西洋梨といえば「ラ・フランス」が有名ですが、最近は「ル・レクチェ」や「バートレット」などさまざまな品種が店頭に並ぶようになりました。外観はでこぼことしていて特徴的ですが、果肉はジューシーで甘くとろけるような食感をしていて、一度食べたらやみつきになるおいしさです。ただ、西洋ナシは追熟が必要なため、食べ頃を見極めるのが少し難しい面もあります。初めは失敗することもあるかもしれませんが、何度か試すとコツが分かってきますよ。
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もともとヨーロッパや西アジアで原生していたといわれ、16世紀頃からドイツやイギリスで栽培されるようになりました。日本へは明治時代に伝わりましたが、栽培の難しさと見た目の悪さから定着はせず、昭和後半頃からようやく広まりました。
形の美しさはあまり味に関係ありませんが、果皮に傷があるものは腐りやすいので避けましょう。基本的に、果皮が黄色みを帯びて、軸の回りを押したときにやわらかさを感じれば食べ頃。熟してくると軸も茶色くなって乾燥してきます。ル・レクチェなどの品種は熟すにつれて香りが強くなるので、この点も要チェックです。
西洋なしは、日本なしとは違い追熟させる必要があります。お店によっては完熟したものを販売している場合もあるので、念のためお店の人に確認したほうがよいでしょう。
追熟させる場合は、紙袋などに入れて20度前後の部屋で保存します。30度を超える場所で保存すると、追熟障害が起こるので注意してください。早く追熟させたい場合には、りんごと一緒にビニールに入れておきます。
果実の肩やお尻の部分をそっと押してやわらかさを感じれば食べ頃です。その頃には香りも出てきます。完熟したら冷蔵庫で2〜3時間冷やしてから食べましょう。なお、完熟した西洋なしは傷みやすいので早めに食べきるようにしてください。
長期保存したい場合は、ビニール袋に入れて冷蔵庫に入れておきます。ただし追熟が止まってしまうので、食べる数日前には常温で追熟させるようにしてください。
主な栄養成分(可食部100g中)
食物繊維(1.9g)、カリウム(140mg)
注目成分
フラバノールなど
主な効能
便秘改善、高血圧予防、動脈硬化予防、心筋梗塞予防、脳梗塞予防、利尿作用、咳止め、がん予防
日本梨と同じく、水分と食物繊維が比較的多いので便秘改善によいでしょう。カリウムも日本梨と同様に含まれているので高血圧予防に効果があります。
また、西洋なしにはフラバノールやアントシアニンなどのポリフェノールも含まれているため、がん予防にも効果が期待できます。
西洋なしの代名詞としてもおなじみのラ・フランスは、その名の通りフランスが原産で1864年に発見された品種です。熟しても果皮の色はあまり変わりませんが、独特の香りが強くなって果肉に弾力が出てきます。白い果肉は果汁たっぷりで甘みも多く、とろけるような口当たりが人気です。平均サイズは200〜250g前後で、収穫は10月中旬頃からになります。また、果皮が茶色くなるゴールド・ラ・フランスもあります。◆ひとり言
イギリス原産の西洋なしで、世界的にも生産量の多い品種です。缶詰用としてもよく利用されています。果重は250g前後で、甘みの中にほどよい酸味があり、ねっとりとしたなめらかな舌触りが特徴です。果皮は緑色で、熟すと黄色になります。また果皮の赤い「レッドバートレット」もあります。9月中旬頃から。◆ひとり言
「バートレット」と「フォーチュニー」を掛け合わせたフランス生まれの洋梨。熟すと果皮がきれいな黄色に染まり芳香が強まります。重さは250〜400gくらいで緻密な果肉は糖度が高く、ジューシーでなめらかな食感です。収穫時期は10月下旬頃ですが追熟に1ヶ月ほどかかるため、市場に出回るのは11月下旬頃からになります。◆ひとり言
ラ・フランスの自然交雑によって山形県で誕生した品種です。平均450g前後の大玉で、大きいものだと700gを超えるものもあります。果皮は黄緑色で、完熟すると黄色みがかるのが特徴。濃厚な甘みと適度な酸味があり、豊かな風味が口の中に広がります。出回るのは11月〜12月頃です。◆ひとり言
ほかの西洋なしに比べると果皮の茶色い果点が多いのが特徴。熟すと果皮が黄色くなり、特有の甘い香りがします。サイズは平均500gと大きく、甘みもたっぷり。果肉はきめが細かく多汁でなめらかな食感です。原産はフランスで「コミス」の自然交雑から誕生したといわれています。出回るのは9月下旬頃から。
フランス原産の1つ500g前後になる大玉の洋ナシで、熟すと果皮全体が黄色くなり芳香が増します。とろけるような果肉は果汁が豊富でやや繊維質があり、ほのかな酸味と上品な甘みを持っています。出回り時期は早いほうで、9月中旬頃から見られます。
150g前後の小さめの西洋なしで、主に北海道で生産されています。黄緑色の果皮は熟すと黄色みを帯びてきて、洋酒のような甘い香りも漂います。甘みと酸味のバランスもよく、果汁も豊富です。8月〜9月頃から出荷されます。アメリカ原産。
「ドワイエンヌ(ドワイエネ)・デュ・コミス」といい、栽培が難しく生産数が少ないため、店頭ではあまり見かけることはありません。上品でクリーミーな口溶けと絶妙な甘酸のバランス、豊かな芳香を持ちあわせていることから現在人気上昇中。重さは300g前後で、果皮は熟すときれいな黄色に染まります。10月上旬頃から。◆ひとり言
2006年の総作付面積は約1,760ヘクタール(2004年は約1,844ヘクタール)で、ラ・フランス、バートレットの順です。ラ・フランスの主要産地は山形県で約857ヘクタール。次いで長野県の約105ヘクタールとなっています。
※2006年以降は農林水産省の調査の簡略化に伴い、「ラ・フランス」「バートレット」の2品種の結果樹面積しか公表されていません。
2006年の洋なしの年間出荷量は約24,700トン。産地を見ると、山形県や長野県、青森県、新潟県など主に涼しい地域で生産されていることがわかります。
「栽培面積の推移」ボタンをクリックすると、西洋梨の栽培面積の推移を見ることができます。1943〜1948年までデータが欠けていますが、これは元データがないためで作成ミスではありません。