おいしい香酸柑橘の選び方
ここで紹介する香酸柑橘類とは「ゆず」「すだち」「かぼす」「だいだい」など酸味の強い柑橘類のことです。それぞれ個性のある柑橘ですが、選び方のポイントはほんど変わりません。
※レモンの選び方はこちらのページで紹介しています「レモン」の選び方
果皮に張りがある
香酸柑橘類は果皮がかためのものが多いですが、かた過ぎずに適度な弾力があり、果皮に張りがあるものを選びます。表面がしなびた感じになったものや、カラカラに乾燥したものは鮮度がよくありません。
なお、すだちは保存性を高めるため、収穫後に水分を少し飛ばしているので、果皮は乾燥気味でかたく締まっています。

これは少しだけ果皮に緑色が残った「だいだい」です。果皮に張りがあって適度なかたさ。果肉がぎゅっと詰まっていてとてもジューシーでした

すだちは収穫後に陰干しをして水分を飛ばしているため、果皮はかたく締まっているのが特徴です
持ったときにしっかりと重みを感じる
ふっくらと丸々としているかもポイント。しっかりと重量感があるものは、果汁が豊富に含まれています。同じ大きさなら持ったときに重みを感じるほうを選びましょう。

これは「多田錦」というゆずです。持った時にしっかりと重みがあり、香りがよく果汁も豊富でした
かぼすとすだちは完熟前が風味よし
「かぼす」や「すだち」は、緑色の状態で収穫されて出回ります。完熟すると果皮は黄色くなりますが、風味がよいのはやや未熟な緑色の果実。そのため、きれいな緑色のものを選びましょう。
ちなみにかぼすとすだちはよく似ていますが、かぼすは大分県の特産でサイズは80~120gくらい。すだちは徳島県の特産で20~40gくらいと小さめです。またかぼすは果肉がうっすらとオレンジ色がかっていて、すだちは淡い黄緑色をしています。

この「かぼす」は果皮に張りとツヤがあってとても新鮮です。果肉は少しオレンジ色がかっています

鮮やかな緑色をした「すだち」。すだちは果肉が黄緑色がかっていてサイズが小さいのが特徴です
オレンジ色のシークワーサーは生食可
「シークワーサー」も同様に、果皮が緑色~黄緑色のときに収穫されることがほとんどです。さわやかな風味の果汁を利用するなら緑色の果実を選びましょう。
シーズン後半の12月から2月頃になると、果皮が黄色~オレンジ色の完熟果も少量ですが出回ります。こちらは生食用なのでそのまま食べることが可能です。

果皮が黄緑色のシークワーサー。風味のよいさわやかな甘酸っぱさで、ジュースや料理の味付けなどに最適

完熟すると果皮がオレンジ色になります。糖度は12~14度と甘味があって酸味が少なく、みかんのようなおいしさ。ただ、直径約4~5cmと小さいのですぐに食べ終わってしまいます
ゆずは鮮やかな黄色で、だいだいはオレンジ色
「黄柚子(きゆず)」は鮮やかな黄色のもの、「だいだい」は果皮全体が濃いオレンジ色のものがよいでしょう。皮がふかふかになっていないか、傷や黒ずみがないかも確認します。
「ライム」は果皮が薄く、濃い緑色よりも淡い緑色のほうが味がよいとされます。
「きんかん」は色の薄いものよりも濃い果実のほうがしっかり熟していて甘味があります。なるべく濃いオレンジ色で、プリプリとしたものがおすすめです。※きんかんは香酸柑橘ではありませんがこのページに含めています

果皮が鮮やかな濃い黄色の「木頭ゆず」。ぎっしりとタネが入っていましたが風味は良好。ゆずドリンクにして心地よい甘酸っぱさを楽しみました

黄緑色のふっくらとしたライム。このぐらい淡い緑色のものが味がよいとされます。濃い緑色のものと比較したわけではありませんが、このライムは香りがよくて果汁も豊富でした

これは果皮の色が濃い「こん太」という金柑です。糖度が26度以上もありとても甘く、酸味と苦味が少なくてとても美味でした