カンキツ類 ジューシーオレンジと宇和ゴールド
登録日:2022年5月1日
シーズン真っ盛りの「ジューシーオレンジ」と「宇和ゴールド」がスーパーに大量入荷されていたので購入してみました。これらは呼び名が異なりますが、どちらも「河内晩柑(かわちばんかん)」という柑橘です。ジューシーオレンジは熊本県産の別名で、宇和ゴールドというのは愛媛県産の別名になります。※左がジューシーオレンジ、右が宇和ゴールド
河内晩柑は大正時代に発見されたブンタンの血を引く柑橘で、果皮が黄色くて皮はやや厚め。オレンジ~甘夏くらいの大きさで、見た目はちょっとグレープフルーツに似ています。味はさわやかな甘味とほどよい酸味があり、苦みはありません。また香りがよく、果肉がやわらかくて果汁も豊富。出回り時期は3下旬頃から5月で、食べ方は甘夏やはっさくのように薄皮をむいて食べます。
なお、河内晩柑の呼び名はほかにも「美生柑(みしょうかん)」や「愛南ゴールド」などたくさんあり、お店によっていろいろな名前で並んでいます。また、農園の栽培状況によっては、果実のサイズや種の有無などに違いが見られることもあり、なかなか興味深い品種です。
さて今回の2玉は、ジューシーオレンジが少しとがった形で、宇和ゴールドは円形をしていました。そしてカットしてみると、宇和ゴールドは種なしですが、ジューシーオレンジは種がたくさん。また、白い綿(アルベド)は宇和ゴールドのほうが厚く、可食部に関してはジューシーオレンジのほうが多くて、断面だけ見ると別品種のようにも思えます。※左がジューシーオレンジ、右が宇和ゴールド
でも食べ比べてみたら味にはほとんど違いがなく、どちらも酸味はありますが強くなくて、果肉がやわらかくて果汁もたっぷり。糖度はジューシーオレンジのほうがが少し高いものの、両方とも甘味があり、爽快でまろやかな甘酸っぱさがなんとも美味でした。
ちなみに、以前食べたジューシーオレンジは種が少なかったので、今回の種の多さはたまたまだと思います。