リンゴ 国光(こっこう)
登録日:2019年12月28日
ときどきスーパーや直売所などで「おっ!」という珍しい品種に出会えるときがありますが、今回はりんごの「国光(こっこう)」に出会えました。こんなマイナーな品種がスーパーで売られているなんてうれしい限りです。
国光は「ふじ」の親にあたる品種で、もともとはアメリカの「Ralls Genet(Ralls Janet)」というりんごです。明治時代初期に日本に導入され、「雪の下」や「晩成子」などいろいろな名前で呼ばれていましたが、1900年(明治33年)に国光と命名。昭和30年代までは「紅玉」とともに主要品種として親しまれていました。
しかし、より甘い品種が好まれるようになり、酸味が強めの国光や紅玉から、「スターキングデリシャス」やふじなどにシェアが移行。そして徐々に国光は姿を消していったのでした。なお、紅玉は今でもアップルパイやジャムなどに適した加工用りんごとして健在です。
国光は果皮が赤くサイズは200g前後。収穫時期は11月で、貯蔵性が高く、そのまま食べても食味がよく、果肉がかたく煮崩れしにくいので加熱調理にも適します。
今回購入した国光は2玉で、ほぼ真っ赤に染まったものと、少し黄色みが残ったものを食べました。どちらも果肉がしっかりしていて歯ごたえがよく、果汁もほどよく含まれていて、果肉をかむごとに甘酸っぱさが広がります。ほんのりと香りも感じられ、2玉とも風味豊かでとてもおいしかったです。
昔のりんごは甘味が少ないイメージがありますが、この国光は甘味が強くて、酸味とのバランスも良好。ふじなどに比べると確かに酸味はありますが、酸っぱすぎることはなく、キリッとした濃厚な味わいです。甘いだけのりんごはちょっと、という人におすすめですが、なかなか手に入らないのが難点です……。
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