おいしいドラゴンフルーツの選び方

ドラゴンフルーツ(ピタヤ)は追熟しないので、なるべく新しいものを選びましょう。果肉が白色と赤色のものが一般的ですが、果肉がピンク色のものや、果皮が黄色いゴールデンドラゴン、甘味の強いイエローピタヤもあります。

果皮全体が濃いピンク色をしている

果皮に張りがあり、濃いピンク色のものがおすすめです。また果皮に張りがあるか、鱗片がしんなりしていないかも確認しておきます。沖縄県などの直売所では表面がざらついていたり、こすれたようになったものも売られていますが、少しくらいなら気にしなくてもよいでしょう。

ドラゴンフルーツ

果肉がピンク(左)、白(中央)、赤(右)の3種類のドラゴンフルーツ。いずれも果皮が濃いピンク色をしていて張りがあります

果実がふっくらとして重量感がある

丸みのあるふくよかな形で、持ったときにずっしりと重みを感じるかもチェック。同じサイズなら、より重量感のあるほうが果汁が豊富です。

ドラゴンフルーツ(白)

しっかりと重さがあり、形がふっくらとしたものを選びます、これはベトナム産の白肉ドラゴンフルーツ

ドラゴンフルーツ(白)

糖度は一番高い部分が15.8度でさっぱりとした風味でした

できれば樹上完熟がよい

輸入されているドラゴンフルーツは、輸送事情により完熟手前で収穫されることが多いですが、ドラゴンフルーツは収穫後に甘味が増えるということはありません。ある程度成熟していれば甘さはありますが、本来は樹上で完熟した果実のほうが、糖度が高くて食味がよいです。

国内の直売所では樹上完熟果が多いようなので、沖縄県や鹿児島県など産地で見つけたら試してみてください。その際、お店の人や品出ししている生産者の人に樹上完熟果かどうかを確認するとより確実です。

これは沖縄県の直売所で購入した赤肉のドラゴンフルーツです。見た目はよくありませんが、樹上完熟していて甘味がしっかりあって美味でした。糖度は一番高い部分が20度ありました

白肉よりも赤肉のほうが甘い

果肉が白い「ホワイトドラゴン(ホワイトピタヤ)」はさっぱりした甘さで、赤い「レッドドラゴン(レッドピタヤ)」のほうが甘味が少し強め。甘いほうがよければ赤肉のほうがおすすめです。

とはいえ、ドラゴンフルーツの糖の主成分は甘味の感じ方が弱い「ブドウ糖」なので、糖度が高くてもみかんやリンゴのような甘味ではなく、上品なやさしい味わいです。

また外観だけでは赤肉か白肉か判断しづらいので、購入時には要注意。特に表記がなければ白肉で、赤肉の場合は「赤」や「レッド」と書かれていることが多いです。不明な場合は店員さんに確認しましょう。

赤肉のレッドドラゴンは果肉が濃い赤紫色をしています。果汁が衣服につくとなかなか落ちないので食べる際には十分注意してください

ピンクピタヤは店頭の表記を確認

果肉がピンク色の「ピンクピタヤ」は果肉が薄い桃色で、白肉よりも甘味があるのが特徴です。外観は普通のドラゴンフルーツと見分けがつきませんが、希少種なので「ピンク」などと表記されていて、価格も高めです。ピンク色のものはほとんど出回りませんが、味は良好です。

ドラゴンフルーツ

この3種類の最高糖度は、赤肉が15.3度、白肉が15.6度、ピンク肉が16.9度でした。赤とピンクはやさしい甘さで、白肉は少し酸味がありました

ゴールデンドラゴンはさっぱり風味

最近は果皮が黄色い「ゴールデンドラゴン(ゴールデンピタヤ)」もたまに見かけるようになりました。これは果肉が白く、味は普通の白肉種のようなさっぱりとした風味です。選ぶ際には果皮に張りがあり、鮮やかな濃い黄色いものがよいでしょう。

ゴールデンドラゴン

黄色い果皮の「ゴールデンドラゴン」。白肉種と同様、味はあっさりしています。このゴールデンドラゴンの糖度は一番高い部分でも11.3度とさっぱり風味で、酸味がアクセントになっていました

ゴツゴツしたイエローピタヤは甘味が強い

果皮が黄色くてゴツゴツとした形の「イエローピタヤ」は上のゴールデンドラゴンとは別品種で、果糖やショ糖が多く含まれていて、甘味が強いのが特徴。あまり流通しておらず価格も高めですが、普通のドラゴンフルーツとは違う濃厚な甘さが味わえます。

基本的にサイズは小ぶりですが、なるべく果実が大きめで果皮が濃い黄色をしていて、重量感のあるものがよいでしょう。

なおイエローピタヤには、もともと果皮にたくさんの鋭いトゲがついています。店頭ではトゲが取られたものが売られていますが、短いものが残っているかもしれないので念のため注意してください。

ドラゴンフルーツの食べ方はこちらで紹介しています。「ドラゴンフルーツの食べ方」のページ

イエローピタヤ

ドラゴンフルーツの中で最も甘く感じるのが「イエローピタヤ」です

イエローピタヤ

タネがやや大きめですが、そのままパリッとと食べられて、キウイフルーツのような食感。一番高い部分の糖度は19度あり、しっかりと甘さを堪能できました

イエローピタヤ

収穫前のイエローピタヤには鋭いトゲがたくさんついています

ドラゴンフルーツの一番甘い部分はどこ?

当サイトがこれまでに計測したドラゴンフルーツの糖度データをもとに、果実のどの部分が甘味が強いのかをイラストで紹介しています。また平均糖度も計算しました。

測定した個数が少ないため平均値は計算していません。糖度が一番低い場所は外側の軸に近い部分で、一番高いのは軸の反対側(お尻)の内側の部分です。

ドラゴンフルーツの糖度分布

平均糖度 約14.5度

外側上の平均糖度 約13.9度

外側中の平均糖度 約14.1度

外側下の平均糖度 約12.2度

内側上の平均糖度 約14.9度

内側中の平均糖度 約15.8度

内側下の平均糖度 約14.9度

●このページでは実際に食べた経験も踏まえて、一般的な選び方をまとめています。しかし糖度やおいしさを保証するものではありません。記事を参考にしたのにおいしくなかった場合はどうぞご容赦ください。
●糖度の数値は当サイトが独自に計測したものです。「Brix値(ブリックス値)」は「%」で表されますが、ここではわかりやすく「度」で表示しています。また、使用している簡易糖度計では、糖分だけでなくクエン酸などの「酸」も計測されてしまうため、必ずしも糖分だけの結果とはなりません。それを踏まえたうえでご覧ください。
●糖度が高い=おいしい、ということではありません。しかし、平均値よりも糖度が高いものは実際においしく感じるものが多いです。
●糖度を測定した個数は約10~200個と果物によって異なります。品種の重複はありますが、例えばあんずは10品種(12個体)で、いちごは91品種(118個体)を計測しています。
●糖度分布があるイラストは、わかりやすくするため大げさな色分けにしています。