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そのほかのカンキツ類のページ

基礎データ DATA

柑橘の旬(出回り時期)

※これは柑橘の出回り量の割合をグラフ化したものです。農林水産省統計 青果物卸売市場調査 品目別:主要卸売市場計(2022年)を参考にしています

柑橘の概要

不知火 セミノール

このページではいよかんやデコポン、清見、ブンタンなどの柑橘類をまとめて紹介します。柑橘をグループ別に分けると、みかんとオレンジを掛け合わせて誕生したものは「タンゴール」、みかん×ブンタン、みかん×グレープフルーツなどは「タンゼロ(タンジェロ)」という分類に属します。

そのため、いよかんや清見、デコポンなどはタンゴールで、セミノールやミネオラがタンゼロになります。また水晶ブンタンや晩白柚は「ブンタン類」、ハッサクや甘夏などは「雑柑類」に、そしてオレンジやネーブルは「オレンジ類」、ポンカンや温州みかんは「ミカン類」、グレープフルーツやオロブランコ(※1)は「グレープフルーツ類」、ゆずやスダチ、ライムなどは「香酸柑橘類」に属します。

なお、温州みかんは「ミカン」のページに、オレンジとネーブルは「オレンジ」のページにまとめているのでそちらを参照してください。またグレープフルーツは「グレープフルーツ」のページに、レモンは「レモン」のページに、香酸柑橘類は「香酸柑橘」のページにまとめています。

※1:当サイトではグレープフルーツとして分類しています

柑橘の歴史

清見 ポンカン

柑橘は今から3000万年もの昔にはすでにインド東北部に登場しており、約4200年前には中国で栽培が行われたという記録もあるそうです。

現在、私たちが食べている柑橘類には「ポンカン」や「清見」から生まれたものがたくさんあります。ポンカンはもともとインド原産で、明治時代に日本に導入されました。一方の清見は「宮川早生(温州ミカン)」と「トロビタオレンジ」の交雑で1949年(昭和24年)から育成された品種です。そして1972年(昭和47年)に「清見」と「ポンカン(中野3号)」から「デコポン(不知火)」が誕生。1999年(平成11年)には「清見」×「ポンカン(F2432)」で「はるみ」が生まれています。さらに清見の孫として2001年(平成13年)に「せとか」も品種登録されています。ちなみに「いよかん」は明治時代に山口県で発見されたものです。

柑橘の栄養と効能

おもな栄養成分(可食部100g中)

いよかん:カリウム(190mg)、βクリプトキサンチン(270mcg)、ビタミンC(35mg)

タンゴール:カリウム(180mg)、βクリプトキサンチン(880mcg)、ビタミンC(53mg)

タンゼロ:カリウム(180mg)、βカロテン(410mcg)、βクリプトキサンチン(1300mcg)、ビタミンC(41mg)

夏みかん:カリウム(190mg)、ビタミンC(38mg)

はっさく:カリウム(180mg)、ビタミンC(40mg)

日向夏:カリウム(110mg)、ビタミンC(21mg)

ブンタン:カリウム(180mg)、ビタミンC(45mg)

ぽんかん:カリウム(160mg)、βクリプトキサンチン(1100mcg)、ビタミンC(40mg)

期待される効能

高血圧予防風邪予防、美容効果、がん予防、老化予防

ここで紹介している柑橘類のおもな栄養素としては、カリウムやビタミンCなどが挙げられます。カリウムはナトリウムの排泄を促進し、高血圧予防やむくみ解消に期待できるでしょう。ビタミンCは風邪や感染症予防のほか、がん予防や老化抑制、抗ストレス作用もあるといわれています。

また、いくつかの柑橘類には「βクリプトキサンチン」が多く含まれています。βクリプトキサンチンは、発がん抑制作用に期待されているカロテノイドの1つ。温州みかんほどではありませんが、タンゼロとタンゴール、ポンカンに多く含まれています。

より詳細な栄養成分については、「栄養成分(グラフ)」もしくは「栄養成分(一覧表)」に掲載しています。

柑橘の種類

ポンカン

ポンカン

インドが原産の柑橘で、日本には明治時代に伝わりました。果実が腰高の「高しょう系」のものと、形が扁平な「低しょう系」に分けられます。高しょう系には「吉田ポンカン」や「今津ポンカン」などがあり、重さは150~180gくらいになります。また低しょう系では「太田ポンカン」や「森田ポンカン」などがあり、重さは100~150g程度です。ジューシーで香りがよく甘味もたっぷり。皮がむきやすく袋ごと食べられるのも魅力です。12月~2月頃に出回ります。

