市田柿 カキ(柿)
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市田柿の特徴
「市田柿(いちだがき)」は、長野県下伊奈郡高森町(旧市田村)周辺で古くから栽培されている完全渋柿です。重さは100~120g程度とほかの柿に比べると小さく、卵のようなふっくらとした形。干し柿に適していて、そのほとんどが干し柿に加工されています。
市田柿は数百年の歴史があるといわれ、江戸時代後期には「焼くとおいしい」ということで「焼柿」とも呼ばれたそうです。干し柿として広まったのは大正時代で、現在は地域の農産ブランドとして「地理的表示保護制度(GI)」にも登録されています。
収穫期は11月上旬から下旬頃。もともと糖度の高い品種ですが、皮をむいて冷たい空気の中で1か月ほど干すことで、さらに糖度が増して甘味の強い干し柿になります。ちなみに表面についた白い粉は、柿の糖分が結晶化したもの。干した柿をていねいにもむと、水分とともにブドウ糖が果実の外ににじみ出て、白い結晶となるのです。
市田柿の選び方(見分け方)
市田柿の干し柿は、表面に白い粉がまんべんなくついていて、しわが少なめのものがいいでしょう。白い粉が消えてベタベタしたものは、あまり日持ちしません。
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市田柿の保存方法
気温の低い冷暗所で保存します。暖房などで温かくなると表面の白い粉が溶けてしまい、そのまま置いておくとカビが発生する恐れがあります。
長期保存したい場合は冷凍も可能です。1個ずつラップで包んで保存用袋に入れて冷凍します。食べるときは冷蔵室や涼しい部屋で自然解凍するとよいでしょう。
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市田柿の食べ方
市田柿の干し柿は、おやつやお茶受けとして食べるほか、細かく刻んでパウンドケーキやマフィンに入れて焼いても美味です。
クリームチーズとも相性がいいので、クリームチーズと一緒にクラッカーにのせてワインのおつまみにしてもよいでしょう。また、酢の物の「紅白なます」に入れると市田柿の上品な甘さが酸味を引き立てます。
市田柿の旬(出回り時期)
市田柿の干し柿が多く出回るのは12月頃からです。
市田柿の主な産地
出典:農林水産省統計
市田柿の作付面積のトップは長野県です。作付面積は約418ヘクタールで、9割以上が長野県で栽培されています。2位は約4.7ヘクタールの愛媛県ですが、1位と比べると面積は広くありません。3位は約1ヘクタールの和歌山県です。
統計データを公表していない都道府県はこのランキングに入っていませんのでご注意ください
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