リンゴ ピンクレディー
登録日:2023年1月30日
店頭でたまに見かける小ぶりのりんご「ピンクレディー」。「ふじ」などに比べるとふた回りほど小さく、糖度が高くて酸味も強めで、保存性に優れているのが特徴です。収穫時期は11月後半からですが、貯蔵することで減酸され、1月から3月頃にかけては酸味がおだやかになってきます。
ピンクレディーはもともとオーストラリアで育成された品種で、交配親は「レディーウイリアンムス」×「ゴールデンデリシャス」。ニュージーランドやイタリア、アメリカ、チリなどでも栽培されていて、甘味だけでなく酸味も楽しめるりんごとして親しまれています。
なお正式な品種名は「クリプスピンク(Cripps Pink)」といい、「ピンクレディー」というのは商標名です。世界的に生産者が管理されていて、日本においては日本ピンクレディー協会の会員によって長野県や群馬県、青森県、山形県などで栽培されています。
今回購入したのは長野県産で、重さは1個170g程度。果皮はつやのある赤色で、表面が少しデコボコとしているのが印象的です。このゴツゴツとした外観はこのりんごの特性なのですが、初めて見る人はちょっと違和感を覚えるかもしれませんね。
味はというと、果肉はややかためで締まっていて、シャキッとした歯ごたえがあり、香りがとてもフルーティーです。ふじや「つがる」などとは違う風味で、甘味と酸味の両方が感じられ、濃厚なりんごの味が口に広がります。甘酸っぱい品種とはいえ「紅玉」ほど酸味は強くはなく、糖度も15度台と十分に甘くてとてもおいしいりんごでした。
近年は甘いりんごが多いですが、ピンクレディーは酸味も一緒に味わいたい人におすすめです。加熱しても煮崩れしにくいので、アップルパイやタルト、焼きりんごなど加工用としても向いていると思います。