マンゴスチン Mangosteen

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    マンゴスチン

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    マンゴスチン

  • マンゴスチン(未熟)

    マンゴスチン(未熟)

基礎データ DATA

  • 分類:フクギ科フクギ属
  • 原産地:マレー半島
  • 季節の分類:夏
  • 多く出回る時期:5月~9月頃(タイ産)

マンゴスチンの概要

マンゴスチンの果実(未熟) マンゴスチンの木

マンゴスチンは「果物の女王」といわれているトロピカルフルーツで、パイナップルチェリモヤとともに世界三大美果(※)としても有名。ほどよい甘味と酸味、そしてジューシーな味わいが特徴です。

19世紀、大英帝国のビクトリア女王(1837~1901年)は「我が領土にマンゴスチンがあるのに、これを(食べたいときに)味わえないのは遺憾の極みである」と嘆いたと伝えられています。当時は現在のような冷蔵技術がなく、日持ちが悪いマンゴスチンをイギリスまで輸送する手段はありませんでした。今では冷凍でも生果でも比較的簡単に手に入るので、ビクトリア女王に言わせると贅沢ですね。

※ここでいう世界三大美果とはイギリスのマルコム卿(1830~1916年)が述べたものです。ちなみにパイナップルではなくマンゴーという説もあり、当サイトでもかつてはマンゴーとしていましたが、パイナップルに変更しています。

マンゴスチンの歴史

マンゴスチンの果実

原産地であるマレー半島を中心に東南アジアでは古くから栽培されていました。現在では、フィリピンやタイ、ハワイ、カリブ海諸島や中南米といった熱帯・亜熱帯地域で栽培が行われています。

日本では植物検疫法の関係で冷凍果の輸入だけが許可されていましたが、2003年からは生果の輸入も解禁されました。日本では環境に適さず栽培されていないので、生果の輸入解禁はうれしいですね。

マンゴスチンの栄養と効能

おもな栄養成分(可食部100g中)

ビタミンB1(0.11mg)、マンガン(0.35mg)

マンゴスチンは、炭水化物を分解してエネルギーに変換するビタミンB1と、骨の形成に役立つマンガンがやや多めですが、そのほかにはこれといって突出した栄養素はありません。今のところは一般的な果物と同等の栄養価ですが、研究が進めば機能性に優れた栄養素が見つかる可能性もあるので期待しましょう。

より詳細な栄養成分については、「栄養成分(グラフ)」もしくは「栄養成分(一覧表)」に掲載しています。

マンゴスチンの種類

マンゴスチン

マンゴスチン

果皮が赤紫色でかたく、大きさは5~7cmほど。果肉は乳白色で5~7くらいの房に分かれていて、そのうち1~2房には種が入っています。味は上品な甘酸っぱさでジューシーな味わいです。マンゴスチンは雌だけで繁殖できる「単為生殖」が可能な植物で、発見されたときから何世代も雌のクローンが生まれ続けていて個別の品種はありません。

マンゴスチンの輸入先と輸入量

出典:財務省統計

日本に輸入されているマンゴスチンはすべてタイから来ています(タイ以外に統計データがありません)。輸入量は約79.4トンで、輸入額は約8,201万円。1キログラム当たりの単価は約1,033円です。

年別輸出入量

出典:財務省統計

マンゴスチンは海外から輸入されています。2022年の輸入量は約79.4トンで輸入額は約8,201万円です。輸入量は前年と比べると17.9トン(約29%)増加しています。

主要生産国(上位5か国)

出典:FAOSTAT(2021年)

マンゴー&マンゴスチン&グアバ生産の上位5か国は、インド、中国、インドネシア、パキスタン、メキシコです。1位のインドの生産量は年間約2,496万8,000トンで全体の約44%を占めています。2位の中国は年間約379万トンで全体の約7%、3位のインドネシアは年間約356万1,867トンで全体の約6%です。

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