緑色のものがよいでしょう。明るい緑色のものは追熟に時間がかかるため、食べたいときにまだ熟していないことがあります。※追熟時間は、果実の状態や気温などによっても変化します
この写真ではとてもわかりづらいですが、よく見ると少し緑色が残っています。あと2~3日で食べ頃です
これもわかりにくいですが、まだ深緑色の状態でかたさがあります
上の深緑色のかたいアボカドをカットしてみたところ、果肉の色はきれいでしたが、食感はコリコリとしていてクリーミーさが感じられません。なので、電子レンジで1分ほど加熱してから食べました
張りがあってふっくらとした形
果皮に張りとツヤがあり、ふっくらとしたきれいな形のものが良品です。黒過ぎるものや、シワが寄ったもの、明らかにやわらかいものは熟し過ぎ。果肉が傷んでいる可能性が高いので避けてください。また、果肉と皮が離れて浮いたようになったものも食味が落ちているのでやめておきましょう。
これは果皮が真っ黒です。触ると部分的にかなりやわらかさを感じましたが、お買い得価格だったので試しに購入
カットすると思った以上に変色していました。黒い部分をナイフでこそぎ落としてみると、残った部分は1/4程度。結果、お買い得ではありませんでした……
ヘタと果皮の間に隙間がない
ヘタと果皮の間に隙間がないかもポイントです。ヘタが取れているものは、へた周辺の果肉が変色している可能性があるので避けたほうが無難です。
このようにへたのないアボカドはちょっと心配です。なるべくへた付きのものを選びましょう
黒くならない緑品種は弾力を確認
「ベーコン」や「ピンカートン」「フェルテ」などの品種は、熟しても緑色のままです。黒くならないので熟度がわかりにくいですが、軸の周りに少し弾力を感じたら食べ頃になります。
これらはほとんど流通していませんが、国内産のものがスーパーや直売所などでたまに売られていることがあります。ただし、果実を押したりすると傷む原因になるので、食べ頃が分からない場合はお店の人に確認するのが一番です。
これは「ベーコン」という品種のアボカド。熟しても果皮の色が変わらないので、熟度の状態は弾力で確認します
少しかためだったので3日後にカットしたら、ちょうど食べ頃でした
こちらは「ピンカートン」というアボカド。これはまだ少しかたさを感じる状態でした
でも、もしかしていけるかも? と思い即日カットしてみたら、やっぱりコリコリとしてかたかったです。電子レンジで加熱したら少しやわらかくなりました
●このページでは実際に食べた経験も踏まえて、一般的な選び方をまとめています。しかし糖度やおいしさを保証するものではありません。記事を参考にしたのにおいしくなかった場合はどうぞご容赦ください。
●糖度の数値は当サイトが独自に計測したものです。「Brix値(ブリックス値)」は「%」で表されますが、ここではわかりやすく「度」で表示しています。また、使用している簡易糖度計では、糖分だけでなくクエン酸などの「酸」も計測されてしまうため、必ずしも糖分だけの結果とはなりません。それを踏まえたうえでご覧ください。
●糖度が高い=おいしい、ということではありません。しかし、平均値よりも糖度が高いものは実際においしく感じるものが多いです。
●糖度を測定した個数は約10~200個と果物によって異なります。品種の重複はありますが、例えばあんずは10品種(12個体)で、いちごは91品種(118個体)を計測しています。
●糖度分布があるイラストは、わかりやすくするため大げさな色分けにしています。