香酸柑橘 ゆうこう
登録日:2019年2月12日
これは長崎県産の「ゆうこう」という香酸柑橘です。長崎県の一部地域で古くから自生していて、果汁が多く酸味がまろやかなのが特徴。見た目はゆずや日向夏に似ていて、地元ではドリンクや調味酢、マーマレードなどに活用されているとのことです。
ゆうこうの来歴ははっきりしていませんが、「文旦(ざぼん)」や「ゆず」が関係しているともいわれ、幕末には調味料として使われていたとか。そんなゆうこうが再認識されるようになったのは平成13年頃。改めて調査したところ、未知なる品種だったことが判明し、現在、保存と普及につとめているそうです。なお、同じ香酸柑橘に「柚香(ゆこう)」という似た名前のものがありますが、それとは別の品種になります。
このゆうこうは糖度が11度弱あり、試しにそのまま果肉を食べてみると、甘味があり酸味はレモンやゆずに比べてマイルドでした(といっても生食するほどではありませんが)。果肉はとてもやわらかくてジューシーで、薄皮(じょうのう膜)はやや厚め。サイズは温州みかんのMサイズくらいで、種がとても多いです。
果汁をしぼってお湯と砂糖とまぜ「ホットゆうこう」にしてみたところ、甘酸っぱくてさわやかな香りが漂い、寒い季節にぴったり。ホットレモンやホットゆずにも似ていますが、少し違う味わいでとてもおいしかったです。
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