いよかん(伊予柑)

いよかん(伊予柑)

正確な起源は不明ですが、ミカン類とオレンジ類の交雑種といわれており、明治時代に山口県萩市で発見されました。その後、愛媛県で本格的に栽培がスタートし、地名の「伊予」という名前が付けられました。現在は愛媛を中心に山口や和歌山などで栽培されています。果皮はやや厚めですがむきやすく、果肉もジューシーで甘酸のバランスも良好。旬は1月~3月頃となっています。なお現在生産されているいよかんの9割以上が「宮内いよかん」という品種で、このいよかんを3月までじっくり熟成させた高品質のものは「弥生紅(やよいべに)」として売られています。

清見(きよみ)

清見(きよみ)

温州みかんの「宮川早生」と「トロビタオレンジ」を掛け合わせたもので1979年(昭和54年)に登録されました。果重は200~250gくらいで、果肉はやわらかくて果汁も多く、みかんの甘味とオレンジの香りが楽しめます。果皮は温州みかんに比べるとやや厚めですが、じょうのう膜は薄く果肉は袋ごと食べられます。店頭に並ぶのは2~4月頃。ちなみに清見の枝変わり品種として「サマー清見(別名かがやき)」もあり、こちらは清見より少し糖度が高く、やや黄色みがかった色をしています。

デコポン(不知火)

デコポン(不知火)

「清見」×「ポンカン(中野3号)」の交雑種で、頭の部分が出っ張っているのが特徴です。サイズは230g前後で見た目はずんぐりしていますが、甘味が強く袋ごと食べられる手軽さが人気。ちなみに「デコポン」は「熊本果実連」の登録商標で、正式な品種名は「不知火(しらぬひ)」です。不知火のうち糖度13 度以上、クエン酸1%以下のものが「デコポン」として流通し、12~4月頃に店頭に並びます。

せとか

せとか

「清見×アンコール」と「マーコット」を交配して2001年(平成13年)に登録された品種です。果重は200~270gくらいで、2月頃に収穫されます。果肉はやわらかく多汁で濃厚な甘味があり、温州みかんのように袋ごと食べられるため人気が高まっています。同じ親を持つ姉妹品種に「麗紅」があります。2~3月頃が旬。

はるみ

はるみ

「清見」と「ポンカン(F2432)」を掛け合わせて誕生した品種で、1999年(平成11年)に登録されました。サイズは200g程度で、果肉はやわらかく、糖度は平均13度と食味は良好。皮がむきやすく、じょうのう膜が薄いので袋ごと食べられるのも魅力。1月頃から収穫されます。

たんかん(桶柑)

たんかん(桶柑)

タンカンは中国が原産で、「ポンカン」と「オレンジ類」の自然交雑から生まれたと考えられています。サイズは150gほどで、中国南部や台湾で多く生産されており、国内では鹿児島や沖縄などの温かい地域で栽培されています。多汁で甘味が強く、ほのかな酸味があって風味豊かです。皮はややむきにくいですが、じょうのう膜が薄いので袋ごと食べられます。旬は2~4月頃。

マーコット

マーコット

正確な来歴は不明ですが、大正時代にアメリカで誕生した品種で、ミカン類と「スイートオレンジ」を掛け合わせたものと考えられています。日本へは昭和中期頃に導入されました。果重は150g前後で、糖度が高く濃厚な甘味と適度な酸味があります。果皮は薄めですがややむきにくく、種も多め。国内産は2~4月頃に出回り、秋にはオーストラリア産の輸入物が出回ります。国内の主産地は長崎県、熊本県、佐賀県など。

アンコール

アンコール

「キングマンダリン」と「地中海マンダリン」の交雑種で1954年(昭和29年)にカリフォルニアで生まれました。日本に導入したのは1969年(昭和44年)頃です。果実は100~150gと小ぶりで、濃いオレンジ色の果肉は糖度が13~15度と高くコクがあります。種がやや多めですが、果皮はむきやすく袋ごと食べられます。出荷は2~4月頃。ちなみに「アンコール」という名前は「一度食べるともう一度食べたくなるから」ということから付いたそうです。主産地は愛媛県や大分県です。

