ゆず 香酸柑橘

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基礎データ DATA

ゆずの特徴

ゆず 花柚 花柚

特有のさわやかな香りが特徴の「ゆず」。酸味が強いので生食はできませんが、果汁を絞ったり皮を薄くスライスして、料理の香り付けや飲料、お菓子などに利用します。

ゆずの原産地は中国で、長江(揚子江)の上流あたりと考えられています。日本へは奈良時代には渡来していたといわれ、「続日本紀」(797年)では、772年の6月に落下した隕石について「柚子ぐらいの大きさ」と記されています。

また平安時代の「倭名類聚鈔」においても「柚」は登場しているので、古くから日本人になじみのある柑橘といえるでしょう。ちなみに中国では「柚」はブンタンを指し、ゆずは「香橙」と表記するそうです。

ゆずは1年を通して流通していますが、旬は11月から12月頃。果皮がゴツゴツとしていて、サイズは100~130gくらいになります。夏に出回る「青ゆず」は果皮が青くて果汁がやや少なめ。秋以降の「黄ゆず」は果汁が豊富です。

日本には冬至にゆず湯に入るという風習がありますが、ゆず湯は血行促進や肌の保湿効果があるといわれるので、寒くて空気が乾燥する季節に最適です。また、ゆずの香りは神経をリラックスさせる効果もあるそうです。

ゆずは耐寒性が強く栽培しやすいので、家庭菜園としても人気。ただし、ゆずは基本的に枝に鋭いトゲがあるので、家庭菜園の場合はトゲなしのものがおすすめです。

ゆずの選び方(見分け方)

ゆず

果皮全体が色づいていて、皮がかたく張りがあるもの。また香りがよく、ヘタの切り口に鮮度が感じられるものを選びましょう。皮に黒ずみや傷があるものは避けたほうが無難です。

ゆずの保存方法

乾燥しないようポリ袋に入れるなどして冷暗所または冷蔵庫の野菜室で保存します。保存期間は冷蔵保存でも1~2週間くらいが目安です。

長期保存したい場合は果皮を乾燥させるとよいでしょう。果皮を薄くむいて細かくカットし、カラカラになるまで天日干しします。完全に乾燥したら瓶などの密閉容器に入れて保存。お吸い物や浅漬け、柚子胡椒など、柚子の風味を加えたいときに重宝します。ミルサーがあれば乾燥後に粉末状にしておくと便利です。

ゆずの食べ方

ゆずは酸味が強いため生食にはむきません。果皮を削ったり果汁をしぼったりして、香りと風味を楽しみます。香味料や食酢、柚子胡椒(ゆずこしょう)、柚子味噌、吸い物などのほか、ジャムやゼリー、ジュースなどにも利用します。

ちなみに柚子胡椒は、柚子の皮をすり下ろしたものに青唐辛子を刻んで練り合わせた調味料です。名前に「胡椒」と付いていますがコショウは入っていません。九州の一部の地域で唐辛子のことをコショウを呼ぶため、この名前になったそうです。

ゆずの果実をスライスして砂糖やはちみつに漬け込んだ「ゆず茶」も人気。これはお湯で溶かしてホットレモンのような感じ飲みます。

ゆず(本柚子)の種類

ゆず

ゆずは歴史が古いため、それぞれの地域で多くの系統が存在し、選抜・育成などによってもトゲなしや種なしのものが誕生しています。種類としては「木頭系(きとう)」や「海野系(かいの)」、早生種の「山根系」、種なしの「多田錦(ただにしき)」などがあります。多田錦は種がなくトゲも少なくて扱いやすいのが特徴ですが、果実のサイズはやや小さめです。

花柚(はなゆ)

花柚

ゆずの近縁種で、「花柚子(はなゆず)」や「一才ゆず」、「常柚(とこゆ)」とも呼ばれます。果実が50g前後と小さく皮は薄め。本柚子に比べて香りがやや少なめですが、お吸い物や料理の香り付けなどに用いられます。また、花の香りがよいため、花も香り付けに利用されます。

獅子柚子(ししゆず)・鬼柚子

獅子柚子

獅子柚子は名前に「柚子」と付いていますが、ゆずではなくブンタンの仲間です。果皮が黄色くゴツゴツとしていて、500g~1kgほどと大きいのが特徴。「鬼柚子(おにゆず)」や「ジャガタラ柚」とも呼ばれます。生食にはむかず、主にジャムや砂糖漬けなどに利用されます。多く出回るのは11月~12月頃。

柚柑(ゆこう)

ゆずの近縁種とされる香酸柑橘で、ゆずと「九年母(くねんぼ)」の血を引いているのではないかとの説があります。高知県や徳島県では江戸時代から栽培されていて、酸味が強くて香りがよく、主にポン酢などの原料として使用されています。「柚香」と表記されることもあります。

ゆずの栄養

ゆずの皮には「リモネン」や「ピネン」などの香り成分が含まれ、精神をリラックスさせる効果があるといわれています。皮の油胞(小さい点状のツブツブ)には、ゆず特有の強い香り成分「ユズノン」が含まれているので、果汁で香り付けをするときは皮もしぼるとよいでしょう。

また酸味のもとであるクエン酸は疲労回復の効果があり、食欲増進にもよいとされ、ほかに食物繊維のペクチンやビタミンCなども含みます。ただ、基本的にゆずは1度に摂取する量が少ないので、これらの成分にはあまり期待しないほうがよいでしょう。

ゆずの旬(出回り時期)

ゆずは周年出回っていますが、11月頃から出荷量が増え、12月頃にピークを迎えます。

参考:東京都中央卸売市場

各地の年間収穫量 ゆず

出典:農林水産省統計

2020年のゆずの収穫量のうち最も多いのは高知県で、約1万2,958トンの収穫量があります。2位は約2,951トンの収穫量がある徳島県、3位は約2,804トンの収穫量がある愛媛県です。

栽培面積・収穫高の推移

出典:農林水産省統計

2020年のゆず(柚子・柚)の栽培面積は約2,292ヘクタール。収穫量は約2万4,459トンで、出荷量は約2万3,410トンです。

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