カンキツ類 瑞季(みずき)
登録日:2025年4月6日
これは3月下旬頃から収穫される「瑞季」という文旦です。2019年に品種登録された晩生種で、文旦なのに種が少ないのが大きな特徴。広島県立総合技術研究所農業技術センターと京都大学が共同で開発しました。
親は「水晶文旦」と「サザンイエロー(谷川文旦×無核紀州)」で、父親のサザンイエローは種なしのタンゼロになります。そのため両方の食味のよさに加え、サザンイエローの無核の性質を受け継いでいるとのこと。一般的な文旦は種が多いですが、瑞季は種が少ないので食べやすく、可食部が多いのも魅力となっています。
果皮は鮮やかな黄色で、果実の大きさは500g前後。果実は短卵形のものやデコポンのようにヘタ周辺が突き出た洋梨形のものがあり、さわやかな香りを有します。また味は酸味が少なくてほどよい甘みがあり、果肉はやわらかくて果汁が豊富ということです。なお、瑞季という名前は、果汁が多くて瑞々しい新緑の季節に成熟するというのが由来なのだそう。
さて、今回購入した瑞季は洋梨型で、重さは1個が約500g、もう1個は約440gでした。皮の厚みは普通の文旦と変わらず、ナイフで切れ込みを入れると皮がむきやすくなります。ただ、特徴通りとてもジューシーなので、1房ずつ袋(じょうのう膜)をむいて食べたところ、果汁で指がまあまあ濡れました。
味のほうは甘味と酸味の加減がほどよく、苦みはほとんどなくて、さわやかな甘酸っぱさ。果肉はソフトな口当たりで、文旦特有の爽快な香りがふわんと漂いとてもおいしいです。種は1玉につき大きなものが3~4個、数mm程度の小さいものが7~8個と数は意外とありましたが、それほど気になりませんでした。
ちなみに、すべて袋をむいて食べたのですが、グレープフルーツのように半カットをスプーンですくって食べてもよいみたいです。