イチゴ 宝交早生(ほうこうわせ)
登録日:2024年3月3日
前回の「とよのか」に引き続き、今回も懐かしいいちご「宝交早生」です。宝交早生は1960年(昭和35年)に発表された歴史あるいちごで、1980年代までは主力品種の1つでした。しかし「とよのか」や「女峰」と世代交代したことで生産量は減少し、今では手に入りにくいレア品種となっています。
親の掛け合わせは「幸玉」×「タホー」で、酸味が控えめで甘く、多汁で果肉がやわらかいのが特徴。幸玉は別名「八雲」ともいい、酸味が少なくて甘いため「砂糖イチゴ」とも呼ばれていたそうです。またタホーはアメリカのいちごで、品種名の「宝交」は、兵庫県宝塚市で交配して育成したことが由来とのこと。
宝交早生は果皮が薄くて日持ちしませんが、食味がよいことから今でもいちご狩り用として栽培している農園があります。また露地栽培向きで病気に強く初心者でも育てやすいため、家庭菜園向けとしての苗も販売されています。
今回購入した宝交早生は着色がよく果皮が濃い赤色に染まっていました。果形は「章姫」のように縦長のものや「あまおう」のように丸みのあるものなどさまざま。サイズも7gほどの小粒から20g以上の大粒までありました。
食べてみてまず感じたのが、果肉のやわらかさとジューシーさです。最近のいちごはしっかりとしたものが多いですが、これは特徴通りソフトで果汁が豊富。そして糖度も高いものでは14度~16度ほどあり、強い甘味とやさしい酸味、いちごの甘い芳香がミックスされてとてもおいしかったです。
ただ完熟果だったからか、それとも購入後に帰宅まで時間がかかったからか、さわっただけで果皮が剥がれるものもあり果皮の弱さを実感しました。宝交早生は持ち帰って食べるよりもいちご狩りで味わうのがよいかもしれませんね。
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