リンゴは夏が終わる頃に成熟する果物ですが、スーパーなどでは1年中リンゴを見かけますよね。これは、「CA貯蔵法」という技術でリンゴを仮死状態にして長期保存しているからです。家庭ではせいぜい数週間しか日持ちしませんが、CA貯蔵法だとリンゴの呼吸を抑制することで鮮度を保ったまま半年以上も保存できるのです。
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リンゴは、アダムとイヴの物語にも登場する歴史の古い果物です。紀元前6000年頃にはすでにトルコで登場しており、紀元前1300年にはエジプトで栽培されていたといわれています。日本で本格的にリンゴが栽培されるようになったのは明治時代になってからです。
写真は、「フラワー・オブ・ケント」という品種の木。イギリスの科学者「アイザック・ニュートン」が万有引力の法則を発見するきっかけになったリンゴの木の子孫といわれています。
果皮が赤く染まり、軸が太くて果皮に張りとツヤがあるもの選びましょう。お尻の部分が緑色のものは未熟で、黄色いものは甘みがあるといわれます。大きさは中くらいがよく、重みのあるものが良いリンゴです。果皮の赤色がまだらなものや傷のあるものは見た目が悪いですが、糖度に影響はありません。
水分の蒸発を防ぐためビニール袋に密封して冷蔵庫または風通しのよい涼しい暗所で保存。その際、なるべく低温、低湿度に保ちます。家庭ではそれほど日持ちしないので早めに食べましょう。リンゴは成長ホルモンのエチレンを発するため、他の果物や野菜と一緒に保存すると追熟を促します。
主な栄養成分(可食部100g中)
食物繊維総量(1.5g)、カリウム(110mg)
注目成分
カテキン、ケルセチン
主な効能
整腸作用、便秘改善、高血圧予防、動脈硬化予防、脳梗塞予防、心筋梗塞予防、がん予防、アレルギー予防
リンゴに多く含まれている水溶性食物繊維のペクチンが消化を促進させ、胃酸のバランスを整えてくれます。便秘や下痢にリンゴがよいといわれるのはこのためです。またペクチンはアレルギー性疾患の予防に有効だという報告もされています。
さらにリンゴに含まれるポリフェノールの一種「カテキン」には抗酸化作用があり、高血圧やがん予防、老化防止に期待できます。同じくポリフェノールの一種である「ケルセチン」も動脈硬化やがん予防に有効です。リンゴはさまざまな病気の予防に効果が期待できるため、まさに「医者いらずの果物」といえるでしょう。
現在国内で最も多く生産されている品種です。「国光」×「デリシャス」を親に持ち、1962年(昭和37年)に登録されました。果実は300g以上と大きめで、酸味が少なく甘みが強いのが特徴。しっかりした肉質で果汁も多く、蜜入りのものは特に人気があります。なお、袋をかけない「サンふじ」のほうが甘みは強めです。出荷は10月下旬頃から。
「ふじ」に次いで生産高が多く、果汁が豊富で甘みの強いリンゴです。「ゴールデンデリシャス」と「紅玉」を交配し1975年(昭和50年)に登録されました。大きさは300〜350g程度。9月中旬頃から出回ります。「サンつがる」は「つがる」を無袋栽培したもので、果皮の色は薄めですが甘さは強くなります。
果皮が黄緑色で、表面に茶色い果点があるのが特徴です。「ゴールデンデリシャス」と「印度」から誕生したといわれています。果肉は緻密で酸味は少なく甘みは強め。大きさは300g前後で、果実は特有の芳香を持っています。無袋栽培したものは見た目が劣りますが、味はよいとされます。収穫は10月中旬頃から。
アメリカで「ゴールデンデリシャス」と「紅玉」を交配して誕生したリンゴです。1970年(昭和45年)に日本に導入しました。1個400g前後と大きめで、ピンクがかった赤色をしています。甘酸っぱくさわやかなシャキシャキとした食感です。表面に光沢があり分泌物でべたつくことがあります。10月中旬頃から出回ります。
「ゴールデンデリシャス」×「印度」で1949年(昭和24年)に登録されました。香りがよくジューシーで上品な味わいがあり、やや酸味があります。収穫のひと月くらい前まで袋にかけられ、最後に日光に当てることで果皮をピンク色に染めています。なお、「サン陸奥」は無袋栽培されたもので、こちらは果皮の色は黄色です。10月下旬頃から出回ります。◆ひとり言
「ふじ」と「陸奥」を交配し、1983年(昭和58年)に品種登録されました。果肉はややかためですが、ジューシーで甘酸のバランスも良好。蜜入りのものも多く見られます。サイズは約350〜400gと大きめで、大きすぎるものは少し味が落ちる場合もあるので注意しましょう。収穫は10月下旬頃から。
「東光」に「ふじ」を交配して1980年(昭和55年)に品種登録されました。サイズは250g前後とやや小ぶりですが、甘味と酸味がほどよく調和し、果肉は多汁で歯ごたえがあります。収穫は9月中旬頃から。
1800年頃にアメリカで発見された別名「ジョナサン」という品種です。酸味がやや強く、多汁でさわやかな味わいがあり、煮崩れしにくいのでアップルパイやタルトなどにもよく利用されています。果実は200g前後で果皮は赤く鮮やか。10月上旬頃から出回ります。
