おいしい柑橘類の選び方

柑橘類の種類はとても多いので一概にはいえませんが、果皮の状態や色づきなど大まかなチェックポイントは共通しています。見るべき点を確認しておきましょう。

「香酸柑橘」「レモン」「グレープフルーツ」「オレンジ」「温州みかん」などはそれぞれ別ページで紹介していますp>

皮に張りがあってきれいに色づいている

「せとか」や「しらぬい(デコポン)」「甘夏」「ぽんかん」「日向夏」などの柑橘類は、皮に張りがあり、みずみずしさを感じるものを選びましょう。新鮮で良質なものは果皮にも水分が行き渡り、表面がピンと張っていてほどよい弾力を感じます。

表面がしんなりしていたり、乾燥してかたくなったものは鮮度が低下していることがあるので避けたほうが無難。また柑橘には皮がオレンジ色のものと黄色いものがありますが、どちらも鮮やかな色に染まったものがおすすめです。

なお、果皮が厚めの甘夏や「はっさく」「文旦」などは、表面に傷やシミが付いたものが売られていることもあります。有機栽培など生産者のこだわりで作られたものは、見た目が悪くても食味がよいことが多いです。中でも特に多く見かけるのが、黒い斑点が現れる「黒点病」にかかったもの。これは食べてもまったく問題がなく、むしろ農薬などがあまり使われていない証拠でもあります。

せとか

きれいなオレンジ色で美しい外観をした「せとか」。肌がなめらかでみずみずしさがあります

せとか

カットすると果皮が薄くて果肉がギュッと詰まっています。このせとかは糖度が14.4度と甘味が強く、ほどよい酸味もあり濃厚な味。じょうのう膜(袋)はとても薄く、果肉はとろけるような食感でした

甘夏

このふっくらとした甘夏は、糖度が12度程度で甘味と酸味が調和していて果汁が豊富。果肉がプリプリでさわやかな甘酸っぱさを堪能できました

サマーキング

これは「サマーキング」という柑橘。果皮に黒い点々が現れる「黒点病」になっていますが、食べてみると果汁が多く、糖度は高いところで14.6度と甘味がしっかりあり、香りもよくておいしかったです

ずっしりと重みを感じる

柑橘類に限らず果物を選ぶ際の基本として、手に持ったときにずっしりと重みを感じるものがよいとされます。その理由は、重いほうが水分が多く、果汁をたっぷり含んでいるからです。同じ大きさでも軽く感じるものは、本来のみずみずしさが失われている可能性があります。

河内晩柑

これは果皮が黄色い「河内晩柑」です。もともと果汁が多い柑橘ですが、これは手がびしょびしょになるほど果汁が多かったです。果肉がやわらかく、糖度も12度程度あって美味でした

浮き皮になっていない

ヘタの部分が枯れていないか、果肉と皮の間に隙間ができる「浮き皮」状態になっていないかも確認します。浮き皮だと皮はむきやすいですが、傷みやすく味がやや落ちることがあります。

はれひめ

この「はれひめ」は果皮が少しふかふかとしていたものです。食べると糖度は12度以上あったので甘さは感じられましたが、果汁が少なめでカラカラになった部分もあり、食感は今ひとつでした

皮が薄いものがベター

せとかや甘平、「紅まどんな」「はれひめ」などの手で皮をむける品種は、なるべく皮が薄いほうがおすすめ。また「デコポン(しらぬい)」「いよかん」「日向夏」、はっさくなどは、もともと皮が厚めの品種ですが、皮が厚すぎず、きめが細かいほうがよいでしょう。

甘平

これはみかんのように手で皮がむける「甘平」です。この甘平は本当に皮が薄くてむきやすく、果肉も充実していてとてもジューシー。糖度は18度以上あり、甘味と酸味のバランスも完璧でした

清見

これは「清見」です。サイズが大きく皮が厚いものを選んでみたところ、じょうのう膜(袋)が厚く糖度は9度しかなく、中途半端な味わいでした

はれひめ

この「はれひめ」は果皮がきめ細かくなめらかです。甘酸適和で果汁が多く、じょうのう膜(袋)も薄くて食味良好でした

柑橘類の一番甘い部分はどこ?

当サイトがこれまでに計測した柑橘類の糖度データをもとに、果実のどの部分が甘味が強いのかをイラストで紹介しています。また平均糖度も計算しました。

枝についている軸側を「上」とし、お尻側を「下」とすると、上の平均糖度は約13度で、中央は約14度、下は約14.4度でした。なお、この平均値は「ぽんかん」「デコポン(不知火)」「いよかん」「甘夏」「はっさく」「マンダリン」など、当サイトで「その他柑橘類」としたものをまとめて計算しています。

柑橘類の最も糖度が高い場所はお尻の部分。1房ずつ食べるならあまり気にしなくてもかまいませんが、上下半分にカットすると下半分のほうがより甘みを楽しめます。

柑橘類の糖度分布

平均糖度 約13.8度

上の平均糖度 約13度

中の平均糖度 約14度

下の平均糖度 約14.4度

●このページでは実際に食べた経験も踏まえて、一般的な選び方をまとめています。しかしながら糖度やおいしさを保証するものではありません。記事を参考にしたのにおいしくなかった場合はどうぞご容赦ください。
●糖度の数値は当サイトが独自に計測したものです。「Brix値(ブリックス値)」は「%」で表されますが、ここではわかりやすく「度」で表示しています。また、使用している簡易糖度計では、糖分だけでなくクエン酸などの「酸」も計測されてしまうため、必ずしも糖分だけの結果とはなりません。それを踏まえたうえでご覧ください。
●糖度が高い=おいしい、ということではありません。しかし、平均値よりも糖度が高いものは実際においしく感じるものが多いです。
●糖度を測定した個数は約10~200個と果物によって異なります。品種の重複はありますが、例えばあんずは10品種(12個体)で、いちごは91品種(118個体)を計測しています。
●糖度分布があるイラストは、わかりやすくするため大げさな色分けにしています。