なし 梨(日本梨 和梨) Pear

  • 幸水

    幸水

  • 豊水

    豊水

  • 二十世紀

    二十世紀

  • 新星

    新星

  • 新雪

    新雪

  • 筑水

    筑水

  • 長十郎

    長十郎

  • なつしずく

    なつしずく

  • 南水

    南水

  • 新高

    新高

  • にっこり

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  • 八達

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  • 豊月

    豊月

  • 新水

    新水

  • 新興

    新興

  • 新甘泉

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  • あきづき

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  • 愛宕

    愛宕

  • 稲城

    稲城

  • 王秋

    王秋

  • 晩三吉

    晩三吉

  • かおり

    かおり

  • 加賀しずく

    加賀しずく

  • 愛甘水

    愛甘水

  • 秋麗

    秋麗

  • 秀玉

    秀玉

  • きらり

    きらり

  • 菊水

    菊水

  • 梨

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  • 梨(木)

    梨(木)

  • 梨(花)

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  • 梨(落花)

    梨(落花)

  • 梨(幼果)

    梨(幼果)

  • 梨(幼果)

    梨(幼果)

基礎データ DATA

梨の旬(出回り時期)

※これは梨の出回り量の割合をグラフ化したものです。農林水産省統計 青果物卸売市場調査 品目別:主要卸売市場計(2022年)を参考にしています

梨の概要

梨の果実

日本の梨には「赤梨」と「青梨」があります。赤梨は「豊水」や「幸水」など果皮が茶色いもので、青梨は「二十世紀」のような果皮が緑色の梨です。どちらもシャリシャリした食感がありますが、あれはペントザンやリグニンという成分からできた石細胞によるものです。また赤梨は果皮にザラザラの斑点が目立ちますが、成熟するにつれてざらつきは減少していきます。

梨の歴史

梨の花

梨は、日本で栽培される果物の中でも歴史が古く、弥生時代にはすでに食べられていたそうです。また日本書紀にも栽培の記述が残っており、江戸時代には品種も増加しています。現在のような甘味が強く果肉のやわらかい梨は、明治以降に発見されたり品種改良されたものです。

梨の栄養と効能

おもな栄養成分(可食部100g中)

食物繊維(0.9g)、ソルビトール(0.8g)、カリウム(140mg)

注目成分

アスパラギン酸

期待される効能

便秘改善高血圧予防動脈硬化予防心筋梗塞予防脳梗塞予防、利尿作用、咳止め

梨は水分と食物繊維が比較的多く、便をやわらかくする糖アルコールの一種「ソルビトール」を含んでいるので便秘予防に効果があります。また、カリウムは高血圧予防に効果があり、梨に含まれるアミノ酸の一種の「アスパラギン酸」は利尿作用に有効です。

東洋医学では梨の絞り汁が咳止めに効果があるといわれています。

より詳細な栄養成分については、「栄養成分(グラフ)」もしくは「栄養成分(一覧表)」に掲載しています。

梨の種類

幸水

幸水

「菊水」と「早生幸蔵」を交配し、1959年(昭和34年)に登場した赤梨。現在では日本梨の約40%を占める代表的な品種です。果実が約250~300gの扁円形で、お尻の部分が大きくへこんでいるのが特徴。やわらかい果肉には果汁がたっぷり含まれ、ひと口食べると強い甘味が広がります。果皮は基本的に褐色ですが、やや黄緑がかったものもあります。出荷は7月下旬頃から。

豊水

豊水

350~400gほどになる大きめの赤梨で、幸水と並んで生産量が多い品種です。比較的日持ちがよく、果肉はやわらかで多汁。甘味の中にほどよい酸味があり食味に優れています。親は「幸水」×「石井早生× 二十世紀」とされ、1972年(昭和47年)に命名登録されました。当初は「菊水×八雲」と「八雲」の交配ということでしたが、DNA鑑定により親子関係に誤りがあることがわかり、のちに訂正されています。店頭に並ぶのは8月下旬頃からです。

