ラ・フランス(La France) 西洋ナシ(西洋梨)
種類/品種/ブランドなどの詳細ページ
ラ・フランスの特徴
西洋梨の代表品種「ラ・フランス」は、その名の通りフランスが原産です。親品種はわかっていませんが、1864年にクロード・ブランシュという人がフランスで発見し、日本へは明治時代に導入されています。
少しゴツゴツとした形でお尻(果頂部)が大きく、果皮は茶色みがかった黄緑色。サイズは200~250gくらいの中玉です。果肉は緻密で果汁が多く、なめらかな舌触り。そして上品な甘みとやさしい酸味、心地よい芳香があり、さわやかな風味が楽しめます。
ラ・フランスは今でこそ西洋梨のトップシェアを誇る品種ですが、かつては追熟の難しさや外見がよくないなどの理由で注目されていませんでした。そんなラ・フランスの需要が伸びるのは昭和60年代になってからのこと。追熟技術が進んだことで、ラ・フランスのおいしさが認知され、人気品種になりました。
ラ・フランスの選び方(見分け方)
重みがあり、ふっくらとした形のものがよいでしょう。形が悪かったり果皮が茶色いなど、見た目に関することはあまり気にしなくても大丈夫です。ただ、キズが付いているものは避けましょう。
ラ・フランスは熟しても果皮の色があまり変わらず、香りも強く漂わないため、食べ頃かどうかの判断が少し難しい品種です。一般的に軸にシワがより、軸のまわりにかすかにやわらかさを感じたら食べ頃のサインです。ただし、店頭で果実を押すと傷つけてしまうおそれがあるので、よくわからない場合はお店の人に聞いてみましょう。
西洋ナシ(西洋梨)のページに戻る
ラ・フランスの保存方法
完熟前のものは新聞紙で包むかポリ袋に入れるなどして直射日光を避け、室温で保存して追熟させます。15~20度前後が理想といわれています。状態にもよりますが、2日~1週間くらいで食べ頃になるはずです。
数が多い場合は、数個ずつ気温の高い場所に移動させて、順々に完熟させていくと効率よく食べられます。早く完熟させたい場合は、りんごなどエチレンを発生させる果実と一緒にポリ袋に入れておくとよいでしょう。エチレンによって追熟が進みます。
完熟したものは、ポリ袋に入れるなどして冷蔵庫の野菜室に入れます。完熟すると日持ちしないので早めに食べましょう。
冷凍する場合は、皮をむいて適当なサイズにカットし、保存用袋などに入れて冷凍庫へ。シャーベット感覚で楽しめます。
西洋ナシ(西洋梨)のページに戻る
ラ・フランスの食べ方
冷蔵庫で2~3時間ほど冷やして、皮をむいてりんごのようにカットして食べましょう。ラ・フランスは少し酸味があるので、ジャムやコンポートにしたり、ケーキやタルトなどのトッピングに使ってもよいでしょう。
「ゴールド・ラ・フランス」
ラ・フランスには果皮全体が茶色いものもあります。これは「ゴールド・ラ・フランス」といい、ラ・フランスの枝変わりです。味や食感などはラ・フランスと似ていて、果汁が豊富で美味。普通のラ・フランスと同様に、見た目では熟度がわかりにくいですが、軸の周りが少しやわらかくなったら食べ頃です。
ラ・フランスの旬(出回り時期)
ラ・フランスが多く出荷されるのは10月下旬頃~12月頃です。主に山形県で栽培されています。
参考:東京都中央卸売市場
旬カレンダーのページに移動
ラ・フランスの主な産地
出典:農林水産省統計
ラ・フランスの作付面積のトップは山形県です。作付面積は約708ヘクタールで、9割以上が山形県で栽培されています。2位は約31.5ヘクタールの青森県。3位は約21ヘクタールの長野県です。
果物統計のページに移動
栽培面積・収穫高の推移
出典:農林水産省統計
この統計データは年代が古いのでご注意ください。