ナシ(日本梨) 新美月(しんみづき)

登録日:2022年10月2日

新美月(しんみづき)

新美月(しんみづき)

「新美月(しんみづき)」という名前の梨を購入しました。2013年(平成25年)に品種登録された新潟県のオリジナル品種で、親は「おさ二十世紀」と「豊水」。新潟県の農業総合研究所園芸研究センターにおいて1997年(平成9年)に交雑を行い、選抜、育成された赤梨です。

新美月(しんみづき)

収穫時期は9月中旬頃からで、果実は中~やや大きく、軸が太くてふっくらとした円形。果肉はやわらかめで甘味が強く、酸味も適度に含んでいて、酸味を伴う濃厚な食味となっています。

新美月(しんみづき)

また、新美月は「自家和合性」を持つのが大きな特徴です。梨はほとんどの品種が「自家不和合性」のため、他品種の花粉を人工で授粉させる作業が必要となります。一方、新美月は自分の花粉だけで結実するため、人工授粉の手間が省けるのです。ちなみに親の「おさ二十世紀」も自家和合性の性質を持っています。

新美月(しんみづき)

さて、この新美月はサイズが450gほどで、手に持つとずっしりと重量感がありました。果皮は豊水のような褐色で、表面にはこまかい果点が見られ、軸は特徴通り太く、ふっくらとした形です。

新美月(しんみづき)

初めて食べる新美月は、果肉がちょうどよいかたさで食感がよく、果汁が滴るほどジューシー。シャリシャリとした歯ごたえとともに、しっかりとした甘味とさわやかな酸味が広がりとても美味です。近年、高糖度の梨が増えていますが、甘いだけでは物足りないという人にとって、甘酸の調和した新美月はお気に入りの1つになると思います。

ちなみに新美月という名前は、新潟県の「新」、美味しいの「美」、そして梨を「月」にたとえて新美月と名付けられたそうです。また新潟県では、新美月と同じ親から誕生した姉妹品種「新王(しんおう)」も同時に品種登録していて、こちらも自家和合性の梨となっています。

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