新高(にいたか)

新高(にいたか)

1927年(昭和2年)に命名された赤梨で、親は「天の川」と「長十郎」と推定されています。当初は新潟県の「天の川」と高知県の「今村秋」の交雑と考えられていたため、それぞれの地名を取って「新高」と名付けられました。サイズは450~500gくらいで、大きなものでは1kgにもなります。みずみずしい食感で風味豊かな甘さを持ち、酸味は少なめ。特に高知県など温暖な土地で栽培されたものは糖度が高いようです。出回り時期は9月中旬頃から11月頃。

二十世紀

二十世紀

鳥取県のブランド梨としても有名な青梨の代表品種。1888年(明治21年)に千葉県で発見されました。果皮はきれいな黄緑色でサイズは約300g前後の中玉。多汁でシャリシャリとした果肉は甘味と酸味がバランスよく調和しています。なお「ゴールド二十世紀」は、病気に強い品種として二十世紀を改良したものです。また「おさ二十世紀」から育成された「瑞秋(ずいしゅう)」は、「二十一世紀梨」の名前でも出荷されています。

あきづき(秋月)

あきづき(秋月)

2001年(平成13年)に登録された品種で、親の掛け合わせは「新高×豊水」×「幸水」。主要品種3つの優れたところを併せ持っています。果実は約500g前後とやや大きめで、果肉は緻密で糖度が高く、果汁も豊富。酸味は少なめでシャリシャリとした食感です。店頭に並ぶのは9月下旬頃から。

新興

新興

円形でサイズが500g前後になる大玉の赤梨です。「二十世紀」の自然交雑から誕生し、1941年(昭和16年)に命名されました。交雑品種は不明でしたが、のちの遺伝子解析で「二十世紀」と「天の川」の交雑であると推定されています。果肉はやわらかくて果汁も多く、甘さの中に適度な酸味があります。収穫時期は10月中旬頃ですが貯蔵性がよいため、寒冷地では年越しまで出荷されます。

南水(なんすい)

南水(なんすい)

「越後」と「新水」の交雑により誕生した赤梨で、1990年(平成2年)に品種登録されました。果肉は比較的やわらかく、糖度が高いのが特徴で、酸味が少ないので甘味をしっかり感じられます。大きさは豊水と同じくらいで、中には500gを超えるものもあります。出荷は9月中旬頃から。

長十郎

長十郎

1893年(明治26年)頃に神奈川県の梨園で発見され、その屋号からこの名前が付けられました。かつては赤梨の代表として食卓を飾りましたが、現在ではそれほど多く生産されていません。大きさは約250~300gで果肉はややかため、酸味は少なくほどよい甘さです。シーズンは9月中旬頃。

愛宕(あたご)

愛宕(あたご)

平均1kgにもなる大きな梨で、11月下旬頃から店頭に並ぶ晩生種です。親は「天の川」と「長十郎」と推定されています。かつては「二十世紀」×「今村秋」の交雑と考えられていましたが、のちの遺伝子解析により矛盾があることがわかりました。果肉はやわらかめで、甘味と酸味が調和しみずみずしい食感が味わえます。

にっこり

にっこり

甘くて大きな「新高」と人気種「豊水」を掛け合わせて栃木県で生まれた赤梨です。1996年(平成8年)に品種登録されました。平均果重が約800gにもなる大玉で、酸味は少なく糖度が高めで果汁も豊富です。10月下旬頃から出回る晩生種で、年が明けても店頭で見られます。

新水

新水

8月上旬頃から収穫される早生種で、親は「菊水」×「君塚早生」。1965年(昭和40年)に命名登録されました。サイズは250g前後とやや小ぶりで、酸味はやや強めですが、甘味もあり奥行きのある味わいです。

彩玉(さいぎょく)

彩玉(さいぎょく)

