甲州 ブドウ(葡萄)
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甲州の特徴
山梨県で発見された「甲州」は、800年以上もの長い歴史があるぶどうです。果皮は赤紫色で、白いブルーム(果粒)に覆われています。1粒の重さは4~5gほどで、1房は300~500g程度。果汁が豊富で果肉はやわらかく、甘みの中に適度な酸味があり、わずかに渋みを感じることもあります。
甲州ぶどうの発祥には2つの説があります。1つは、1186年にぶどうの産地である勝沼で雨宮勘解由(かげゆ)という人が発見したという説。もう1つは、奈良時代に僧が発見したという説です。どちらが真実なのか明らかではありませんが、古い時代から日本に存在していたことは確かです。
ワインが作られるようになったのは明治時代になってからで、現在も甲州を使ったワインは山梨県の特産です。2010年(平成22年)には、「国際ブドウ・ワイン機構」に初の国内品種として登録され、EU諸国にワインを輸出する際に「甲州」という品種名を記載できるようになりました。
また長い間、甲州ぶどうの起源は不明でしたが、2013年にそのルーツが解明されました。酒類総合研究所が行ったDNA解析によると、甲州は欧州系のヴィニフェラ種と中国の野生種との交雑により誕生したそうです。約7割が欧州系のヴィニフェラ種で、残りが野生種とのことです。
甲州の選び方(見分け方)
粒揃いがよく、皮に張りがあって、軸が青々としたものがおすすめです。ブルーム(果粉)が取れて皮に光沢があるものや、粒落ちの多いものは収穫してから日が経ったものなので避けましょう。
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甲州の保存方法
甲州は日持ちするほうですが、鮮度のよいうちに食べてしまいましょう。乾燥しないようラップや新聞紙で包むか、ポリ袋などに入れて冷暗所か冷蔵庫の野菜室で保存します。水洗いは食べる直前にしましょう。
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甲州の食べ方
甲州は皮離れがよく、果肉を押し出すと簡単に果肉だけを食べられます。種は入っていますが、種の周りは酸味が強いので、酸っぱすぎる場合は、そのまま飲み込んでしまってもOKです。
甲州は風味がよいのでゼリーやジュースにも向いています。
甲州の旬(出回り時期)
主に山梨県で栽培が行われていて、9月中旬~10月中旬頃に出回ります。
甲州の主な産地
出典:農林水産省統計
甲州の作付面積のトップは山梨県です。作付面積は約484ヘクタールで、9割以上が山梨県で栽培されています。2位は約7.2ヘクタールの山形県ですが、1位と比べると面積は広くありません。3位は約6.6ヘクタールの島根県です。
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栽培面積・収穫高の推移
出典:農林水産省統計
この統計データは年代が古いのでご注意ください。