セミノール

セミノール

薄くてなめらかな赤褐色の果皮が特徴のセミノールは、「ダンカングレープフルーツ」と「ダンシータンジェリン」を掛け合わせてアメリカで誕生した品種です。日本には1955年(昭和30年)に導入されました。甘味と酸味のバランスがよく、果汁も豊富。種が多めですが温州みかんのように袋ごと食べられます。サイズは150~200g程度で、シーズンは4~5月頃。地域によっては「サンクイーン」と呼ばれることもあります。

晩白柚(ばんぺいゆ)

晩白柚(ばんぺいゆ)

重さが2kgにもなる大きなブンタンで「オクテシロザボン」ともいわれます。原産はマレー半島で、昭和初期に日本に導入され、現在は熊本県八代市の特産として人気。果皮は黄色でとても厚く、白いアルベド部分は1~2cmほどになります。これもブンタン同様、砂糖で煮て晩白柚漬けとしておいしく味わえます。果肉はやわらかくて果汁も多く、爽やかな甘味とほどよい酸味を持っています。また香りがよく、常温で1か月という日持の良さもポイント。購入後、しばらく観賞用として楽しめます。出回り時期は2~4月頃。

はっさく(八朔)

はっさく(八朔)

江戸時代に広島で発見されたブンタンの雑種。甘味と酸味が適度にあり、中にはほんのり苦みを感じるものもあります。果肉はやや硬めで香りと風味は良好。果皮は厚めですが、じょうのう膜の皮離れがよいので食べやすいでしょう。サイズは300~400g前後で、1~4月頃に出荷されます。ちなみに「八朔」とは旧暦の 8月1日(9月頃)のことで、この日から食べられることからこの名が付いたといわれます。しかし実際はこの頃だとまだおいしく熟してはいないので、冬まで待ちましょう。

夏みかん

夏みかん

「夏橙(ナツダイダイ)」ともいいブンタンの雑種として江戸時代に山口県で誕生しました。明治時代から栽培が行われていましたが「甘夏」や「グレープフルーツ」にシェアを奪われ、昭和40年代頃から生産量が減少。現在は山口県や和歌山県などでわずかながら生産が行われています。しかし酸味が強いため生食用としてはほとんど市場に出回っておらず、ゼリーやマーマレード、お菓子などに加工されることが多いようです。ちなみに実がなるのは冬で、熟期は4~6月頃です。それなのになぜ「夏みかん」というのかというと、「夏まで実が持つから」「夏になると酸味がやわらいで食べ頃になるから」など諸説あります。

文旦(ブンタン)

文旦(ブンタン)

「ザボン」や「ボンタン」とも呼ばれる大きめの柑橘で、インド東部から中国南部にかけた地域が原産。香りが良く甘酸のバランスのとれた上品な味わいです。果重は400g前後で黄色い果皮は厚く、果肉は基本的に淡黄色ですが、中には赤肉のものもあります。国産ではしっかりとした歯ごたえと爽やかな食感の「土佐ブンタン」が有名ですが、果肉がやわらかくて多汁な「水晶ブンタン」も人気。どちらも高知の特産です。収穫時期は10~12月ですが、酸味を減らすため一定期間貯蔵されるので、店頭に並ぶのは2~5月頃になります。また、皮の白い部分を使って作られる「ザボン漬け(砂糖煮)」も美味。ちなみに「ポメロ」は文旦の英名で、果実が巨大で果肉が濃いピンク色の「チャンドラポメロ」というものもあります。

日向夏(ひゅうがなつ)

日向夏(ひゅうがなつ)

「ニューサマーオレンジ」や「小夏みかん」「土佐小夏」などとも呼ばれる柑橘で、1820年代に宮崎県で偶然発見されました。詳細は不明ですが「ゆず」の系統と考えられています。黄色い果皮はやや厚めで、ナイフで白い部分を残すように皮をむき、カットして食べるのが一般的。果肉は果汁が多くで爽やかな甘酸っぱさが味わえます。サイズは120~200gくらい。旬は3~5月頃です。

甘夏(甘夏みかん)

甘夏(甘夏みかん)

「夏みかん」の枝変わりで、夏みかんに比べて酸味が少なく甘いのが特徴です。いくつかの品種がありますが、1935年(昭和10年)頃に大分県の川野氏宅で発見・品種登録された「川野なつだいだい(夏橙)」が半分以上を占めています。川野夏橙の重さは300~400gくらいで、店頭に並ぶのは2~5月頃。このほかに甘夏の枝変わりである「新甘夏(サンフルーツ)」や、濃いオレンジ色の「紅甘夏」、甘夏×文旦の「スルガエレガント」といった品種もあります。

カラ(カラマンダリン)

カラ(カラマンダリン)

