イチゴ うた乃
登録日:2025年3月16日
これは今季、本格デビューした三重県のオリジナルいちご「うた乃」です。三重県農業研究所が育成した品種で、品種登録の出願をしたのは2022年(令和4年)。うた乃は「種子繁殖型」であることが大きな特徴で、2017年に品種登録された「よつぼし」と同じく種から育てるという方法で栽培されます。
種から育てるのは当たり前のように思いますが、一般的にいちごの多くは親株から「ランナー」というツル状の細い茎を伸ばして苗を増やしていきます。ただ、このやり方だと親株から病害虫が伝染する恐れがあったり、苗の増殖効率もそれほどよくありません。それに対して種子繁殖型は、病害虫のリスクを抑えつつ、種から効率よく育苗できるというメリットがあるのです。
うた乃は11月中下旬から収穫できる極早生種で、よつぼしに比べて収量が多いのだそう。果実はそろいのよい円錐形で、果皮も果肉も赤く、糖度が高くて香りが豊か。食味も良好ということです。
今回入手したうた乃はサイズが25~27gほどと大きく、粒全体が濃い紅色に着色していました。葉に近い部分がとくに色が濃く、果実はきれいな三角形で果皮に張りもあります。
そして味のほうは甘味が強く酸味は控えめで、期待通りしっかりと甘さを感じられます。先端の糖度は15~17度と高く、少しかたさのある果肉はみずみずしくて果汁も豊富。また少し個性的な香りも感じられ、それが独特のフレーバーを醸し出していました。
ちなみに、うた乃という名前は「歌のように広がり、多くの人に愛される品種になるように」という意味が込められているそうで、パックのフィルムにも「笑顔を奏でる♪」と書かれていました。
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