300〜350gほどの大きさで、しっかりしていた果肉は歯触りがよくパリッとした食感が楽しめます。酸味は控えめで強い甘みのあるリンゴです。ゴールデンデリシャスが自然交配してできた品種で日持ちよし。10月下旬頃から。◆ひとり言
「デリシャス」の枝変わりとしてアメリカで誕生しました。1980年(昭和55年)頃までは国内でも人気がありましたが、新しい品種が次々に登場したこともあり、現在ではそれほど多く生産されていません。果皮は濃い赤色で、長円形で重さは300g前後、お尻の部分に細い隆起ができるのが特徴です。香りがよくて甘みもあり食味は良好で、熟すと密が入ります。10月中旬頃から。
果皮が黄色または黄緑のリンゴで、日本ではそれほど栽培されていませんが、世界的には生産量の高い品種です。大きさは300g前後で、果肉は緻密で果汁も多く、甘みと酸味が調和した質の高い味わいです。無袋栽培だと果皮に茶色いサビが出ることがあり、日持ちがやや悪い面があります。10月中旬頃から。
シナノスイート(シナノスウィート)は、1978年(昭和53)に「ふじ」と「つがる」を掛け合わせてできたリンゴで、平成8年に品種登録されました。親が人気品種なだけあって風味がよく、糖度も十分。ほのかな酸味もあって香りも良好です。大きさは300〜400gくらいで、果皮には薄く縦縞が入ります。旬は10月上旬頃から。ちなみに別名「あじぴか」ともいいます。
「ゴールデンデリシャス」と「千秋」を交配させた品種で、1983年(昭和58年)に長野で誕生し、1999年(平成11年)に品種登録されました。サイズは300g前後で果皮は黄色に染まります。糖度は14〜15%と甘く、適度な酸味もあって濃厚な味わいです。また果汁が多くサクサクとした食感も人気。シーズンは10月上旬頃から。
「デリシャス」と「ゴールデンデリシャス」を交配して1974年(昭和49年)に発表され、ほかを凌駕するその大きさからこの名前がつけられました。重さは500〜600gで大きいものでは1kgにもなります。果皮はきれいな赤に染まり濃い縞が入ります。果肉はやや堅くサクサクした歯触りで、適度な甘さと酸味があります。10月上旬頃から。◆ひとり言
果皮が薄い黄色をしていて、果皮が薄い黄色をしていて、贈答用としても人気の高いリンゴ。「ゴールデン・デリシャス」にかつての国内主要品種「国光」を交配させたもので、大きさは約300〜500gになります。果肉は適度なかたさで、香りがよく甘みが強いのが特徴。無袋栽培した金星は「サン金星」と呼ばれ、果皮の一部が赤く染まります。10月下旬頃から出荷されます。
果皮は真っ赤に着色し、完熟するほど濃い紅色になります。適度な酸味と甘みのバランスがよく、食感は良好です。「千秋」と「つがる」を交配した品種で大きさは300〜350g前後。蜜はあまりありません。10月上旬頃から収穫されます。◆ひとり言
「ゴールデンデリシャス」と「リチャードデリシャス」という品種を交配したリンゴ。主に北海道で栽培され、10月中旬頃から収穫されます。果皮は濃い紅色で、果実は約200〜250gとやや小さめ。果肉には「蜜」がたっぷりで、甘く濃厚な味を楽しめます。
「ふじ」と「紅玉」から偶然生まれた小さなリンゴ。屋台のリンゴ飴にもよく使われます。重さは40g程度で、ややかための果肉には甘味と酸味が詰まっています。◆ひとり言
2005年の日本のリンゴ作付面積は約42,096ヘクタール(2004年は約42,763ヘクタール)。その中でトップは「ふじ」の約21607ヘクタールで、そのうちの約50%は青森県で作られています。なお、17位以下の順位は、「秋映」、「金星」、「やたか」、「きおう」と続きます。
果物の中でもっとも海外に輸出されているのがリンゴです。その約95%は台湾に輸出されていています。そのほか、香港、中国、タイ、シンガポール、アメリカ、インドネシアなどにも輸出されています。貿易額は台湾が約72億9,000万円で、香港が約2億5,000万円、中国が約1億9,000万円です。
グラフにマウスカーソルを合わせると値が表示されます。棒グラフと折れ線グラフを比較しやすくするため、輸入量を「千トン」単位に設定しているのでご注意ください。10千トンは1万トンです。リンゴの輸出は2002年頃から増えています。
2006年のりんごの年間出荷量は約739,500トンで、主な産地は青森県です。地図を見ても分かるように主に涼しい地域で栽培されています。
「栽培面積の推移」ボタンをクリックすると、りんごの栽培面積の推移を見ることができます。
日本のりんご主産地を「Google Earth」のツアーで巡るというものです(2005年に年間5,000トン以上を出荷した市町村)。日本のどの地域でたくさんりんごが作られているのか見てみましょう。動画に出てくる数量は年間出荷量。所要時間は約2分で、あっという間に日本各地を駆け抜けます。
じっくりご覧になりたい方は、KMZ/KMLファイル(apple.kmz)を用意しましたのでお試しください。GoogleEarth(無料)がインストールされていれば「ツール」→「ツアーの再生」で見ることができます。もしも「無効なツアー」と表示される場合は、画面左側の「保留」フォルダをクリックしてやり直せばOKです。