かおり野 イチゴ
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基礎データ DATA
- 親の組み合わせ:「0028401」×「0023001」
- 品種登録年:2010年(平成22年)
かおり野の特徴
「かおり野」は三重県が開発したいちごで、2010年(平成22年)に品種登録されました。果実は大きい円錐形で、果皮は橙色に近い赤色。果肉は中心部まで真っ白で、カットするとフチの赤と果肉の白のコントラストがきれいな品種です。
果肉はかためで、甘味が強く酸味はおだやか。そして、かおり野の大きな特徴は、優れた香りを有していること。「リナロール」というフレッシュな甘い香気成分を多く含んでいて、いちごの甘味との相乗効果でより風味豊かに感じられます。
耐病性と早採りを目指して開発
また、かおり野は「炭疽病抵抗性」があり、「極早生性」であることも特徴。育成当初からこの2つの目的を持って開発されました。
炭疽病というのは、「糸状菌(かび)」による病気のことで、この病気の抵抗性を持たせることで生産者の労力とコストを大きく削減できます。
極早生性というのは、収穫時期を早めて収益の向上を目指すもの。かおり野は一般的な品種よりも早い11月頃から収穫することが可能です。
主要8品種を繰り返し交配して誕生
親の組み合わせは「0028401」×「0023001」。数字なのでわかりづらいですが、これらは「女峰」「アイベリー」「とよのか」「宝交早生」「章姫」「あかしゃのみつこ」「とちおとめ」「サンチーゴ」といった主要な8品種をもとに交配を繰り返して、育成・選抜された品種です。1990年から育成を開始し、最終的な親の組み合わせができるまでに10年以上かかり、さらに選抜を行い2008年に品種登録の出願をしました。
ちなみにかおり野は、熊本県のオリジナル品種「ゆうべに(熊本VS03)」の親品種でもあり、また三重県や香川県などが共同開発した品種「よつぼし」の育成にも使われています。どちらも2017年(平成29年)に品種登録された新しい品種で、食味のよいいちごです。
かおり野の選び方(見分け方)
へたのほうまで赤く染まっていて、果皮に張りがあり、へたがしおれていないものを選びましょう。
かおり野は名前の通り、香りがとてもよい品種なので、甘い香りがするかどうかもチェック。また果皮が橙赤色なので、明るい赤色をしたものがおすすめです。
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かおり野の保存方法
他品種のいちごと同様に、パックのままポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。かおり野は果肉がしっかりした品種ですが、鮮度のよいうちになるべく早く食べるようにしましょう。
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かおり野の食べ方
香りがよくて甘い品種なので、そのまま生食するのが一番です。パフェやデザートに使う場合は、まるごとトッピングするほか、カットして白い果肉と赤い果皮を交互に見せるように飾ると紅白に見えて華やぎます。
やわらかくなってしまったものはジャムに使ってもよいでしょう。ただ、かおり野は酸味が弱いので、レモン汁を多めに加えたほうがよりおいしく仕上がるかもしれません。
かおり野の旬(出回り時期)
かおり野は早ければ11月下旬頃に収穫が始まり、12月頃から流通量が増えます。
果物の出回り時期は、産地や天候などによって変化します。このデータは大まかな目安としてお考えください。