日本のももの元祖は岡山の「白桃」で、この白桃を改良して「白鳳」や「浅間白桃」、「あかつき」などの多彩な品種が誕生しました。ジューシーでとろけるような食感の白い果肉の桃は、世界でも評価されるほどの逸品です。
なお、白桃が誕生した由来は明らかではありませんが、中国の「上海水蜜桃」から生まれたのではないかと考えられています。
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桃は中国が原産で、中国では紀元前から食用として栽培されていたといわれます。日本に伝わった時期は定かではありませんが、全国各地の遺跡から桃の種が発見されており、縄文時代末期から弥生時代にはすでに食べられていたようです。記録としては古事記や万葉集などにも登場しています。ただ、本格的な栽培が行われるようになったのは、海外の品種が導入された明治時代になってからのことです。
ふっくらときれいな丸みをしていて、全体的に紅く色づいているものを選びましょう。皮の色は濃いほうが甘みがあり、色の濃い部分に白い点々が出ていればよりベター。また果皮全体にうぶ毛があり、香りの強いものがおいしい桃です。
かたい桃は追熟させるため、紙に包み風通りの良いところで常温保存しておきます。かたい状態のまま冷やすと甘みが出ず、また冷やしすぎも甘みが落ちるので、食べる2〜3時間前に冷蔵庫の野菜室へ入れるとよいでしょう。軽く指を当てて、やわらかみを感じれば食べ頃です。なお熟した桃は傷みやすいので、早く食べきりましょう。
イラストは桃の糖度分布です。桃は枝に付いていた側よりも、お尻(果頂部)のほうが糖度が高くなる傾向にあります。そのためナイフでカットするときは、縦にくし形に切り、枝側のほうから食べると最後まで甘味を感じられます。
主な栄養成分(可食部100g中)
食物繊維(1.3g)、カリウム(180mg)、ナイアシン(0.6mg)
注目成分
カテキン
主な効能
便秘改善、美容効果、高血圧予防、動脈硬化予防、脳梗塞予防、心筋梗塞予防、冷え性改善、二日酔い改善、がん予防、老化防止
桃の食物繊維には整腸作用のあるペクチンが豊富なので便秘改善に効果が期待できます。便秘は肌荒れやストレスにもつながるので、美容効果としてもよいでしょう。
カリウムは血圧を下げる作用があるので高血圧予防としても有効。特に大腸がんの予防には食物繊維の摂取も効果があるのでおすすめです。また、冷え性や二日酔いによいとされるナイアシンも比較的多く含まれています。
ポリフェノールの一種であるカテキン類も含まれ、がん予防や老化防止にも期待できます。桃の場合、表面のうぶ毛を洗い落とし、皮ごと食べることでよりたくさんの栄養を摂れるのでぜひ試してください。
より詳細な栄養成分については、「栄養成分(グラフ)」もしくは「栄養成分(一覧表)」に掲載しています。
「白桃」×「橘早生」として神奈川で育成され1933年(昭和8年)に登場した人気種です。果肉は白くやわらかな口当たりで果重は250〜300g程度。酸味は少なく多汁で、上品な甘さを持っています。収穫時期は7月中旬〜8月上旬頃。
糖度が高く、果肉は緻密で溶質ながら歯ごたえのある桃です。収穫時期は7月下旬頃で、サイズは250〜300gくらいになります。「白桃」と「白鳳」を交配させた品種で、1979年(昭和54年)に登録されました。現在では「白鳳」に次いで出荷されています。
長野市の川中島で偶然誕生した品種で1977年(昭和52年)に命名されました。大きさは約250〜350gと大きめで、果肉がややかたく歯ごたえがあり、日持ちが良いのが特徴。糖度が高いので、甘くてかための桃が好きな人におすすめです。8月上旬頃から収穫されます。
7月上旬から収穫される早生種。1973年に山梨で発見され、1981年(昭和56年)に登録されました。果汁が多く糖度も11〜12%と高め。果肉はほどよいかたさを持ち、大きさは250g前後です。
「高陽白桃」の枝変わりとして山梨で誕生し、1974年(昭和49年)に登録された品種です。果肉が緻密でやわらかく、果汁も豊富で甘いのが特徴。300g前後と比較的大玉で、大きいものは400g以上にもなります。出回るのは7月下旬〜8月上旬頃。
岡山や和歌山で生産されている品種で、果皮も果肉も白っぽいのが特徴です。1932年(昭和7年)に岡山の桃園で偶然に発見されたといわれています。果肉はやわらかく多汁で甘みも十分。果重は250〜300gくらいで7月下旬〜8月上旬頃に収穫されます。◆ひとり言
