ナシ(日本梨) 多摩

登録日:2023年8月27日

多摩

多摩

「多摩」というなかなかレアな梨を見つけたので購入しました。これは50年以上前に東京都農業試験場で育成された品種で、命名されたのは1971年(昭和46年)。交配親は「祇園」×「幸水」です。

多摩

多摩は親である幸水と同様に成熟期が早く、8月上旬頃から出荷される早生種になります。果実の重さは300~400g前後で、果皮は有袋だと黄褐色、無袋だと赤褐色になるとのこと。また果肉は緻密でやわらかく、果汁が豊富で甘味があり、酸味はあまり強くありません。

多摩

多摩という名前から川崎市や東京などの多摩地域で栽培されているのかと思いきや、今回購入したものは高知県産でした。過去10年分の農水省の品種ごとの作付けランキングを確認してみたところ、青森県、東京都、和歌山県のデータがありましたが、高知県はありませんでした。高知県産の多摩はかなり珍しいみたいですね。

多摩

ちなみに「多摩川梨」というブランド梨もありますが、これは多摩川流域で栽培されている地域梨の総称になります。おもな品種としては幸水や豊水、あきづきなどが多く、その中に少量ですが多摩も含まれているそうです。

多摩

さて、初めて食べる多摩の味は、ソフトな歯ごたえで、糖度は15度前後と十分な甘さがあり、酸味は少なくてまろやかな味わい。果汁が口に広がると梨らしい風味をしっかり感じます。親の幸水に比べるとシャリ感は控えめでしたが、マイルドなおいしさを堪能できました。

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