ドリアン Durian

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    ドリアン

基礎データ DATA

  • 分類:アオイ科ドリアン属
  • 原産地:マレーシア半島、ボルネオ島
  • 季節の分類:周年
  • 多く出回る時期:周年

ドリアンの概要

ドリアンの果実(国外撮影) ドリアンの果実(国外撮影)

「フルーツの王様」や「悪魔のフルーツ」さらには「フルーツの魔王」などともいわれているドリアン。あのタマネギが腐ったような強烈なにおいと、一度食べたらやみつきになるというおいしさ(?)は、まさに「魔王」の名にふさわしい魅惑のフルーツです。

ドリアンは、木の高さが10~30mまで成長し、果実は人の頭ほどの大きさになります。果実の重さは1~5kgぐらいで殻は非常にかたく、しかも複数のトゲ(マレー語で「duri:ドリ」)が付いています。熟すと木から落下するので、うっかり下を歩いていると大変危険です。

ドリアンは大きさが20~25cm程度で、かたい殻の中は5つほどの部屋に分かれています。その中に淡黄色の果肉(仮種皮)があり、果肉の中にはかたい種子が入っています。果肉は甘味がありねっとりとしていて、舌触りはクリームチーズのような感じです。独特の香りと濃厚な味わいは好き嫌いが分かれるところですが、食べたことのない方は一度体験してみてはいかがでしょうか。

ドリアンの歴史

ドリアンの木(国外撮影)

南アジア地域では有史以前から食べられていたようです。諸説ありますが、ドリアンが世界中に広まったのは17~18世紀頃と考えられています。

日本への輸入がいつ頃からスタートしたのかはわかりませんが、現在ではタイ、インドネシア、フィリピンなどから生果や冷凍果肉が輸入されています。

ドリアンの栄養と効能

おもな栄養成分(可食部100g中)

カリウム(510mg)、マグネシウム(27mg)、リン(36mg)、銅(1.9mg)、葉酸(150mcg)、ナイアシン(1.4mg)、ビタミン B1(0.33mg)、ビタミンB2(0.2mg)、ビタミンB6(0.25mg)、ビタミンC(31mg)

期待される効能

貧血予防、疲労回復

ドリアンはとても栄養価の高い果物です。マグネシウムやリン、銅など体の機能を維持するために欠かせないミネラル分が豊富。血液を作り貧血予防に役立つ葉酸や、代謝を促進し血行をよくして冷え性を和らげるナイアシンも他の果物と比較して多く含まれています。

また、エネルギー変換に必要なビタミンB1は果物中でトップクラス。細胞の再生を促進するビタミンB2もアボカドとほぼ同じぐらい含まれています。ビタミンB1は疲労回復に、ビタミンB2は皮膚や爪などの再生に期待できるでしょう。

高血圧予防に効果があるカリウムがアボカドに次いで多く含まれています。ただしドリアンは高カロリーのため、すでに病気を患っている方は、食べる前に必ず医師に相談してください。

さらにドリアンはアルコールとの食べ合わせが悪く、死亡例があるといわれています。これには科学的な根拠はなく、真相は明らかになっていませんが、「死亡例がある」といわれている以上、無理してこれに逆らう必要もないでしょう。ドリアンとお酒の組み合わせには十分注意してください。

より詳細な栄養成分については、「栄養成分(グラフ)」もしくは「栄養成分(一覧表)」に掲載しています。

ドリアンの種類

チャネー(チャニー)

チャネー(チャニー)

チャネー種(Chanee)は、日本で多く流通している品種です。果肉はやわらかくて甘いのですが、独特の香りが強いのでドリアン初心者にはややきついかもしれません。

モントーン(モントン)

モントーン(モントン)

モントーン種(Mon Thong)はチャネー種と同様、日本で多く流通している品種です。果肉はほどよい甘さで、適度な堅さもあり、独特な香りも少ないのでドリアン初心者にもおすすめです。

ドリアンの輸入先と輸入量

出典:財務省統計

ドリアンは4か国から輸入されています。輸入先トップはタイで輸入量は約240トン、全体の50%以上を占めています。2位はベトナムの約187トンで全体の40%以上を占めています。3位はフィリピンの約23トン。4位は約4トンのマレーシアと続きます。

年別輸出入量

出典:財務省統計

ドリアンは海外から輸入されています。2023年の輸入量は約454トンで輸入額は約5億3,188万円です。輸入量は前年と比べると44.9トン(約9%)減少しています。

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