イチジク とよみつひめ
登録日:2021年9月5日
いちじくがおいしい季節ですね。これは福岡県で作られている「とよみつひめ」です。県農林業総合試験場豊前分場で育成されたいちじくで、2006年(平成18年)に品種登録されました。福岡県のオリジナル品種として全国に出荷されています。
いちじくは完熟状態になるとお尻の部分が割れることがありますが、とよみつひめは果実が割れにくいのが特徴。収穫時期は8月中旬頃からで、甘味の中にやさしい酸味があり、なめらかな舌触りです。
さて、いちじくといえばプチプチとした食感が持ち味ですが、このとよみつひめはプチっと感が強めでした。果肉のねっとりとしたやわらかさに、このプチプチ感が加わることで、いちじくならではのおいしさが染みわたります。ちなみにプチプチと感じるのは、果肉中央のつぶつぶに見える極小サイズの花の部分です。これが花なんてなんともユニークな果物ですね。
糖度は16~18度ほどあり、濃厚な甘味とほのかな酸味、そしていちじく特有の風味がしっかりと感じられてじつに美味。果皮の色は明るめの赤紫色と黒っぽい濃赤紫色のものがありましたが、色の濃いほうが甘味が強かったです。
とよみつひめは見た目やサイズが主要品種の「桝井ドーフィン」に似ていますが、基本的に店頭ではパッケージに品種名が明記されているので、指名買いしたい場合はパックを確認するとよいでしょう。ちなみに、とよみつひめというかわいらしい名前は、育成地の「豊(とよ)」と「蜜(みつ)」のような甘さから名付けられました。
※いちじくの皮のむき方やカットの仕方はいちじくの食べ方のページで紹介しています
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