カンキツ類 タンゴ
登録日:2022年3月13日
「手で皮がむけるオレンジ」と書かれた「タンゴ(Tango)」を初めて食べました。みかんくらいの大きさの柑橘で、おもな産地はトルコやアメリカのカリフォルニア州など。濃厚な甘さがあり、皮がむきやすく、袋(じょうのう膜)ごと食べられるのが特徴です。
見た目や食味は「マーコット」によく似ているのですが、それもそのはずでタンゴはマーコットの血を引いた品種になります。ただ、交配親というわけではなく、大本であるマーコットから自然交雑実生として「アフォーラ(別名:ダブルマーコット)」が誕生し、そのアフォーラを人工的に変異させて種なしに改良したものがタンゴという関係です。
マーコットは甘味が強く食味がよいものの、種が多いのが難点。アフォーラ(ダブルマーコット)も種が入ることがあるのですが、タンゴは種がほぼ入りません。つまり、マーコットやアフォーラのおいしさをそのままに、より食べやすく進化させた品種というわけです。
このタンゴはトルコ産のもので、重さは90g前後。果皮は濃いオレンジ色ですが、ほんのり緑色が残っているものや、着色が薄いものも混ざっていました。皮のむきやすさは温州みかん並みで、力を入れずに簡単にむけます。
食べてみると本当に種がまったく入っておらず、糖度は13~14度台と十分な甘さ。香りもオレンジ風味でなかなか美味です。ただ、7個中2個は酸味が強くてなぜかほのかに苦みもあり、何とも言い難い味がしました……。今回たまたまハズレが混ざっていただけなのかもしれませんが、次回こそはオール当たりを狙いたいです。
なお、タンゴは今年になってから大手スーパーでよく見かけるようになりましたが、アフォーラ同様にこちらもダブルマーコットという名前で売られることもあるようです。そのため、もしかするともっと前から輸入されていたのかもしれません。