一般的なみかん類とは違って酸味が強く、生食にむかない柑橘類を「香酸柑橘(こうさんかんきつ)」といいます。代表的なものが「レモン」や「ゆず」、「ライム」などです。これらは香りがよいため、果汁を絞って調味料に加えたり、ジュースなどに利用します。
なお、レモンは「レモン」のページで紹介しています。また、きんかんは香酸柑橘ではありませんが、このページで紹介しています。
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「ゆず」は中国が原産で、飛鳥・奈良時代にはすでに日本に伝来していました。ゆずの仲間である「すだち」や「かぼす」も、江戸時代には日本で栽培されています。
また、「ライム」はインドからマレーシア一帯が原産で、現在は主にメキシコから輸入しています。大航海時代にビタミンC不足が原因の病気「壊血病(かいけつびょう)」が船乗りの間で流行しましたが、16世紀のイギリス海軍ではこの病気の予防にライムを活用していました。
「仏手柑(ぶっしゅかん)」はインド北東部、「きんかん」は中国、「だいだい」はヒマラヤが原産です。これらは江戸時代にはすでに日本に伝わっていたようです。また、「シークワーサー」は、南西諸島と台湾に自生していたもので、沖縄の特産として有名です。
果皮にツヤとハリがあるもの。また同じ大きさなら持ったときに重みを感じるほうを選びましょう。
果皮の色は、「黄柚子(きゆず)」と「きんかん」は果皮全体が黄色く色づいているもの。また果皮に傷や黒ずみがないかチェックします。「だいだい」は熟すと果皮が黄色くなりますが、春になるとまた緑色に戻ります。
また「すだち」や「かぼす」も熟すと果皮が黄色く色づきますが、これらは少し早めの緑色のときのほうが風味がよいので、緑色のものを選ぶとよいでしょう。
シークワーサーは通常は果皮が緑色ですが、オレンジになると生食できるものもあります。
ライムは皮が薄めで、色は濃い緑よりも淡い緑色のほうが味がよいとされます。
涼しい冷暗所で保存します。長期保存する場合は、乾燥を防ぐためにビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ入れます。
主な栄養成分(可食部100g中)
ゆず:カリウム(210mg)、ビタミンC(40mg)
すだち:カリウム(140mg)、ビタミンC(40mg)
かぼす:カリウム(140mg)、ビタミンC(42mg)
だいだい:カリウム(190mg)、ビタミンC(35mg)
シークワーサー:カリウム(180mg)、ビタミンC(11mg)
ライム:カリウム(160mg)、ビタミンC(33mg)
きんかん:カリウム(180mg)、ビタミンC(49mg)、ビタミンB1(0.1mg)、食物繊維総量(4.6g)
主な効能
風邪予防、美肌効果
香酸柑橘にはクエン酸が多く含まれているため、疲労回復や食欲増進に効果があります。
また、ビタミンCが多いので風邪予防や美容効果にもよいとされます。ただし酸味が強く一度にたくさんの量を摂取することは難しいため、生食用のみかん類に比べるとあまり期待はできないでしょう。
しかし丸ごと食べるきんかんだけは別です。疲れを取るビタミンB1や便秘によい食物繊維、果物の中ではすだちに次いでカルシウムも多く含まれいてさまざまな健康効果に期待できるでしょう。
100〜120gくらいの大きさで、芳香と適度な酸味を持っている香酸柑橘です。果汁を調味料に加えたり、果皮を細かく切って七味唐辛子に入れるなど、食味のアクセントとしてよく利用されます。また国内では冬至の日に「ゆず湯」に入るという風習もあります。なお、一般的な「黄柚子」は秋から出回りますが、初夏には「青柚子」も流通します。基本的に通年出回っていますが、12月が最盛期です。
「ゆず」の近縁となる香酸柑橘で、果実は30〜40gと小さめ。徳島県の特産として有名です。適度な酸味と香りがあり、果汁は焼き魚やマツタケ料理などに利用されます。別名「すたちばな」ともいい、これがなまって「すだち」となったといわれます。収穫時期は果皮がまだ緑色の8〜10月頃で、12月頃までが旬。なお、さらに熟すと果皮が黄色くなりますが、緑色ほうが風味豊かです。
「すだち」と同じく「ゆず」の近縁種で見た目も似ていますが、こちらは100〜150gと大きめで酸味が強いのが特徴です。大分県の特産で、ふぐ料理や鍋料理、焼き魚の風味づけとして利用されます。収穫時期は9〜10月頃で果皮に独特の香りがあります。また「すだち」と同じく緑色の果皮は熟すと黄色くなりますが、風味のよい緑色の時期がおすすめです。
レモンのような強い酸味と独特の香りがあり、主にジュースやカクテルに利用されています。サイズは30〜50gで、レモンより小さめの「タヒチライム」と、それをさらに小さくした「メキシカンライム」があります。主にメキシコやエジプト、インドで栽培されていて、日本に輸入されるのはほとんどがメキシコ産のメキシカンライムです。
沖縄の特産として有名な香酸柑橘で、酸味の中に適度な甘みもありさわやかな香りがします。料理のアクセントとして利用されるほか、果汁を薄めてジュースとしても用います。8月〜1月頃に収穫されますが、飲料用にするなら甘みが出てくる10月過ぎがおすすめです。「クガニー」という品種のものは果皮がオレンジになると生食が可能です。なお、呼び名は「シークヮーサー」や「シークワシャー」、「シークァーサー」などさまざま。
200gくらいの大きさの「かぶす」と、150gくらいの「回青橙(かいせいとう)」の2つの品種があります。どちらも酸味が強くポン酢によく利用されます。また果実が落下しにくいため縁起がよいとされ、お正月の飾り付けにも使われます。ちなみに回青橙は、冬になると果皮がオレンジになりますが、春になるとまた緑に戻ってしまうためこのような名前になりました。主に和歌山や愛媛、広島などで栽培されていて、10〜12月に出回ります。「サワーオレンジ」ともいいます。
果実が手の形に似ていることからこのような名前が付けられました。大きさはバナナくらいで10〜20cmほどになります。果肉がほとんどないため、主に観賞用として用いられますが、砂糖漬けやジャムにして食べることもできます。なお、実が割れない丸い形の丸仏手柑もあります。
果実の大きさが10gくらいで、「丸きんかん」、「福州きんかん」、「長きんかん」、「寧波(にっぽう)きんかん」などの品種があります。果肉が酸っぱく果皮に苦みがありますが、甘みも持ち合わせているので皮ごと食べられます。また砂糖漬けやマーマレード、金柑酒などにも利用されます。11〜3月頃まで店頭に並びます。◆ひとり言
これはゆずの年間出荷量と主産地のグラフです。ゆずの年間出荷量は約15,231トン(2005年)。主産地は高知県、徳島県、愛媛県などです。