カキ(柿) 黒柿

登録日:2021年12月19日

黒柿

黒柿

柿といえばオレンジ色(橙色)をしているのが普通ですが、これは果皮が黒い「黒柿」です。都市部のスーパーなどではほとんど出回りませんが、ごくまれに直売所などで売られています。

黒柿

今回たまたま山梨県産のものと、鳥取県産のものを同時に入手することができました。外観はどちらも釣鐘型で、山梨県産は果皮が真っ黒(写真左)。一方、鳥取県産はオレンジ色と黒がまだらになっています(写真右)。サイズは山梨県産が120~160gで、鳥取県産は100gと少し小ぶりでした。

黒柿

購入した時点で明らかにやわらかいものが1個ずつあったので、さっそくカットして食べてみることに。どちらも果肉は暗い色をしていて、糖度は15~16度台と普通の柿並の高さです。トロトロの状態だったのでスプーンですくって食べると、多汁で甘味をしっかりと感じます。※左が山梨県産の黒皮、右が鳥取県産のまだら皮

黒柿

2つを比較すると、山梨県産は果肉がつるんとしていてすっきりとした甘さ。鳥取県産のほうはやや粗めの口当たりで、甘味が若干強い気がします。※これは鳥取県産

黒柿

残りは常温保存して、購入3日後にくし形にカットして食べました。2個目も口当たりがやわらかくマイルドな甘味があっておいしいです。と思ったら、なんと山梨県産の黒皮のほうに渋みが残っていました……(写真左)。ひと口食べるとしばらくは甘いのですが、途中から口の中が渋くなり、食べ終わってもしばらく消えません。

じつは、黒柿は「不完全甘がき」に分類され、しっかり完熟しないと渋みが残るとのこと。これは説明書きにあったのでわかっていたのですが、この状態だとまだ早かったみたいです。

そういえば、不完全甘柿は種が多いと渋が抜けやすくて果肉が黒っぽくなり、種が少ないと渋みが残りがちといわれます。この渋い個体は種なしで、果肉もオレンジ色だったので、これが原因で渋が抜けなかったのかもしれません。また、3個目はさらに数日後、よりやわらかくしてから食べたのですが、これまた渋あり(種なし)でした……。なお、まだら色の鳥取県産はすべて甘かったです。

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