いちじく 無花果 Fig

イチジクの情報
基礎データ
  • 分類:クワ科イチジク属
  • 原産地:アラビア半島南部、地中海沿岸地方
  • シーズン:8月〜10月頃
  • 主な産地:愛知、和歌山、福岡
いちじくの花 いちじくの花(拡大)

いちじくは漢字で「無花果」と書きますが、花がないわけではありません。いちじくは実の中に小さな花をつけるため、外からは確認できないのです。果実を半分に切ると赤いつぶつぶがたくさんつまっていますよね。あれが花です。いちじくは花の部分によって独特の食感を生み出していたのです。

ちなみに「いちじく」という名前の由来は、毎日1つずつ熟すことから「一熟」→「いちじく」になったという説や、ひと月で実が熟すため「一熟」→「いちじく」という説もあります。また呼び名としては南蛮柿(なんばんがき)、唐柿(とうがき)ということもあります。

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イチジクの歴史

いちじくは現在、「小麦よりも古く、人類最古の栽培食物ではないか」といわれています。これは2006年6月にハーバード大などの研究チームが米科学誌「サイエンス」に発表した論文によるものです。それによると、ヨルダン渓谷にある約1万1400年前の遺跡から野生種ではないイチジクの実が発掘され、これらの繁殖には人間の手が必要であることから、当時の人々が食用に栽培を始めたのではないかと考えられています。

古代エジプトの壁画にもブドウとともに描かれており、さらには旧約聖書にも数多く登場する歴史ある果物です。あのアダムとイブが裸を隠すのに使ったのもいちじくの葉です。

はるか昔にアラビア半島で誕生したいちじくは、その後ヨーロッパからペルシャ、中国へと伝わり、日本へは江戸時代に中国から長崎に運ばれました。当初は薬用として栽培されていましたが、生産量が増えるにつれ食用として親しまれるようになりました。

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おいしいイチジクの見分け方

いちじくの果実(収穫直前)

ふっくらと大きくて果皮に張りと弾力があり、香りのよいものを選びましょう。へたの切り口に白い液がついているものは新鮮な証拠。お尻の部分が裂けそうになり、ヘタのところまで赤褐色に染まると食べ頃です。果皮に傷があるものやしなびているもの、お尻の部分が割れすぎているものは避けたほうがよいでしょう。なお、未熟ないちじくは胃を痛めることがあるので要注意。

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イチジクの保存方法

乾燥を防ぐためにビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。日持ちしないので、早めに食べきりましょう。食べきれない場合は、シロップで煮てコンポートにしたり、ジャムにするという手もあります。

いちじくの皮は、バナナのように軸の部分からむくと食べやすいでしょう。ジャム用など果実がかための場合は包丁でむいたり、熱湯にさっとくぐらせてから冷水につけるとむきやすくなります。

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イチジクの栄養と効能

主な栄養成分(可食部100g中)

カリウム(170mg)、食物繊維総量(1.9g)

主な効能

高血圧予防動脈硬化予防脳梗塞予防心筋梗塞予防便秘改善

イチジクは比較的多くカリウムを含んでいます。カリウムは血圧を下げる効果があるので、高血圧や動脈硬化などの防止に役立つでしょう。ペクチンをはじめとした食物繊維も多く含まれているので便秘改善にも期待できます。

また、イチジクにはフィシンというタンパク質分解酵素が含まれています。食後のデザートとして食べれば消化を促進してくれるでしょう。切断部から出てくる白い液体にもタンパク質分解酵素は含まれていて、イボ取りなどの民間療法に使われています。

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イチジクの種類

桝井ドーフィン

桝井ドーフィン

国内で販売されるいちじくの約8割が「桝井(ますい)ドーフィン(ドウフィン)」です。1909年(明治42年)に広島の桝井氏がアメリカから日本に持ち帰ったもので、栽培のしやすさと日持ちのよさから全国に広まりました。熟すと果皮は赤褐色になり、白い果肉の中心が淡い赤になります。ほどよい甘みとさっぱりとした風味があり、生食のほかジャムなどにもおすすめ。果重は80〜200gと幅広く、8月〜10月頃に収穫されます。

桝井ドーフィン桝井ドーフィン
桝井ドーフィン(カット)桝井ドーフィン(カット)
桝井ドーフィン桝井ドーフィン
桝井ドーフィン(カット)桝井ドーフィン(カット)
桝井ドーフィン(重さ:参考)桝井ドーフィン(重さ:参考)

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蓬莱柿(ほうらいし)

蓬莱柿(ほうらいし)

370年ほど前に中国から伝わったといわれる品種で、日本に定着して長いため「在来種」や「日本いちじく」とも呼ばれます。主に関西以西で栽培されていて、適度な甘みとほのかな酸味があり上品な味わいです。ただ、お尻の部分が割れやすく日持ちが悪いため関東方面ではあまり出回りません。果実は丸みがあり、平均サイズは60〜100g程度と小ぶり。出回るのは8月下旬頃からになります。◆ひとり言

蓬莱柿蓬莱柿
蓬莱柿(カット)蓬莱柿(カット)
蓬莱柿蓬莱柿
蓬莱柿(カット)蓬莱柿(カット)

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とよみつひめ

とよみつひめ

福岡県で生まれた新しい品種で、糖度が16〜17度になる甘みの強いいちじくです。出願者が所有する育成系統を交配したもので2006年(平成18年)に品種登録されました。果皮は赤紫色で果肉は緻密でジューシー。旬は8月中旬頃からです。

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ビオレ・ソリエス

ビオレ・ソリエス

果肉がやわらかく糖度が20度以上にもなるフランス原産のいちじくです。果皮の色は深い紫色をしていて、果実のサイズは50〜100g程度とやや小さめ。果頂部が裂けにくいのが特徴です。佐渡や一部の地域でハウス栽培されていますが、流通量は多くありません。◆ひとり言

ビオレ・ソリエスビオレ・ソリエス
ビオレ・ソリエス(カット)ビオレ・ソリエス(カット)

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スミルナ

スミルナ

主にトルコで生産され、ドライフルーツとして利用されています。果皮が白く、乾燥させると甘みが凝縮されます。カリフォルニアで生産されるスミルナ種の白イチジクは「カリミルナ」と呼ばれ、こちらも乾燥いちじくとして親しまれています。またイタリア原産の「カドタ」という品種も白いちじくで、主に乾燥や缶詰用として利用されています。

カドタ(収穫前:未熟)カドタ(収穫前:未熟)

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主な産地と出荷量

イチジクの出荷量は年約15,942トン(2005年)。主産地は愛知県、和歌山県、福岡県の順になっています。

※2006年以降のデータは公表されていません。

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イチジクの写真

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