さわやかで濃厚な香りが特徴のパッションフルーツ。名前を聞くと「パッション=情熱」フルーツと思う人も多いのではないでしょうか。しかし、パッションフルーツのパッションは「情熱」という意味ではありません。この場合のパッションとは「キリストの受難」のことで、花の形がイエスキリストが十字架にかけられた姿に似ていることからその名が付けられました。
なお、日本では花が十字架ではなく「時計」に見えたので、「トケイソウ(クダモノトケイソウ)」とよばれています。こちらの名前のほうが可愛らしいですね。
果実は丸いボール形をしています。半分に切ると、種を包んだゼリー状の果実と果汁が入っているので、それをスプーンですくって食べましょう。パッションフルーツの甘酸っぱい香りが広がります。なお種はそのまま飲み込んでもいいですし、パリパリと噛んでもOKです。
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原産地である南米では古くから自生していましたが、世界に広まったのは17世紀以降です。「パッション」の名が付いたのもこのころで、1610年頃にスペイン人の宣教師が南米を旅行中にこの花を見て「パッションフラワー」と名付けました。
日本では明治時代から導入され、収穫量は1963年(昭和38年)には約64トンだったものが、わずか3年後の1966年(昭和41年)には約526tに増加。しかし、その翌年には約72tにまで落ち込み、1985年(昭和60年)頃まで低迷していました。ですが、2004年(平成16年)のデータでは約479tまで回復しています。主な産地は沖縄や奄美諸島といった亜熱帯地方で、最近では福島県南相馬市でもハウス栽培が行われています。
果皮にへこみやキズがないもの。独特のさわやかな香りがあるものを選びましょう。熟すと果皮にシワが出てくるので、すぐに食べるなら果皮にシワのあるものを選び、しばらく置いておくのならツルツルのものを選びます。
追熟させる場合は室温で保存して、果皮のシワと香りの強さで判断します。果皮がシワシワになって香りが強くなったら食べ頃です。
半分に切って食べるほかに、種を取ってジュースにしたり、フルーツソースにしてもおいしく食べられます。
果皮がツルツルでまだ熟していないものは室温で追熟します。熟したら冷蔵庫で冷やし、なるべく早く食べましょう。
主な栄養成分(可食部100g中)
βカロテン当量(1100mcg)、カリウム(280mg)、ナイアシン(1.9mg)、葉酸(86mcg)、ビタミンB6(0.18mg)
主な効能
パッションフルーツにはβカロテンが豊富に含まれています。βカロテンは体内でビタミンAに変わり、老化防止や視力の保持に役立つといわれています。また、カリウムも多く含まれているので、高血圧予防や心筋梗塞予防にも期待できそうです。
血管を広げて血液の流れをよくするナイアシンや、妊娠中の女性に欠かせない葉酸、アミノ酸の合成と代謝に必要なビタミンB6も含まれているので、健康維持に役立つ果物といえるでしょう。
ただし、パッションフルーツは果重が軽いので、多く摂取するのは意外に大変です。
日本で一番流通している品種で、果皮は濃紫色をしていて熟すとより褐色になります。主な輸入先はアメリカやニュージーランドです。
オレンジ色の果皮をした品種で、酸味は少なく比較的甘いのが特徴。主に冬頃に出回りますが、流通量はそれほど多くありません。
年間約461トン(2005年)ほどパッションフルーツは生産されています。主な産地は鹿児島県や沖縄県などです。3位は東京都となっていますが、これは小笠原諸島で栽培が行われているためです。