オレンジは、大きく分けて「普通オレンジ」、「ネーブルオレンジ」、「ブラッドオレンジ」の3つに分類されます。スーパーなどでよく見かけるバレンシアオレンジは普通オレンジの一種です(右の写真上)。またネーブルオレンジはお尻の部分に「へそ」があるのが特徴で、英語でへそという意味の「ネーブル(navel)」という名前で呼ばれます(右の写真下)。そしてブラッドオレンジは果肉が血のように真っ赤なことから、英語で血を指す「ブラッド(blood)」という名前がつけられました。
日本で販売されているオレンジの多くはカリフォルニアや南アフリカから輸入しています。バレンシアオレンジの旬の時期は、カリフォルニア産が3月〜7月、南アフリカ産が8月〜10月頃になります。
ネーブルはカリフォルニア産が11月〜5月に多く出回り、国内産は12月〜3月頃が旬となります。なお国内のネーブル産地トップ3は広島、和歌山、静岡の順です。
このほかにも「いよかん」や「ぽんかん」などのオレンジ類もあります。これらは「その他柑橘類」のページでまとめています。
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インドのアッサム地方で誕生したオレンジは、15〜16世紀初めに中国からポルトガルに渡り、地中海沿岸諸国に広まったといわれています。その後、19世紀にアメリカに渡り、日本へは明治時代に導入されました。アメリカの有名ブランド「サンキスト」は1893年からオレンジの栽培を開始しています。
なお、「バレンシアオレンジ」はスペインのバレンシアが原産だと思われがちですが、本当のところはよく分かっていません。一説によると、ポルトガルで誕生し、大西洋アゾレス島を経由してアメリカに渡ったというルートが有力で、このオレンジがスペインのバレンシア地方で栽培されていたものによく似ていたことからそう呼ばれるようになったともいわれています。
またネーブルは19世紀にブラジルでオレンジの枝変わりとして発生し、その後アメリカに導入され人気を博しました。
果皮の色が鮮やかなオレンジ色でハリとツヤがあり、持ったときにずっしりと重みを感じるものを選びましょう。同じ大きさでも軽い果実は水分が少なくてパサパサしていることがあります。また果皮がフカフカだったり、キメが粗いもの、形がいびつなものは味が落ちていることがあるので避けたほうが無難です。
暗くて涼しく風通しがよい場所で保存します。新鮮なものなら1週間くらいはもちます。ただし温度が高いと味が落ちるので、夏場はビニール袋に入れて野菜室に入れておくとよいでしょう。常温の場合は乾燥を防ぐため、1つずつ新聞紙でくるんでおくとより長持ちします。なお、箱に入っている場合、下のものは傷みやすいので、時々入れ替えたり、底にあるものから食べるようにしましょう。
主な栄養成分(可食部100g中)
バレンシアオレンジ:ビタミンC(40mg)、カリウム(140mg)
ネーブルオレンジ:ビタミンC(60mg)、カリウム(180mg)
注目成分
ヘスペリジン、アントシアニン(ブラッドオレンジ)
主な効能
風邪予防、美容効果、疲労回復、貧血予防、高血圧予防、動脈硬化予防、脳梗塞予防、心筋梗塞予防、がん予防(ブラッドオレンジ)
オレンジにはビタミンCが豊富に含まれているので、風邪予防や美容効果に効果があります。また、クエン酸も多いので疲労回復にも役立つでしょう。
ナトリウムを排泄するカリウムの含有量はそれほど突出していませんが、果皮やじょうのう(袋)、白い筋にはフラボノイドの一種である「ヘスペリジン」が含まれていて、高血圧予防や動脈硬化予防に期待できます。
また、ブラッドオレンジの赤い色素には抗酸化作用を持つ「アントシアニン」が豊富に含まれていて、がん予防に高い効果が期待されます。
より詳細な栄養成分については、「栄養成分(グラフ)」もしくは「栄養成分(一覧表)」に掲載しています。
カリフォルニアやフロリダで生産されている普通オレンジの多くがこの「バレンシアオレンジ」です。酸味と甘みのバランスが良く、果汁も豊富なので生食のほかジュースにも適しています。重さは200〜250gで、シーズンは2月〜11月頃。なお、国内産のオレンジとして「福原オレンジ」という品種もあります。これは1900年(明治33年)頃に千葉の福原氏宅で発見されたもので、甘みが強く、3月〜5月頃が熟期です。その他、普通オレンジには「ハムリン」や「シャムーティ」といった品種もあります。◆ひとり言(シャムーティ)
見た目は「普通オレンジ」のようですが、果実の果頂部に「へそ」があるのが特徴。アメリカからの輸入品は「ワシントンネーブル」という品種が多く、果肉は多汁で甘みが多く、香りも豊かです。じょうのう(袋)が薄くてやわらかく、種もないのでそのまま食べられます。果重は200〜250gで、輸入ものは11月〜4月頃、国内産は2月〜3月頃が旬。ワシントンネーブルは19世紀初頭にブラジルで発見されたものといわれ、日本でも「白柳ネーブル」、「森田ネーブル」、「吉田ネーブル」、「大三島ネーブル」、「村上ネーブル」、「清家ネーブル」などが誕生しています。◆ひとり言
果肉が濃い赤色をしたオレンジで、イタリアが原産といわれています。どちらかというと生食よりはジュースなどに加工されることが多い品種です。輸入品はカリフォルニア産の「モロ」という品種が多く1〜4月頃に出回ります。またイタリア産の「タロッコ」という品種を使った冷凍100%のジュースも人気です。このほか「マルチーズブラッド」、「サンギネロ」などの品種もあります。なお、国内では愛媛県がタロッコオレンジを栽培していて、2007年の出荷量は約8トンです。◆ひとり言(モロ)◆ひとり言(タロッコ)
「カラカラオレンジ」はネーブルオレンジの突然変異で誕生したといわれています。果皮はオレンジ色ですが、果肉がピンク色をしているのが特徴。「カラカラ・ネーブル」や「ピンクネーブル」とも呼ばれます。酸味が少なくて糖度が高く、また果汁もたっぷりで皮がむきやいことから現在人気上昇中です。サイズは200g前後で、1〜3月頃にカリフォルニアから輸入されます。◆ひとり言
日本国内で栽培されているネーブルオレンジの品種別作付面積です。トップは「白柳ネーブル」で、「森田ネーブル」「ワシントンネーブル」「大三島ネーブル」「村上ネーブル」と続きます。白柳ネーブルと森田ネーブルの主産地は静岡県。ワシントンネーブルは熊本県。大三島ネーブルは愛媛県。村上ネーブルは広島県です。
2009年オレンジの輸入先はアメリカがトップ。続いてオーストラリア、南アフリカ、チリの順です。トータルの輸入量は約94,411トン(2008年は約97,818トン)。輸入額は約94億円(2008年は約101億円)と減少しています。
輸出先は台湾、シンガポールですが、輸出量は約1.3トンとそれほど多くありません。
グラフにマウスカーソルを合わせると値が表示されます。「輸出量と貿易額」ボタンをクリックすると輸出量が表示されます(※輸入量や貿易額の単位はグラフごとに違うのでご注意ください)。
輸入量・貿易額比較用グラフのページはこちら。
日本産ネーブルは広島県や静岡県、和歌山県などで生産されています。出荷量は年間約6,540トン(2007年)です。
日本産バレンシアオレンジは和歌山県と神奈川県で栽培されています。2007年の出荷量は約206トンでネーブルオレンジよりもはるかに少ない量です。