果物をたくさん食べると太る?

果物は比較的低カロリー

果物が好きな人にとって、果物が肥満の原因になるかどうかは気になるところだと思います。確かに食べ過ぎはよくありませんが、果物は一般的なお菓子やデザート類に比べてカロリーが少ないため、同じ量を食べてもそれほど高カロリーにはなりません。

ドーナツと比較してみると?

例えば、ドーナツだと100gあたり200から400キロカロリーにもなります(作り方にもよりますが)。果物は100gあたり40から60キロカロリー程度と低カロリーです。桃は平均果重が200gなので1つ丸ごと食べても80キロカロリー程度ですし、ミカンを2個食べても約100キロカロリーです。個別のカロリーは栄養成分表にまとめているので参照してください。

果糖は甘味が強く脂肪になりにくい

また果物に含まれる「果糖」は、普通の砂糖(ショ糖)に比べて腸で吸収されるスピードが遅いため脂肪になりにくいといわれます。また甘みの度合いも普通の砂糖より強いため、少ない量で甘みを感じられます。果糖の甘みは冷やすとさらに増すため、食べるときは冷やしてから食べるとよいでしょう。

ダイエット中の方は、食後のデザートよりも食事の30分くらい前に食べるのがよいとされています。ある程度の満足感をお腹に与えるので食事の量を控えめにできるそうです。

中性脂肪との関係は?

ちなみに、果糖は中性脂肪を上昇させるという説もありますが、このデータを発表した動物実験では、果糖の量が食餌全体量の6割だったとのことで、それを人間に当てはめると相当な量を摂取することになります。

これはあり得ない話ですし、人間を対象に行った実験では果物を多く摂取すると中性脂肪やコレステロールが下がるという報告もあります。むしろ糖尿病の患者にも一定量の摂取が推奨されているので、通常の範囲内で食べる分には健康的な食べ物といえるでしょう。※すでに病気を患っていらっしゃる方は、まず医師にご相談ください。

摂取量は1日あたり200gが理想

ところで、理想的な果物の摂取量はどのくらいなのでしょう。1日あたり200gの果物を食べると体によいとされています。

この200gという数字は厚生労働省と農林水産省が平成17年に発表した「食事バランスガイド」に基づいたものです。詳しくは農林水産省のホームページを参照してください。なお、体を健康に保つには、フルーツの摂取だけでなく、その他の食事もバランスよくとり、適度な運動を心がけることが大切です。