「温州みかん」と「キングマンダリン」を交配してカリフォルニアで育成され1935年(昭和10年)に命名されました。日本には1955年(昭和30年)に導入されましたがあまり生産されず、最近になって増えてきました。旬は4~5月頃で、コクのある甘酸っぱさが人気です。主産地は三重県、愛媛県、和歌山県など。

天草

天草

「清見×興津早生」×「ページ」の掛け合わせで1995年(平成7年)に品種登録されました。果皮は濃いだいだい色で果肉はやわらかくジューシーで甘味もたっぷり。サイズは200g前後で12月下旬~2月頃に出回ります。主産地は愛媛県、大分県、沖縄県など。

スイートスプリング

スイートスプリング

1982年(昭和57年)に品種登録された柑橘で、親は「上田温州」×「ハッサク」です。果皮は黄色ですが緑色が残っていても食べられます。サイズは250g程度で、皮は厚め。果汁が多く、酸味は少なめでさわやかな甘味が楽しめます。旬は1~2月頃です。主産地は熊本県、香川県、宮崎県、鹿児島県、長崎県など。

はるか

はるか

「日向夏」の自然交雑実生から育成され、1996年(平成8年)に品種登録されました。出回り時期は2~3月頃で、サイズは200g前後、果頂部が環状にへこんでいるのが特徴です(※へこんでいないものもあります)。果皮は黄色で厚く、じょうのう膜もややかため。酸味は少なめでさわやかな甘味があります。主産地は愛媛県や広島県などです。

南津海 (なつみ)

南津海 (なつみ)

「カラマンダリン」と「ポンカン」を掛け合わせて育成された山口県生まれの柑橘です。出回り時期は4~5月頃で、甘味が強くジューシーで、じょうのうごと食べられます。主産地は山口県や愛媛県、広島県などです。

はれひめ

はれひめ

親は「清見×オセオラ」×「宮川早生」で、2004年に品種登録されました。果汁が豊富で酸味が少なく、風味のよい甘味が味わえます。大きさは200g前後で、じょうのうごと食べられます。12月~1月が旬です。主産地は愛媛県や佐賀県など。

まりひめ

まりひめ

「クレメンタイン(クレメンティン)」と「南柑20号」を掛け合わせて愛媛県で誕生し、2005年(平成17年)に品種登録されました。サイズは200~250gで、皮は簡単に手でむくことができます。また糖度も高く、じょうのうごと食べられるのも魅力です。時期は12月下旬頃から。愛媛県で栽培されています。

黄金柑

黄金柑

「ゴールデンオレンジ」とも呼ばれ、明治時代に鹿児島県で発見された品種で親は不詳です。果皮は黄色で、サイズは70g前後と小さめ。香りがよく、甘味とさわやかな酸味が調和した柑橘です。旬は3~5月頃。主産地は神奈川県や静岡県などです。

河内晩柑(美生柑)

河内晩柑(美生柑)

大正時代に熊本県河内町で発見された柑橘で、ブンタン系の自然雑種。地域によって「美生柑(みしょうかん)」や「宇和ゴールド」、「ジューシーフルーツ」などと呼ばれることもあります。果汁が豊富で果肉がやわらかく、さっぱりとした甘味があります。その外観から「和製グレープフルーツ」ともいわれますが、グレープフルーツのような苦みや酸味はありません。サイズは250~450g程度で3月下旬~6月頃に出回ります。

紅まどんな

紅まどんな

正式な名前は「愛媛果試28号」で、「南香」×「天草」を交配して育成され、2005年(平成17年)に品種登録されました。果皮は濃い紅色で、重さは250gくらい。酸味が少なく甘味たっぷりの柑橘です。皮はややむきにくいですがじょうのう膜は薄く袋ごと食べられます。旬は11月下旬~1月頃で、愛媛県で栽培されています。

ひめのつき

ひめのつき

「アンコール」×「日向夏」から誕生し2006年に品種登録されました。重さは150~200gくらいで香りがよく、酸味は控えめで甘味の強い柑橘です。手で皮がむけ、じょうのうごと食べられます。旬は2~3月頃。愛媛県で栽培されています。

甘平(かんぺい)

甘平(かんぺい)

2007年(平成19年)に品種登録された愛媛県のオリジナル柑橘で、親の組み合わせは「西之香」×「ポンカン」です。温州みかんのように扁平で手で容易に皮がむけ、重さは220~250gくらい。強い甘味とやさしい酸味があり、果肉がやわらかくてじょうのう膜(薄皮)もとても薄く、果汁が豊富です。旬の時期は1月下旬~3月頃。2016年より甘平の最高品質のものは「愛媛Queenスプラッシュ(クイーンスプラッシュ)」のブランド名で出荷されています。

