マンゴーはチェリモヤやマンゴスチンとともに世界三大美果の1つに数えられている果物です。ここ数年、輸入量の増加や国内での生産量増加に伴い、とても身近な存在になってきました。果実そのものを食べたことがなくても、マンゴーを使ったプリンやケーキ、アイスクリームなどを食べたことのある人は多いでしょう。
そんなマンゴーですが、やっかいなことに「ウルシ科」の果物です。人によっては果汁に触れるとかゆくなったり、かぶれたりします。アレルギーのある人は十分注意してください。
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マンゴーが日本に登場したのは明治時代で、国内で本格的な栽培が始まったのは1970年頃だそうです。しかし開花の時期がちょうど梅雨になるため結実しにくく、当初は悪戦苦闘だったとか。しかしその後、ハウス栽培されるようになり、今のようにおいしい完熟マンゴーが安定して生産されるようになりました。
しっとりとツヤがあり色鮮やかでふっくらとしているものを選びましょう。シワのあるものや果皮に黒い斑点があるもの、さわってブヨブヨしたものは古いので避けてください。なお、収穫したての新鮮なものには果皮に広い粉(ブルーム)がついてます。
果肉がかたく未熟なマンゴーは常温の涼しい場所で追熟させます。品種にもよりますが、基本的に独特の甘い香りが強くなり、指先で軽く押した時にやわらかさを感じればOK。完熟したものはポリ袋に入れて野菜室へ。できれば食べる2〜3時間前に冷やすのがよいでしょう。なお、国内産は完熟マンゴーが多いので、それらは購入してすぐに食べられます。
主な栄養成分(可食部100g中)
βカロテン(610mcg)、葉酸(83mcg)、食物繊維(1.3g)、カリウム(170mg)
主な効能
美肌効果、がん予防、貧血予防、便秘改善、高血圧予防、動脈硬化予防、脳梗塞予防、心筋梗塞予防
マンゴーは、体内でビタミンA(レチノール)に変わるβカロテンの量が多いのが特徴です。βカロテンは、細胞の老化を抑える抗酸化作用があるので肌を美しく保つことができ、がん予防にも効果が期待できます。
また、造血作用のある「葉酸」も多く含まれているので、貧血予防や母乳の出をよくする効果もあります。 腸の働きを整える食物繊維も多く、便秘改善にも役立つでしょう。
ナトリウムの排出を促進するカリウムも比較的多く、高血圧や動脈硬化、脳梗塞や心筋梗塞予防にも作用します。
沖縄や鹿児島、宮崎などで栽培されている国内マンゴーのほとんどが、このアーウィン種のマンゴーです。果実は400〜500g前後の卵形で、果皮がリンゴのように真っ赤になります。オレンジ色の果肉は多汁で、ほどよい酸味と濃厚な甘さ、とろけるような食感が人気です。自然落下の直前に収穫するものもありますが、自然落下させた「完熟マンゴー」は栄養が行き届いていて高級品とされます。出荷時期は6月〜8月頃。また、台湾産が6月〜7月頃に出回ります。◆ひとり言(台湾産アーウィン種)
宮崎県独自のブランドで、アーウィン種のアップルマンゴーの中でも「糖度が15度以上」、「重さ350g以上」、「色と形がきれい」という厳しい基準を満たした完熟マンゴーだけを「太陽のタマゴ」として流通させています。収穫前に実にネットをかぶせ、実が自然落下をするまで待って樹熟してから出荷します。手間がかかる分、価格も1個3,000〜5,000円くらいと高めですが甘みの強さと高級感から贈答品としてよく利用されています。6月〜7月が旬。◆ひとり言
メキシコやブラジルから輸入されるアップルマンゴーにはヘイデン種やケント種、トミーアトキンス種などがあります。国産と同じく果皮がリンゴのように赤と緑に染まり、果肉はオレンジで果汁もたっぷりで、マンゴーならではの濃厚な香りと甘さが楽しめます。出回る時期はメキシコ産が3月〜9月頃、ブラジル産が 10月〜4月頃。早もぎして輸送中に追熟させるため味には多少ばらつきがありますが、価格は国産よりも比較的お手頃です。
