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基礎データ DATA

リンゴの旬(出回り時期)

※これはリンゴの出回り量の割合をグラフ化したものです。農林水産省統計 年間卸売総量(2018年)を参考にしています

リンゴの概要

リンゴの果実

りんごは夏の終わりから秋にかけて成熟する果物ですが、スーパーなどでは1年中りんごを見かけますよね。これは、「CA貯蔵法」という技術でりんごを仮死状態にして長期保存しているからです。家庭で保存すると、おいしく食べられる期間はせいぜい1~2週間程度ですが、CA貯蔵法だとりんごの呼吸を抑制することで鮮度を保ったまま半年以上も保存できるのです。

リンゴの歴史

リンゴの栽培風景

りんごは、アダムとイブの物語にも登場する歴史の古い果物です。紀元前6000年頃にはすでにトルコで登場しており、紀元前1300年にはエジプトで栽培されていたといわれています。日本で本格的にりんごが栽培されるようになったのは明治時代になってからです。

リンゴの見分け方(選び方)

見分け方

果皮が赤く染まり、軸が太くて果皮に張りとツヤがあるもの選びましょう。お尻の部分が緑色のものは未熟傾向で、黄色いものは完熟して甘味があるといわれます。またサイズは大きすぎるものよりも中くらいのほうがよく、持ったときに重み感じるものがよいでしょう。果皮の赤色がまだらなものや傷のあるものは見た目が悪いですが、糖度に影響はありません。

リンゴの保存方法

糖度分布

水分の蒸発を防ぐためポリ袋に入れて密封し、冷蔵庫または温度差のない涼しい冷暗所で保存します。保存時は低温かつ高湿度に保つのがポイントですが、一般の家庭用冷蔵庫ではそれほど日持ちしないので早めに食べましょう。面倒でなければ1個ずつ新聞紙で包んでからポリ袋に入れるとより長持ちします。

りんごは植物ホルモンのエチレンを発するため、他の果物や野菜と一緒に保存するとそれらの成熟を促してしまいます。そのため冷蔵庫に入れる際は必ずラップまたはポリ袋に入れるなどしてください。ダンボール箱で保存する際も、お互いのエチレンで成熟が進むので、個別に新聞紙で包んだり、ポリ袋に入れておくとよいでしょう。

イラストはりんごの糖度分布です。りんごは枝に付いていた側よりもお尻(果頂部)のほうが甘味が多い傾向にあります。また種に近い中心部分よりは、皮に近いほうが糖度が高くなります。

リンゴの栄養と効能

おもな栄養成分(可食部100g中)

食物繊維総量(1.5g)、カリウム(110mg)

注目成分

カテキン、ケルセチン

期待される効能

整腸作用便秘改善高血圧予防動脈硬化予防脳梗塞予防心筋梗塞予防がん予防、アレルギー予防

りんごに多く含まれている水溶性食物繊維のペクチンが消化を促進させ、胃酸のバランスを整えてくれます。便秘や下痢にりんごがよいといわれるのはこのためです。またペクチンはアレルギー性疾患の予防に有効だという報告もされています。

さらにりんごに含まれるポリフェノールの一種「カテキン」には抗酸化作用があり、高血圧やがん予防、老化抑制に期待できます。同じくポリフェノールの一種である「ケルセチン」も動脈硬化やがん予防に有効とされます。りんごはさまざまな病気の予防に効果が期待できるため、まさに「医者いらずの果物」といえるでしょう。

より詳細な栄養成分については、「栄養成分(グラフ)」もしくは「栄養成分(一覧表)」に掲載しています。

リンゴの種類

ふじ

ふじ

現在国内で最も多く生産されている品種です。「国光」×「デリシャス」を親に持ち、1962年(昭和37年)に登録されました。果実は300g以上と大きめで、酸味が少なく甘味が強いのが特徴。しっかりとした肉質で果汁も多く、蜜入りのものは特に人気があります。なお、栽培時に袋をかけない「サンふじ」のほうが甘味は強めといわれます。出荷は10月下旬頃から。

つがる

つがる

「ふじ」に次いで生産高が多く、果汁が豊富で甘味の強いリンゴです。「ゴールデンデリシャス」と「紅玉」を交配し1975年(昭和50年)に登録されました。大きさは300~350g程度。8月下旬頃から出回ります。「サンつがる」は「つがる」を無袋栽培したもので、甘さは強めとされます。

