カキ(柿) 早秋(そうしゅう)
登録日:2024年10月21日
久しぶりに福岡県産の「早秋」を食べました。早秋は9月下旬頃から収穫できる早生種の柿で、果皮の着色のよさが大きな特徴です。色は橙朱色で光沢があり、普通の柿と並んでいるとその色の濃さがよくわかります。
果実は扁平形でサイズは250gほど。果肉は少しやわらかく糖度が高めで、果汁も多く食味が良好です。親は「伊豆」と「109-27(興津2号×興津17号)」で、農研機構果樹試験場によって2003年(平成15年)に品種登録されました。
ちなみに柿には完全甘柿、不完全甘柿、不完全渋柿などがありますが、早秋は「富有」や「次郎」などと同じ完全甘柿になります。生産面で見ると、完全甘柿は渋抜きの手間がかからないという利点があり、また早秋は富有や次郎より1か月ほど早く出荷できるので、主要品種と時期をずらせるというのもポイントです。なお母親の伊豆も早生の完全甘柿ですが、早秋のほうが日持ちがよくへたすき果が少ないのだそう。
さて今回購入した早秋は比較的お手軽価格だったためか、重さが150g前後と小ぶりで、形や色には多少のばらつきがありました。それでも特徴通りの濃いオレンジ色でツヤツヤとしています。
そして味のほうは期待していた以上の甘さで、糖度を測ると19~20度ほどありました。過去に食べた早秋は14度前後だったのでこれまでで一番高い糖度です。果肉もちょうどよいかたさで、果汁も多くまろやかな口当たり。お手頃でおいしくて大満足の味わいでした。