日本に輸入されるほとんどがフィリピン産で「マニラスーパー」や「イエローマンゴー」、「ゴールデンマンゴー」とも呼ばれます。形が細長くペリカンのくちばしに似ていることからこのような名前になりました。まったりとした甘みと適度な酸味とがほどよくマッチし、なめらかな舌触りをしています。1年を通して出荷されるため価格がお手頃でスーパーでもよく見かけます。
国内産のキーツマンゴーは主に沖縄で栽培され、1個の重さが500g〜2kgにもなる大玉のキーツ種(ケイト種)のマンゴー。完熟しても赤くならず緑色をしています。追熟が必要な品種で、収穫してから 10日〜2週間前後が食べ頃。色が変わらないので判断が難しいですが、少し黄色がかって実がやわらかくなればOKです。繊維が少なめで甘みもたっぷりあり、深みのある味わい。生産量は少なめで8月から9月に収穫されます。果皮の一部が赤くなるものもあります。◆ひとり言
タイで栽培されているナンドクマイ種という品種のマンゴーで、「イエローマンゴー」や「ゴールデンマンゴー」とも呼ばれます。外見や風味はペリカンマンゴーに似ていて、果皮は薄い黄色で平たい卵形。コクのあるまろやかな甘みと適度な酸味があります。ほぼ1年を通して輸入されているので手頃な価格で手に入るのもポイント。果皮にツヤがでてやわらかさと芳香を感じれば食べ頃です。
国産アーウィン種の1つで、小さい実のまま完熟したマンゴーです。50〜100g程度と大きさはミニサイズですが、味わいは通常の完熟マンゴーと変わりません。マンゴーならではの甘さと、皮をむいてそのままパクリと食べられる手軽さもあり最近人気が高まっています。ただ、流通量はそれほど多くないので、お店であまり見かけることはありません。◆ひとり言
10月〜1月頃にオーストラリアで収穫されるケンジントンプライド種という品種のマンゴーです。果皮が黄色とピンクのグラデーションに染まり、なめらかな口当たりとマイルドな甘さが楽しめます。また、オーストラリア産のマンゴーには「キーツ種(ケイト種:マチルバ)」や「ケント種」、「パルマー種」、「R2E2種」といった品種もあります。◆ひとり言(ピーチマンゴー)◆ひとり言(マチルバ)
主にカリフォルニアで栽培されるキーツ種(ケイト種)のマンゴーです。果皮は赤くならず緑色のままで完熟します。果肉はきれいな黄色をしていて、店頭に並ぶのは9月〜11月の秋頃。香りが強くなったら食べ頃で、ほのかな酸味とさわやかな甘さ、そしてトロリとした口当たりが楽しめます。◆ひとり言
2006年6月に輸入解禁となったインド産マンゴーには、アルフォンソ種、ケサー種、チョウサ種、バンガンパリ種、マリカ種、ラングラ種の6種類があります。中でもアルフォンソは「マンゴーの王様」と呼ばれるほど質の高いマンゴーで、繊維の少ない果肉はやわらかく甘酸のバランスも良好です。果重は250g 前後で、収穫は3月〜5月頃。また、ケサーとバンガンパリは4月〜6月頃、チョウサ、マリカ、ラングラは6月〜8月頃に収穫されます。
2008年は、1位メキシコ、2位フィリピン、3位タイ、4位台湾の順で、総輸入量は約11,589トン(2007年は約12,389トン)、貿易額は約51億円(2007年は約57億円、2006年は約49億円)となっています。5位以下は、ブラジル、アメリカ、オーストラリア、インド、プエルトリコ、スリランカの順です。
国別で単価を計算すると、メキシコ364円/kg、フィリピン377円/kg、タイ543円/kg、台湾738円/kg、ブラジル598円/kg、アメリカ434円/kg、オーストラリア958円/kg、インド457円/kg、プエルトリコ572円/kg、スリランカ1,035円/kgになります(2008年)。
グラフにマウスカーソルを合わせると値が表示されます。棒グラフと折れ線グラフを比較しやすくするため、輸入量を「百トン」単位に設定しているのでご注意ください。53百トンは5,300トンです。
輸入量・貿易額比較用グラフのページはこちら。
年間出荷量(2005年)は約2,151トン。その約半分は沖縄で栽培されています。2位の宮崎県は約666トン。この2県だけで全体の約80%を占めています。
※2006年以降のデータは公表されていません。
※これらの写真は撮影場所が違うため品種が異なる場合があります