王林

王林

果皮が黄緑色で、表面に茶色い果点があるのが特徴です。「ゴールデンデリシャス」と「印度」から誕生したといわれ、果肉は緻密で酸味は少なく甘味は強め。大きさは300g前後で、果実は特有の芳香を持っています。果皮にサビのあるものは見た目が劣りますが、味はよいとされます。収穫は10月中旬頃から。

ジョナゴールド

ジョナゴールド

アメリカで「ゴールデンデリシャス」と「紅玉」を交配して誕生したリンゴです。1970年(昭和45年)に日本に導入しました。1個400g前後と大きめで、ピンクがかった赤色の果皮は光沢があり、分泌物でべたつくことがあります。さわやかな甘酸っぱさでシャキシャキとした食感です。出回り時期は10月中旬頃から。また、ジョナゴールドの枝変わりで「モーレンズ(ジョナゴレッド)」という品種もあります。

シナノスイート

シナノスイート

シナノスイート(シナノスウィート)は、1978年(昭和53)に「ふじ」と「つがる」を掛け合わせてできたリンゴで、1996年(平成8年)に品種登録されました。親が人気品種なだけあって風味がよく、糖度も十分。ほのかな酸味もあって香りも良好です。大きさは300~400gくらいで、果皮には薄く縦縞が入ります。旬は10月上旬頃から。

北斗

北斗

1983年(昭和58年)に品種登録されたりんごです。親の組み合わせは「ふじ」と「陸奥」とされていましたが、のちの遺伝子解析によると「ふじ」と「印度」の可能性が高いそうです。果肉はややかためで、果汁が多く甘酸のバランスも良好。蜜入りのものも多く見られます。サイズは約350~400gと大きめですが、あまり大きすぎるものは少し味が落ちる場合もあるので注意しましょう。収穫は10月下旬頃から。

ひろさきふじ(弘前ふじ)

ひろさきふじ(弘前ふじ)

ひろさきふじ(弘前ふじ)は青森県弘前市で「ふじ」の枝変わりから誕生した「早生ふじ」のひとつ。甘味が強くて酸味はやさしく、みずみずしい食感を持ちます。おいしい時期は10月上旬~11月上旬頃で、完熟すると蜜が入ることもあります。なお「夢ひかり」というリンゴがありますが、これはJAつがる弘前の商標名で、糖度13度以上のひろさきふじが夢ひかりとして出荷されています。

陸奥(むつ)

陸奥(むつ)

「ゴールデンデリシャス」×「印度」の交配種で1949年(昭和24年)に登録されました。香りがよくジューシーで上品な味わいがあり、やや酸味があります。収穫のひと月くらい前まで袋にかけられ、最後に日光に当てることで果皮をピンク色に染めています。なお、「サン陸奥(サンむつ)」は無袋栽培されたもので、こちらは果皮の色は黄色です。10月下旬頃から出回ります。

シナノゴールド

シナノゴールド

「ゴールデン・デリシャス」と「千秋」を交配させた品種で、1983年(昭和58年)に長野県で誕生し、1999年(平成11年)に品種登録されました。サイズは300g前後で果皮は黄色に染まります。糖度は14~15度と甘く、適度な酸味もあって濃厚な味わい。また果汁が多くサクサクとした食感も人気です。シーズンは10月上旬頃から。

紅玉

紅玉

1800年頃にアメリカで発見された別名「ジョナサン」という品種です。酸味が強めですが、さわやかな香りがあり多汁で深みのある味わい。煮崩れしにくいのでアップルパイやタルトなどにもよく利用されています。果実は200g前後で果皮は赤く鮮やか。10月上旬頃から出回ります。

昂林(こうりん)

昂林(こうりん)

「早生ふじ」ともいわれ、9月下旬頃に収穫されるリンゴです。サイズは300~350gくらいで、糖度が高くほどよい酸味もあり、日持ちも良好。来歴はよくわかっておらず、「ふじ」×「不明」の交配種ともいわれていましたが、「ふじ」の枝変わり、または単為生殖によって誕生した可能性が高いようです。

秋映(あきばえ)

秋映(あきばえ)

