カンキツ類 安政柑(あんせいかん)
登録日:2023年4月30日
瀬戸内海に面した広島県尾道市には、生口島や因島といった柑橘類の産地があります。特に有名なのは「レモン」ですが、「はっさく」や「不知火」「甘夏」「安政柑」なども名産品です。
今回購入したのは因島が原産地とされる安政柑。文旦の仲間で、台湾系文旦の偶発実生と考えられています。江戸時代後期の安政年間(1855年~1860年頃)に発見され、明治時代にこの名前が付けられたとのこと。ちなみに旬の時期は3月から5月上旬頃です。
果皮はきれいな黄色で、果実のサイズは600~1kgと大玉。皮は分厚くて、白い綿(アルベド)は1cmほどになります。また熟すにつれて酸味が弱まり、すっきりとした甘酸っぱさになります。
今回入手した安政柑は約760gとまずまずの大きさ。とはいえ以前に食べたものは1kg以上あったので、これでも安政柑の中では平均的なサイズになります。また食べるときは薄皮もむきますが、果肉を手で持っても果汁がまったく垂れてこないので、手がびしょびしょになることなくきれいに食べられるのもポイントです。
さて実際に食べてみると、まず強い甘味がググッと来てびっくりしました。糖度を測ると18度前後と、最近の甘い柑橘にまったく引けを取らないほどです。といっても文旦なので「せとか」や「オレンジ」のような甘味とは違い、さわやかな甘さ。また酸味は穏やかで、ほんのり文旦ならではの苦味があり、さじょう(小さな粒)はプリプリとした食感でとても美味。シーズン終盤だからか前回食べたときと同じく果汁はやや少なめでしたが、1房が大きくて食べ応えがあり満足できました。
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