8月上旬頃から出回る品種で、果肉は白くて締まっていて、果汁、甘みとも多めです。来歴は不詳ですが、かつて山梨県の一宮町に優れた系統の白桃を導入した際、品質がよいことから定着し、この名前が付けられたそうです。
7月上旬頃から出回る早生品種。果汁が多く糖度が高く、繊維が少な目でとろけるような歯触りをしています。「浅間白桃」の枝変りとして発見され、1983年(昭和58年)に加納岩農業協同組合によって品種登録されました。
「白鳳」の枝変わりで山梨県の御坂町で育成され、1989年(平成元年)に品種登録されました。重さは250g前後で、甘くてジューシーな桃です。収穫時期は7月上旬頃から。◆ひとり言
「白桃」と「あかつき」を交配した品種で、1983年(昭和58年)に登録されました。果肉は緻密で糖度が高く、日持ちにも優れています。果重は250〜300g程度で、黄金桃と同じ晩生種で8月下旬頃から出荷されます。◆ひとり言
締まりのよいややかための果肉で、甘みはたっぷり。サイズは300g前後で日持ちが良いのが特徴です。果皮の色付きは濃いめで8月上旬頃から出回ります。山梨で「白鳳」の枝変わりとして発見され、長沢猪四重氏によって1985年(昭和60年)に登録されました。
「川中島白桃」から偶然誕生した品種で、果皮・果肉ともに黄色い桃です(無袋栽培のものは果皮がピンク色になります)。果肉は溶質で、強い甘味とほどよい酸味があります。旬は8月上旬頃からで、サイズは300g前後。なお、黄色い桃にはほかに「ゴールデンピーチ」や「黄美娘(きみこ)」などがあります。◆ひとり言 ◆ひとり言(黄美娘)
「あかつき」の枝変わりで、7月下旬頃から食べられる品種です。福島県で誕生し、1986年(昭和61年)に品種登録されました。サイズは200g程度と小さめですが甘みは強く、酸味は少なめ。果肉はあかつき同様やや硬めです。
「本白桃」ともいわれ、明治時代から岡山で生産されている日本の桃の元祖。果皮と果肉はオフホワイトで甘みが多くなめらかな食感です。甘みの中にわずかに渋みもあり上品な味わい。サイズは250〜300gくらいで8月上旬から出荷されます。なお、果皮がピンク色の白桃(無袋栽培)もあります。
「川中島白桃」l×「あかつき」として長野県で誕生し、2000年(平成12年)に品種登録されました。サイズは300g前後と大きく、果肉はやや硬め。酸味は少なめで糖度の高い甘い桃です。8月上旬頃から出回ります。
中国が原産の桃で、平べったく扁平な形をしているのが特徴です。サイズは100〜200gくらいで、果皮の色は比較的濃いめ。糖度は高めで特有の甘みがあります。おもな品種に「大紅蟠桃」や「フェルジャル」などがあります。
桃の変種で、表面にうぶ毛がなくツルツルしているのが特徴。果皮は真っ赤で果肉は黄色く、しっかりした食感で甘酸っぱい味がします。現在国内で栽培される主な品種では「ファンタジア」、「フレーバートップ」、「秀峰」などが有名です。収穫は8月中旬頃から。
1位「白鳳」、2位「あかつき」、3位「川中島白桃」、4位「日川白鳳」、5位「浅間白桃」の順です。白鳳と日川白鳳、浅間白桃の主産地は山梨県、あかつきと川中島白桃の主産地は福島県です。
「なつっこ」以下の順位は、「暁星」「白桃」「桃山白鳳」「夢しずく」「千曲」「紅清水」「嶺鳳」「はなよめ」「武井白鳳」「一宮水蜜」「大久保」になります。
こちらはネクタリンの作付面積の分布です。桃と比べると総作付面積がはるかに少ないですが、順位はこのようになっています。
「主な産地と出荷量」をクリックすると、ネクタリンの主な産地が表示されます。ネクタリンの多くは長野県で栽培されていて、そのほか福島県や青森県などでも栽培が行われています。
海外に輸出される桃は年間約562トン。その約75%は台湾、約24%は香港に向けて輸出されています。貿易額は台湾が約3億8000万円で香港は約1億1000万円です。このほか輸出量は多くありませんが、ロシア、シンガポール、オマーンなどにも輸出されています。
グラフにマウスカーソルを合わせると値が表示されます。棒グラフと折れ線グラフを比較しやすくするため、輸入量を「トン」に、貿易額を「百万円」単位に設定しているのでご注意ください。302.5百万円は3億250万円です。桃の輸出は2002年から増えています。
桃の年間出荷高は全国で約137,400トン(2007年)。主産地は山梨県や福島県、長野県などです。
「栽培面積の推移」ボタンをクリックすると、柿の栽培面積の推移を見ることができます。また「果物統計(栽培面積比較用グラフ)」では栽培面積の推移をほかの果物と比較できます。