トロピカルフルーツといえばパパイア(パパイヤ)を思い浮かべる人も多いでしょう。甘くて酸味が少なく、南国を感じさせてくれる香りとなめらかな舌触りが人気の果物です。スーパーなどで販売されているパパイアのほとんどがハワイとフィリピンからの輸入物になります。国内では沖縄や小笠原諸島、南九州や太平洋側の温暖な地域で栽培されていますが、出荷量はそれほど多くはありません。
パパイアは別名、「木瓜(もくか)」または「乳瓜(ちちうり)」ともいい、熱帯諸国や沖縄では緑色の未熟な果実を野菜として食べる習慣もあります。ちなみに「乳瓜」という呼び名は、パパイアの茎や葉、果実などあらゆる場所に「乳液」が多く含まれているからです。
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パパイアは原産は中南米地方で、16世紀の大航海時代の頃にスペインの探検家が発見し、その後世界の熱帯地域に広まったといわれています。
日本には明治時代にもたらされ、沖縄や小笠原、鹿児島などで栽培が始まりました。市場に多く出回るようになったのは輸入が許可された1968年以降のことです。
ツヤがありずっしりと重みがあるもの。表面がカラカラに乾燥していたり、しわが寄っているものは古いので避けましょう。
果皮の色が完全に黄色くなり、芳香が強くなってきたら食べ頃です。そのころには表面に弾力も出てきます。
果皮がかたい未熟なパパイアは常温(20度)前後で保存して追熟させます。果皮が黄色くなり、やわらかくなったら食べ頃です。熟したら野菜室などで冷やして、なるべく早めに食べましょう。
食べ方は、半分または1/4にカットして黒い種を取り除き、果肉をスプーンですくって食べるのが一般的です。そのときにレモンやライムなどを搾ってかけると、独特の香りが消えてよりおいしくなります。また、半分にカットして種を取り出したものにアイスクリームやほかのフルーツをのせれば「パパイアボート」としても楽しめます。
ちなみに、パパイアにはまれに「種なし」のものがありますが、味は普通のものと変わりません。
主な栄養成分(可食部100g中)
βカロテン当量(480mcg:黄肉種)、葉酸(44mcg)、ビタミンC(50mg)、マグネシウム(26mg)
主な効能
貧血予防、高血圧予防、動脈硬化予防、脳梗塞予防、心筋梗塞予防、がん予防、風邪予防、美容効果、糖尿病、骨粗しょう症
パパイア(黄肉種)の色素にはビタミンA(レチノール)として働くカロテノイドが多く含まれています。ビタミンAは抗酸化作用があるので、脳梗塞や心筋梗塞予防などに効果が期待できる成分です。特にがん予防に効果があるといわれるβクリプトキサンチンが豊富に含まれています。
一方、赤肉腫である「サンライズ・ソロ種」の場合はリコピンが多いのが特徴です。リコピンはビタミンAとしては働きませんが、呼吸器系の免疫力を高め発がん性物質を抑える効果があるといわれています。
また、パパイアには妊婦や貧血気味の人に必要な「血を作るビタミン」である葉酸が多く含まれています。さらに風邪予防や美容効果が期待できるビタミンCや、糖尿病や骨粗しょう症の予防に期待できるマグネシウムも比較的多く含まれています。
沖縄料理などに使われる未熟果「青パパイア」には、タンパク質分解酵素である「パパイン」が含まれています。肉料理を食べた際の消化促進に一役買ってくれるでしょう。なお、パパインは熟す段階でどんどん使われていくので、完熟したパパイアにはあまり含まれていません。
輸入パパイアの多くはこの「ソロ種」です。黄色い果肉はねっとりとした食感で酸味は少なく、果皮も熟すにつれて黄色く変化します。熟すと栄養分のカロテンも増えます。一年中安定して輸入されているので、いつでもスーパーなどで購入できるでしょう。◆ひとり言
別名「サンライズ・ソロ種」とも呼ばれる品種で、果肉が赤いのが特徴。パパイア独特の香りはソロ種に比べて薄めですが、糖度が高く、さっぱりとした口当たりです。ただし出荷量は少ないので店頭で見かけることはそれほど多くありません。◆ひとり言
フィリピンとアメリカからの輸入がほとんどを占めます。台湾とフィジーからも輸入していますが、2カ国合わせても全体輸入量の1%未満です。総輸入量は約3,996トン(2006年は約4,168トン)で、輸入額は約11億円(2006年は約13億円、2005年は7約12億円)です。
グラフにマウスカーソルを合わせると値が表示されます。棒グラフと折れ線グラフを比較しやすくするため、輸入量を「百トン」単位に設定しているのでご注意ください。52百トンは5,200トンです。
輸入量・貿易額比較用グラフのページはこちら。
パパイアの出荷量のトップは沖縄。全体の約80%を占めています。次いで鹿児島や宮崎県などが続きます。2005年の出荷量は383トン。