「千秋」と「つがる」を交配した品種で大きさは300~350g前後。果皮は濃い紅色になり、栽培地域によっては黒っぽく染まるものもあります。適度な酸味と甘味のバランスがよく、食味は良好。蜜はあまりありません。10月上旬頃から収穫されます。

陽光

陽光

陽光は「ゴールデンデリシャス」の自然交雑実生から育成した品種で、1981年(昭和56年)に品種登録されました。重さは300~350gほどで、甘味と酸味のバランスが良好。果肉はややかためで果汁が多く、歯触りのよいりんごです。10月中頃から出回ります。

千秋(せんしゅう)

千秋(せんしゅう)

「東光」と「ふじ」の交雑から育成されたりんごで、1980年(昭和55年)に品種登録されました。サイズは250g前後とやや小ぶりですが、甘味と酸味がほどよく調和し、果肉は多汁で歯ごたえがあります。収穫は9月中旬頃から。

きおう(黄王)

きおう(黄王)

1994年(平成6年)に品種登録された黄色いリンゴで、親は「王林」×「千秋」。岩手県園芸試験場で育成されました。登録時の交配は「王林」×「はつあき」でしたが、その後遺伝子解析が行われ、花粉親が千秋であることが判明しました。重さは300~400gくらいで果汁が多く、酸味はやや少なめ。風味のよい甘味と香りのよさが魅力です。9月上旬頃から。

トキ

トキ

トキは2004年(平成16年)に登録された品種です。登録時は親が「王林」×「紅月」とされていましたが、その後の鑑定により、紅月ではなく「ふじ」の可能性が高いといわれています。果皮は黄色く甘味とやさしい酸味を持ち、みずみずしく香りがよいのが特徴。果皮にはほのかに赤みが差すこともあります。出回り時期は10月頃。トキという名前は育成者の名前に由来しています。

やたか

やたか

「早生ふじ」のひとつで「ふじ」の枝変わりとして秋田県で発見されたリンゴです。1987年(昭和62年)に品種登録されました。ふじよりも1か月ほど早く成熟し、10月上旬頃から出回ります。糖度が高く酸味は控えめ。蜜が入ることもあります。

さんさ

さんさ

8月下旬頃から出回る早生種のリンゴ。「ガラ」×「あかね」の交配で育成され1988年(昭和63年)に品種登録されました。サイズは200~250gとやや小ぶりで、果皮は鮮やかな紅色をしていて果肉は白くて緻密。甘味と酸味のバランスがよく、果汁が豊富でシャキシャキとした食感が楽しめます。

金星

金星

サイズが約300~500gになる黄色いリンゴで、果肉は適度なかたさで香りがよく甘味が強いのが特徴。果皮は薄い黄色ですが、無袋栽培した金星は「サン金星」と呼ばれ、果点が目立ち果皮の一部が赤く染まることがあります。出荷時期は10月下旬頃から。親の掛け合わせは「ゴールデン・デリシャス」×「デリシャス系」と考えられています(以前は花粉親が「国光」とされていましたが、遺伝子解析の結果デリシャス系の可能性が高いことがわかったそうです)。

スターキング・デリシャス

スターキング・デリシャス

「デリシャス」の枝変わりとしてアメリカで誕生しました。1980年(昭和55年)頃までは国内でも人気がありましたが、新しい品種が次々に登場したこともあり、現在ではそれほど多く生産されていません。果皮は濃い赤色で重さは300g前後、長円形でお尻の部分に細い隆起ができるのが特徴です。香りがよくて甘味もあり食味は良好で、熟すと蜜が入ります。10月中旬頃から。

ゴールデン・デリシャス

ゴールデン・デリシャス

果皮が黄色または黄緑のリンゴで、日本ではそれほど栽培されていませんが、世界的には生産量の多い品種です。大きさは300g前後で、果肉は緻密で果汁も多く、甘味と酸味が調和した質のよい味わいです。無袋栽培だと果皮に茶色いサビが出ることがあり、日持ちがやや悪い面があります。10月中旬頃から。

世界一

世界一

「デリシャス」と「ゴールデンデリシャス」を交配して1974年(昭和49年)に発表されたリンゴです。重さが400~600gくらいと大きいのが特徴で、さらに大きなものは1kgほどになることもあります。果皮はきれいな赤色で濃い縞が入り、果肉はややかたくサクサクした歯触り。適度な甘さと酸味があり食味良好です。出回るのは10月上旬頃から。