埼玉県で育成された梨で、親の掛け合わせは「新高」×「豊水」。2005年(平成17年)に品種登録されました。500gほどになる大玉で食べ応えがあり、果肉はみずみずしくシャリっとした歯ごたえ。甘味が強く酸味は控えめです。8月下旬~9月上旬頃に出荷されます。

晩三吉(おくさんきち)

晩三吉(おくさんきち)

約400~500gになる大玉の赤梨で、果実がややデコボコとしているのが特徴です。果肉はジューシーでやわらかく、さわやかな甘味とほどよい酸味があります。出回るのは10月下旬から3月頃まで。誕生の由来は不明ですが、明治時代中頃には新潟県で栽培されていました。

加賀しずく(石川n1号)

加賀しずく(石川n1号)

「加賀しずく」は2017(平成29年)年にデビューした石川県のオリジナル品種です。正式な品種名は「石川n1号」で、2016年(平成28年)に品種登録されました。果実の重さは600g程度と大きく、酸味は少なくて上品な甘さが特徴。また果汁が多くてみずみずしく、舌触りがなめらかです。出荷シーズンは8月下旬頃から9月中旬頃。

かおり

かおり

大玉で香りがよく、さわやかな甘味の青梨です。親は「新興」×「幸水」で、1953年(昭和28年)に神奈川県平塚市で「ナシ平塚16号」として育成されました。日持ちの悪さや樹勢の弱さなどにより、品種登録はされませんでしたが、食味がよいことから今でも生産数は少ないですが栽培が続けられています。

各地の年間収穫量 梨

円グラフと下表の割合(%)が違うときは?

上の円グラフの割合(%)と下の表の割合(%)の数値が違うことがありますが、その場合は下表のほうが正しい数値です。

下の表は出典である農林水産省のデータに記されている「全国の合計値」から割合を計算したものです。

上の円グラフも農林水産省のデータですが、こちらは全国ではなく主要生産地のみのデータなので、値が公表されていない都道府県は含まれていません。

また、ページ上部の「基礎データ」にある「おもな産地」の数値は、下表の割合(シェア)を四捨五入したものです。

出典:農林水産省統計

2021年の梨の収穫量のうち最も多いのは千葉県で、約2万500トンの収穫量があります。2位は約1万9,100トンの収穫量がある茨城県、3位は約1万5,900トンの収穫量がある栃木県です。

栽培面積・収穫高の推移

出典:農林水産省統計

2021年の梨の栽培面積は約1万300ヘクタール。収穫量は約18万4,700トンで、出荷量は約17万2,700トンです。

品種ごとの作付面積

出典:農林水産省統計

2020年の梨の作付面積は、1位は幸水で約3,205ヘクタール。全体の約39%を占めています。2位は豊水で約2,121ヘクタール。豊水も20%以上の作付面積があります。3位は新高、4位はあきづきとなっています。

梨の輸入先と輸入量

出典:財務省統計

日本に輸入されている梨はすべてマダガスカルから来ています(マダガスカル以外に統計データがありません)。輸入量は約150キロで、輸入額は約48万円。1キログラム当たりの単価は約3,180円です。

梨の輸出先と輸出量

出典:財務省統計

2022年には13か国に輸出され、トップは約1,189トンの香港です。2位は約354トンの台湾、3位は約72.3トンのタイと続きます。

年別輸出入量

出典:財務省統計

梨は海外に輸出されています。2022年の輸出量は約1,759トンで輸出額は約13億4,640万円。輸出量は前年と比べると445トン(約34%)増加しています。

主要生産国(上位5か国)

出典:FAOSTAT(2021年)

梨類生産の上位5か国は、中国、アメリカ、アルゼンチン、トルコ、南アフリカです。1位の中国の生産量は年間約1,887万5,900トンで全体の約74%を占めています。2位のアメリカは年間約63万6,390トンで全体の約2%、3位のアルゼンチンは年間約63万4,000トンで全体の約2%です。

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