麗紅(れいこう)

麗紅(れいこう)

果皮が濃い橙色の麗紅は「清見×アンコール」×「マーコット」の掛け合わせから誕生しました。品種登録されたのは2005年(平成17年)。「せとか」とは姉妹品種になります。甘味が強くほどよい酸味もあり、香りもよく深みのある風味です。じょうのう膜は薄いので袋ごと食べられます。シーズンは1月中旬頃~3月頃。佐賀県産のものは「はまさき」というブランド名でも流通しています。

クレメンタイン

クレメンタイン

「クレメンティン」や「クレメンチン」とも呼ばれ、甘酸っぱく香りのよい柑橘です。見た目は温州みかんに似ていて、手で簡単に皮がむけて袋ごと食べられます。来歴は、アルジェリアで誕生したという説のほか、古くから中国で栽培されていたマンダリンと同じだという説もあります。日本ではおもにチリから輸入されていて店頭に並ぶのは6~7月頃。生産量は少ないですが12月~1月頃には国内産のクレメンタインも出荷されます。

カクテルフルーツ

カクテルフルーツ

「カクテルグレープフルーツ」ともいい、親に「ポメロ」と「マンダリン」を持つアメリカ生まれの柑橘です。酸味が少なく、ジューシーでほどよい甘味があります。おもな生産地はカリフォルニアで12~2月頃に輸入されます。

ミネオラ

ミネオラ

「ダンカングレープフルーツ」×「ダンシータンジェリン」から生まれた品種で、セミノールと同じ「タンゼロ」に分類されます。「デコポン」のように頭の部分が出っ張っていますが別の種類です。サイズは100~150gで、セミノールのようにジューシーで香りがよく濃厚な味わいが楽しめます。果皮は濃いオレンジ色をしていて種は少なめ。おもにカリフォルニアから輸入され、2~5月頃に出回ります。

各地の年間収穫量 いよかん

円グラフと下表の割合(%)が違うときは?

上の円グラフの割合(%)と下の表の割合(%)の数値が違うことがありますが、その場合は下表のほうが正しい数値です。

下の表は出典である農林水産省のデータに記されている「全国の合計値」から割合を計算したものです。

上の円グラフも農林水産省のデータですが、こちらは全国ではなく主要生産地のみのデータなので、値が公表されていない都道府県は含まれていません。

また、ページ上部の「基礎データ」にある「おもな産地」の数値は、下表の割合(シェア)を四捨五入したものです。

出典:農林水産省統計

2020年のいよかんの収穫量のうち最も多いのは愛媛県で、約2万3,467トンの収穫量があります。2位は約592トンの収穫量がある佐賀県、3位は約492トンの収穫量がある和歌山県です。

栽培面積・収穫高の推移

出典:農林水産省統計

2020年のいよかんの栽培面積は約1,874ヘクタール。収穫量は約2万5,504トンで、出荷量は約2万4,114トンです。

柑橘の輸入先と輸入量

出典:財務省統計

カンキツ類は10か国から輸入されています。輸入先トップはアメリカで輸入量は約5,912トン、全体の40%以上を占めています。2位はオーストラリアの約3,717トンで全体の20%以上を占めています。3位はペルーの約2,677トン。4位は約1,457トンのトルコと続きます。

柑橘の輸出先と輸出量

出典:財務省統計

2022年には10か国に輸出され、トップは約110トンの香港です。2位は約21.6トンのシンガポール、3位は約4.7トンの台湾と続きます。

年別輸出入量

出典:財務省統計

カンキツ類は輸入と輸出が行われています。2022年の輸入量は約1万4,519トンで輸入額は約34億1,781万円。輸入量は前年と比べると7,985トン(約35%)減少しています。また、輸出量は約145トンで輸出額は約1億3,125万円。輸出量は前年と比べると9.9トン(約7%)増加しています。

主要生産国(上位5か国)

出典:FAOSTAT(2021年)

その他柑橘類生産の上位5か国は、中国、ナイジェリア、イラン、コロンビア、インドです。1位の中国の生産量は年間約588万5,146トンで全体の約42%を占めています。2位のナイジェリアは年間約411万2,301トンで全体の約30%、3位のイランは年間約62万7,408トンで全体の約5%です。

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