あまおう イチゴ
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基礎データ DATA
- 親の組み合わせ:「久留米53号」×「92-46」
- 品種登録年:2005年(平成17年)
- おもな産地:福岡県
あまおうの特徴

「あまおう」は、福岡県農業総合試験場で育成され、2005年(平成17年)に登録されたイチゴです。品種名は「福岡S6号」といい、あまおうという愛称は登録商標です。福岡県ではそれまで「とよのか」が主力品種でしたが、着色の質が安定しないなどの理由から、より高品質なイチゴを目指して開発されました。
あまおうはサイズが大きいのが特徴で、20gを超える大粒のものが多く見られます。また、見た目も丸みがあってかわいらしい形。果肉はかためで果汁が多く、甘味と酸味が調和して風味のよい味わいです。
優良品種を押しのけてシェアを獲得
デビューした当時、九州にはすでに「さちのか(2000年品種登録)」や「さがほのか(2001年品種登録)」などの優良品種がありました。しかし外観や食味がよかったことからあまおうも需要を伸ばし、長年にわたってシェアを維持しています。
赤い、丸い、大きい、うまい
あまおうという親しみやすい名前は、県内での公募によって命名されました。「赤い」「丸い」「大きい」「うまい」の頭文字を合わせたもので、「甘いイチゴの王様になれるように」との意味も込められているそうです。「博多あまおう」とも呼ばれます。
あまおうの選び方(見分け方)

あまおうはほかのイチゴと比べてやや濃い紅色をしているのが特徴です。果実を選ぶ際は、薄い色のものより、紅色が濃いものを選ぶようにしましょう。ただし、色が黒っぽくなっていたり、極端に濃すぎるものは鮮度が落ちている可能性があります。
形は基本的に丸い円錐形なので、細いものよりはまるまるとした形のものがおすすめです。表面に張りとツヤがあるかもチェックしましょう。
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あまおうの保存方法

冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。その際、果実が乾燥しないよう、パックごとポリ袋に入れておきます。あまおうは果肉がかためで日持ちはよいとされていますが、なるべく早く食べましょう。
量が多くて食べきれない場合は、冷凍するという方法もあります。冷凍したものを半解凍してシャーベット風に食べたりソースにしたりすると、また違った味わいになります。
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あまおうの食べ方

あまおうは味が濃いので何もつけずにそのまま食べるのがおすすめです。もちろん練乳などをつけて、ミルキーな甘味を楽しんでもよいでしょう。
また、適度な酸味があるのでジャムやタルト、ケーキ、スムージーなどにも向きます。粒が大きいのでケーキやタルトに飾ると見栄えします。あまおうは果肉も濃い赤色なので、ジャムにするときれいな紅色に仕上がります。
かつての優良品種の血統を受け継ぐ
あまおうの母親である「久留米53号」は、「とよのか」×「てるのか」の掛け合わせで、父親の「92-46」は「久留米49号」×「さちのか」の交配種です。また「久留米49号」の掛け合わせは「とよのか」×「女峰」。かつて西日本のトップを誇ったとよのかの血統は、しっかりとあまおうに継承されています。
栽培・販売できるのは福岡県のみ
2019年現在「あまおう」を栽培・販売できるのは、基本的に福岡県内の生産者だけに限られています。これは品質を低下させないよう栽培管理をしっかり行い、また福岡県のブランドを育成することが目的だそうです。
あまおうの旬(出回り時期)
あまおうは12月頃から5月頃まで出回ります。産地は福岡県で、3月から4月頃が出荷のピークです。
参考:東京都中央卸売市場
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