未希ライフ

未希ライフ

未希(みき)ライフは青森県生まれのリンゴで、親の掛け合わせは「千秋」×「つがる」。1992年(平成4年)に品種登録されました。丸みのある果実は250~280gくらいとやや小さめ。果汁が多く、甘味と酸味が調和したさわやかな甘酸っぱさが楽しめます。8月下旬頃から収穫される早生品種です。

ぐんま名月

ぐんま名月

「あかぎ」と「ふじ」の交雑により群馬県で育成され、1991年(平成3年)に品種登録されました。果皮は黄色で一部うっすらと赤く染まることもあります。果重は300~350gくらいで、香りがよく蜜が入りやすいのが特徴。酸味は控えめで甘味が強くジューシーです。群馬県以外の地域では「名月」と表記されていることもあります。シーズンは10月下旬頃から。

レッドゴールド

レッドゴールド

「ゴールデンデリシャス」と「リチャードデリシャス」という品種を交配したリンゴ。おもに北海道で栽培され、10月中旬頃から収穫されます。果皮は濃い紅色で、果実は約200~250gとやや小さめ。甘味が強く果肉に蜜が入りやすいのが特徴です。ただ、日持ちはあまりよくありません。

アルプス乙女

アルプス乙女

重さが40g程度の小さなリンゴ。ややかための果肉には甘味と酸味がバランスよく含まれていて、屋台のリンゴ飴にもよく使われます。「ふじ」と「紅玉」の混植園で生まれた偶発実生とされていましたが、親は「ふじ」×「ヒメリンゴ」の可能性があるそうです。

各地の年間収穫量 リンゴ

円グラフと下表の割合(%)が違うときは?

上の円グラフの割合(%)と下の表の割合(%)の数値が違うことがありますが、その場合は下表のほうが正しい数値です。

下の表は出典である農林水産省のデータに記されている「全国の合計値」から割合を計算したものです。

上の円グラフも農林水産省のデータですが、こちらは全国ではなく主要生産地のみのデータなので、値が公表されていない都道府県は含まれていません。

また、ページ上部の「基礎データ」にある「おもな産地」の数値は、下表の割合(シェア)を四捨五入したものです。

出典:農林水産省統計

2017年のリンゴの収穫量のうち最も多いのは青森県で、約41万5,900トンの収穫量があります。2位は約14万9,100トンの収穫量がある長野県、3位は約4万7,100トンの収穫量がある山形県です。

栽培面積・収穫高の推移

出典:農林水産省統計

2017年のリンゴの栽培面積は約3万6,500ヘクタール。収穫量は約73万5,200トンで、出荷量は約65万5,800トンです。

品種ごとの作付面積

出典:農林水産省統計

2015年のリンゴの作付面積は、1位はふじで約1万9,008ヘクタール。ふじだけで全体の半分以上を占めています。2位はつがるで約4,515ヘクタール。3位は王林、4位はジョナゴールドとなっています。

リンゴの輸入先と輸入量

出典:財務省統計

リンゴはニュージーランドとアメリカから輸入されています。ニュージーランドからの輸入量は約3,428トンで、全体の90%以上を占めています。アメリカからの輸入量は約331トンで、全体の約9%程度です。

リンゴの輸出先と輸出量

出典:財務省統計

2018年には14か国に輸出され、トップは約2万3,874トンの台湾です。2位は約8,461トンの香港、3位は約995トンのタイと続きます。

年別輸出入量

出典:財務省統計

リンゴは輸入と輸出が行われています。2018年の輸入量は約3,759トンで輸入額は約8億9,985万円。輸入量は前年と比べると498トン(約12%)減少しています。また、輸出量は約3万4,235トンで輸出額は約139億7,017万円。輸出量は前年と比べると5,512トン(約19%)増加しています。

主要生産国(上位5か国)

出典:FAOSTAT(2016年)

リンゴ生産の上位5か国は、中国、アメリカ、ポーランド、トルコ、インドです。1位の中国の生産量は年間約4,039万3,000トンで全体の約47%を占めています。2位のアメリカは年間約516万750トンで全体の約6%、3位のポーランドは年間約360万4,271トンで全体の約4%です。

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